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人間関係の悩みがない「天国のような職場」をつくるリーダーが大事にしているルール

  • 2021.2.14
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「ルールがあるからこそ人は自由になれる」。人と会社を成長させるマネジメント方法を2000社に導入してきた識学代表取締役社長の安藤広大さんはそう語る。会社組織の基盤となるリーダーが、最初にやるべき「いいルール設定」とは――。

※本稿は、安藤広大『リーダーの仮面――「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法』(ダイヤモンド社)の一部を再編集したものです。

クライアントに新規プロジェクトを笑顔で紹介するビジネスウーマン
※写真はイメージです
ルールに感情を挟んではいけない

組織を運営する上で、必ずルールが必要になります。それを現場レベルで決めるのが、リーダーの役割です。ただ、ルールを守るとき、もしくは守らせるとき、そこに個人的な感情を加えてしまうと問題が起こります。

「あの人は目標を達成しているから遅刻してもいい」
「出世したから、あいさつしなくてもいい」
「あいつは気に食わないから厳しく注意してもいい」
「中途で入ってきた人だから、前の職場のやり方でもいい」

このように例外をつくってしまうと、チームや組織は、非常に脆もろくなります。

「急いでいるから赤信号でも走っていいと思ったんです」

そんな車を1台でも許してしまうと、道路は一気に混乱します。会社も同じです。

「あの人は許されているのに、なぜ自分はダメなのか」と言い出す人が現れると、組織はぐちゃぐちゃになります。

上司のほうが人間的に優れているわけではない

そもそも、「上司」「部下」などの役割そのものが、ルールの産物です。ルール上の関係なのですから、それを運営するのにルールが必要なのは当然のことです。

別に、上司のほうが人間的に偉いわけではありません。会社というもの自体、1人の力では達成できないような社会への大きな目的を達成するための「機能」にすぎません。ルール上の関係なのだから、ルールで運営するというのが正しいだけです。そこに感情が入り込んでしまうと、「ルール上の関係」という意識が薄れてしまいます。

リーダーは、個人的な感情で動くのではなく、組織の人間として仮面をかぶり、ルールを守らせないといけないのです。

「姿勢のルール」を守らせることができるか

次に、リーダーがすべきことを説明していきましょう。リーダーがやらなければいけないことは、「ルールを作り、それを守らせる」ということです。

ルールには大きく分けて2種類があります。「行動のルール」と「姿勢のルール」です。

まず、「行動のルール」とは「1日に10件営業回りをする」「会社に1000万円の利益をもたらす」といったルールです。これらは会社が設定した目標と連動したルールです。したがって、守れる場合と守れない場合があり、それによって部下は評価されます。

ここでは、後者の「姿勢のルール」について詳しく説明します。「姿勢のルール」とは、「できる・できない」が存在しないルールのことです。まさに姿勢が問われるルールなので、「姿勢のルール」と呼んでいます。

「あいさつをしましょう」
「会議には遅れず参加しましょう」
「日報を17時までに提出しましょう」

などが姿勢のルールにあたります。

これらには、「やろうと思えば、誰でも守ることができる」という特徴があります。姿勢のルールは、リーダーに対する姿勢を表すものです。

黒板に書かれたルール
※写真はイメージです

「できる・できない」が存在しないので、守らない人間は「意図的に守っていない」ことになります。姿勢のルールを徹底して守らせることが、組織のリーダーとしての一丁目一番地にあたります。これができない人にリーダーの資格はないのです。

ルールが「仲間意識」を生み出す

「姿勢のルール」を決めてそれを守らせるのには、大きなメリットがあります。それは、メンバーに「この輪の中にいるんだ」「この会社の一員なんだ」という認識を持たせられることです。

学生時代の友達グループを想像してみてください。自分たちの中で、「悪口は言わない」などの暗黙のルールをみんなが守っていれば、「こいつは仲間だな」と思ったはずです。逆に、その暗黙のルールを破るような人間が出てきたら、「こいつとは仲間で居続けるのは難しいな」と思ったはずです。

会社は学校ではありませんから、そのルールを「言語化」してシェアすることが必要です。口頭だけで伝えるのではなく、メールや共有ファイルなどで文章にし、いつでも見られるようにします。

ルールはそのチーム、組織ごとに違って構いません。極論を言えば、なんでもいい。「できる・できない」が存在しないルールを守らせる、ということが重要です。それにより、「上司と部下」「リーダーとメンバー」の関係をつくっていきます。

「姿勢のルール」がない組織では、組織に対する帰属意識が働きにくくなります。

ルールが「部下ごとに異なる」のはNG

ただし、ルールが部下ごとに異なるのはNGです。たとえば、「あなたは会議には来られるときだけでいいよ」や「あなたは日報を月末にまとめて出す人だよね」と、人によってそれぞれルールが違うような状況です。よかれと思ってこれをしてしまうと、組織への帰属意識は薄れます。

ルールは「全員が守れる範囲」で統一すべきです。共通のルールを守っていることイコール、その組織の一員であるという認識を持つことになります。

「部下からの反発」を乗り越えるには

実際に「姿勢のルール」を実行すると、どんな問題が起こるでしょう。ある人材会社では、次のようなことが起こりました。姿勢のルールとして、「あいさつをする」「時間厳守を徹底する」ということをリーダーが部下に伝えました。すると、

