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エシカルファッションとは?日常生活からできるエコな取り組みも

  • 2021.1.27
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最近よく耳にするエシカルという言葉。直訳すると「道徳的な、倫理的な」という意味です。では、エシカルファッションとはどのようなものでしょうか。ここではエシカルファッションの意味を詳しく解説します。ファッションからできるエシカルな生活、さらにファッション以外に普段の生活に取り入れられるエシカルな取り組みも紹介します。

ハンガーにかかった白いシャツ
©girlswalker All Rights Reserved.

エシカルファッションとは

現代の社会経済システムは安価で大量生産・大量消費・大量廃棄が主流です。しかしこのシステムに疑問をもつ声も増えており、ファッション業界でも洋服を生産する際の労働環境や地球環境への配慮などが見直され始めています。まずはエシカルファッションの意味や、その言葉が広まったきっかけをみていきましょう。

エシカルファッションの意味

エシカルファッションとは、地球環境と人に優しいファッションのこと。環境破壊を抑えるためにオーガニックコットンを素材として選ぶ、労働者に適切な賃金や労働環境を与えるなど、倫理的で良識的な基準にもとに生産されたファッションを指します。

エシカルファッションが広まったきっかけ

エシカルファッションという言葉は、ある出来事がきっかけで広まったと言われています。2013年、バングラデシュのラナ・プラザというビルが倒壊し、死者は1,134人にのぼり、負傷者は2,500人を超える大きな事故がありました。このビルには当時、欧米のファストファッションを支える縫製工場があり、犠牲となった多くの人は低賃金で過酷な労働を強いられていた若い女性達でした。

事故以前から倒壊の危険性が指摘されていたにもかかわらず、目先の利益を追い求め、労働者の人権を無視した結果の出来事です。この悲劇をきっかけにエシカルファッションという言葉が広まっていきました。

エシカルファッションの4つの要素

エシカルファッションは人と地球に優しいファッションですが、具体的にどのような要素をもっているのでしょうか。ここではエシカルファッションのもつ4つの要素を紹介していきます。

環境に配慮された素材

オーガニックコットンやリサイクルされた繊維を使用するのは、環境負荷を軽減させることにつながります。オーガニックコットンは農薬や化学物質を使用しないため地球環境に優しく、コットンを栽培する労働者の農薬被害も防げます。また動物の毛皮の使用をやめたり、生産時の廃棄物を減らしたりすることも注目されています。

職人さんの技術や伝統の保護

伝統技術は大量生産が困難で、近年は継承者不足が問題になっています。最近は問題解決のために、昔からある伝統の技術を現代のファッションに活用する動きも見られます。貴重な伝統技術を次世代へと伝えるのもエシカルファッションの目的なのです。

フェアトレードな取引

大量生産、大量消費の現代において、労働者に対する不当な報酬や長時間の労働など、粗悪な労働環境が問題となっています。そんな状況の改善を目指すのがフェアトレードです。労働者が安全な環境のなか、適正な賃金を受け取れる条件で生産されたものを使用することも、エシカルファッションの要素の1つです

企業からの社会貢献

古着や売上の一部を非営利団体に寄付するなど、さまざまな社会貢献を行っているブランドも増えています。そういったブランドから商品を購入することも、エシカルファッションにつながります。

ファッションからエシカルな生活を

日本では毎年約100万トンの衣類が廃棄されます。エシカルファッションを選択することも大切ですが、洋服をエシカルな生活に活用するのも責任ある消費です。ここではファッションからできるエシカルな生活の具体例を5つ紹介します。

服を買うのではなくレンタルを活用

結婚式やパーティーで着るおしゃれ着やアウトドアウェアなど、普段着用しない洋服はレンタルする人が多いです。近年は普段着をレンタルできるサービスもあるので上手に活用してみましょう。

古着やヴィンテージの服を購入

古着やヴィンテージ品の購入もエシカルな活動の1つです。誰かにとって不要な服でも、自分にとっては価値のある1着となることも。洋服を購入する際は新品の購入だけでなく、古着やヴィンテージも候補に入れてみましょう。

着ない洋服は切って再利用

不要になった洋服や汚れがひどく着られない洋服がクローゼットに眠っていることも。そういった洋服はちょうど良い大きさにハサミでカットし、雑巾や布巾として活用するのも1つのアイディアです。お気に入りの生地であれば、他の洋服の修繕やリメイクにも使えます。

クローゼットの中身の見直し

クローゼットの中身を見直すのは、着回しを考えるのに役に立ちます。自分がどのような洋服を持っているのかを確認し、あまり着ない洋服を発見することもあるでしょう。その発見は次回洋服を選ぶ時の参考にもなります。

不要になった服の販売

サイズが変わったり、趣味が変わったりして不要になる洋服もあります。しかし、何のメリットもなくゴミ箱に捨てるのはもったいないですね。そんな時はフリマアプリを活用したり、近所にあるリサイクルショップに持ち込んだりするのを検討するのも良いでしょう。いらなくなった洋服をただ捨てるのではなく、必要な人の元に渡してお金に変えられます。

簡単にできるエシカルな取り組み

エシカルファッションについて紹介してきましたが、ファッション以外にもエシカルな取り組みはあります。少し意識するだけで人と環境に優しい生活を始められるのです。ここでは手軽に取り組めるエシカルな取り組みを4つ紹介していきます。

ペットボトルからマイボトル

近年、利便性よりサスティナビリティ(経済、環境、社会においての持続可能性)を重要視する人が増えています。そのため、使い捨てのペットボトルから再利用可能なマイボトルを持参する人が増えました。

カフェでは通常は使い捨てのコップを使用していますが、マイボトルの持参で通常料金より安く飲み物を購入できることも。マイボトルでエシカルな取り組みができると同時に、割引も受けられるメリットがあります。

レジ袋からおしゃれなエコバッグ

日本でも2020年7月からレジ袋が有料化が始まりました。そのため最近はSNSやお店などで、おしゃれで機能性の高いエコバッグが注目されています。エコバッグはレジ袋の代わりになるだけでなく、外出や旅行中に荷物が増えた時にも持っていると安心です。おしゃれなエコバッグから、エシカルな取り組みを始めてみるのも良いかもしれませんね。

エシカルなコスメを利用

地球環境と人に優しいコスメをエシカルコスメと呼びます。エシカルコスメを取り扱うブランドでは売上の一部で社会貢献をしたり、人間の健康と自然保護の視点からオーガニックの植物成分や、地球環境に配慮した容器を使用したりしています。地球や人に優しいコスメを選択することも、エシカルな取り組みの1つとなるでしょう。

フェアトレード製品の購入

近年スーパーでもよく見かけるようになったフェアトレード製品。フェアトレードとは公平な取引で自然環境や労働者に配慮し、持続可能な取引ができる貿易のことです。フェアトレード製品を購入すると自然環境の維持や改善、発展途上国で働く人達が適切な報酬を得て、安定した生活を送る支援ができます。

エシカルな生活で地球と人に優しくしよう

パンパスグラスを持つ女性
©girlswalker All Rights Reserved.

エシカルファッションを選択することはおしゃれをするだけではなく、地球環境への配慮や生産する人への支援につながります。またファッションだけでなく、普段の生活からできるエシカルな取り組みもたくさんあります。少しだけエシカルな生活を意識して、地球環境と人に優しくしましょう。

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