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木月あかり、ドラマ初出演『おちょやん』で“いけず”な存在感 杉咲花との共闘に今後も期待

  • 2021.1.23
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『おちょやん』写真提供=NHK

憧れの高城百合子(井川遥)が看板女優を務める鶴亀撮影所に入った千代(杉咲花)を待ち受けていたのは、“大部屋女優”の厳しい世界。『おちょやん』(NHK総合)第7週では、千代をいじめる大部屋女優たちのリーダー的存在、遠山弥生を演じる木月あかりのいけずっぷりが素晴らしく、強い印象を残した。

新人で何も分からない千代は意地悪をされなくても空回りして失敗するのに、そのうえ嫌がらせまで受けてしまったら出番がなくなってしまう。追い打ちをかけるように「暇な人がうらやましいわ」「自業自得や」などと、清々しいまでに嫌味を浴びせられ、前途多難。

いじめる側の弥生は、高城百合子主演の映画『太陽の女 カルメン』の撮影に参加できることで気合が入っているらしく、千代の前ではスター女優のような堂々とした言動で圧倒する。弥生が発する嫌味は、声の響きが美しいからか妙に説得力があり、直接言われたらたまらないだろう。

千代が鶴亀撮影所に入るきっかけを作った「山村千鳥一座」の山村千鳥(若村麻由美)を支えた座員の薮内清子を演じた映美くららも宝塚歌劇団出身だが、木月あかりもまた2012年に宝塚歌劇団に入団。雪組男役の叶海世奈(かなみせな)として活躍し、2018年に退団した。地上波ドラマは本作が初出演となる。

ちなみに、『おちょやん』には宝塚歌劇団出身の俳優たちが多数出演している。撮影で失敗が続き、出番がなくなり暇になった千代が女優たちの髪を結う美粧部で髪結い見習いを始めた際、千代を指導してくれていた髪結いの主任・柳たつ子を演じていたのが湖条千秋。さらに、第32話では元宝塚女優・星蘭ひとみも女優役で登場したことからSNSでも話題になった。

木月あかりは、華やかな弥生の意地悪な面だけでなく、女優という職業にプライドと責任を持つ強さと弱さを見事に表現していた。その魅力が溢れていたのは、撮影に間に合わないから先に髪を結ってほしいと必死に美粧部へ飛び込んできた場面だ。誰も順番を譲ってはくれず、困る弥生い救いの手を差し伸べたのが千代。千代は見習いながら器用に仕上げるのだった。

そして翌日、千代は弥生が自分の出番を譲ってくれたおかげで久しぶりに撮影現場に立つことができた。「これで貸し借りなしや。昨日のことはほんまに助かったわ。おおきに」と、ピンチを助けてくれた千代を認める懐の深さもかっこよく、中に入ってしまえばそれなりに大部屋も居心地よくなるのかも? と思えるほどだ。第35話の最後にも千代と弥生が仲良く(?)演技合戦を繰り広げているシーンが映し出されていた。

「この世界で生きていく覚悟があるなら遠慮しては駄目。使えるものは使いなさい」「私たちは自由なのよ」と名言を残して百合子は駆け落ちしてしまったが、千代も弥生も彼女の穴を埋めるべく、鶴亀撮影所で奮闘していくのだろう。千代の女優としての成長と共に、弥生を演じる木月あかりに今後も注目だ。(池沢奈々見)

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