「そんなことは明文化しなくても、文化として作り上げていけることが私たちの会社の強みだ」

と、ネガティブな意見が出たそうです。新しいことをすると、必ず反発があります。人や組織は、これまでのやり方を続けるようにできています。だからこそ、感情を横に置く「リーダーの仮面」が大事になってきます。

先ほどのリーダーは、嫌われるかどうかを横に置き、「ルールはルールである」ということを部下たちに伝えて実行させました。できていないときは、「できていないから次から守るように」と指摘するようにしたそうです。すると、1カ月後には、

「あいさつはできているようでできていなかった」
「ルールができてから会社の雰囲気が良くなった」

と、好意的な意見に変わったそうです。リーダーには、この1カ月を耐えて、待つことが求められたのです。

先ほども述べたように、ルールはなんでもよいです。「独自のルールを設定する」というのもひとつのやり方です。

ちなみに、私の会社では、「上司が会議室に入ってきたら立つ」というルールがあります。会社の外でお客さんが待っていたら、「用件は伺っておりますか?」と聞くこともルールにしています。

「ルールを作って、守らせましょう」と言うと「そんなことをしたら、みんな会社を辞めちゃうかもしれない」「嫌われてしまうかもしれない」と心配する人もいます。そんな心理的なハードルを乗り越えて人間関係の悩みを生まないようにするのが、リーダーの仮面の本質です。もう少し掘り下げていきましょう。

職場の人間関係問題が絶えない理由

職場の人間関係で悩む人は多くいます。しかし、識学の考え方の中に「人間関係」という概念はありません。上司は上司の役割をし、部下は部下の役割をする。ルールに則って規則正しく動く。ただ、それだけです。

安藤広大『リーダーの仮面――「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法』(ダイヤモンド社)
安藤広大『リーダーの仮面――「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法』(ダイヤモンド社)

そこに余計な感情は発生しません。だから、精神的に疲れることはないのです。感情で動いている組織では、リーダーが部下に好かれようとします。逆に部下もリーダーに好かれようとします。

すると、「人間関係」の問題が出てくるので、疲れてしまうのです。

「上司が好きだから言うことを聞く」

そんな状況は、一見、聞こえがいいように思えます。しかし、ひっくり返すと、「上司が好きじゃなくなったから言うことは聞かない」ということを許すことになってしまいます。

好き嫌いが判断の基準になってはいけない

好き嫌いが、上司の指示を聞くか聞かないかのバロメーターになってしまう。そんな状況は絶対につくってはいけません。

正しくルールを言語化して運営されている組織では、業務上で感情的になることはありません。その結果、人間関係の悩みもなくなります。

「ガチガチにルールだらけの会社はどうなのでしょうか?」

そう聞かれることも多いです。私はそれでも、ルールがないよりはずっとマシだと言っています。大事なのは、ルールがないことによるストレスから部下たちを自由にすることなのです。

チームにとっての「要注意人物」

チームや組織にとって注意すべきことがあります。それが、「コミュニティの外側に出てしまっている人」の存在です。

「うちの会社って、スピード感がないところがダメだよね」
「自分がいなきゃ、うちの会社は回らないよなぁ」

このように評論家のような立場になったり、個人の力を過信しているような人たちが、あなたの会社にいないでしょうか。彼らの言動や行動を正していくのも、リーダーの重要な役割です。

どうすれば、彼らはコミュニティへの帰属意識を持つのでしょうか。そこで必要になってくることこそが、「ルールを守らせること」です。

「姿勢のルール」を設定し、守らせるのです。それでも、「私はそのルールは守りません」と反発する人は、その組織、あるいは会社には合わない人なのだと、識学では考えます。

とはいえ、もちろんリーダーには、辞めさせる権限はありません。人事権は経営者に任せ、リーダーは、とにかく感情で動かそうとせず、ルールを守らせることだけに集中します。

ルールを守らない人がいた場合でも、その人だけを特別扱いしてはいけません。

「好かれたい」「いい人に思われたい」という感情はグッと抑え、リーダーの仮面をかぶるのです。

ルール設定が売上アップの最短距離に

これは、ある飲食店のエリアマネジャーの話です。中途入社でマネジャーとして入ったのですが、売上の数字がなかなか上がらなかったそうです。

彼は中途入社であることに負い目を感じ、「現場とのコミュニケーション不足で会社にとけ込めないのが原因だ」と勘違いをしていました。つまり、「売上の問題」を「コミュニケーション不足」という他の問題にすり替えていたのです。

こういった場面でも、やることは同じです。ルールを設定し、ルールどおりに動いているかどうかだけに集中してマネジメントするのです。

そうすることで、目の前の人間関係の問題を考えなくなり、メンバーたちが迷わずに業務を遂行するようになります。その結果、彼はエリアマネジャーの中でトップの成績を出すようになったそうです。

このように、コミュニティへの帰属意識を素早く築き、早く結果を出すために、ルールの設定にフォーカスすることは有効なのです。

安藤 広大(あんどう・こうだい)
識学 代表取締役社長
1979年、大阪府生まれ。早稲田大学卒業後、NTTドコモ、ジェイコムホールディングスを経て、ジェイコム(現:ライク)にて取締役営業副本部長を歴任。2013年、「識学」という考え方に出会い独立。識学講師として、数々の企業の業績アップに貢献。2015年、識学を1日でも早く社会に広めるために、識学を設立。人と会社を成長させるマネジメント方法として、口コミで広がる。2019年、創業からわずか3年11カ月でマザーズ上場を果たす。2021年1月現在、約2000社の導入実績がある。

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