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「鬼滅効果」で絶好調の意外な企業3選

  • 2021.1.23
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「鬼滅の刃」とコラボした商品が好調です。出版や映画といった直接的な業界だけでなく、コラボを通じてさまざまな業界へ「鬼滅効果」が波及しています。

今回は、一見「鬼滅の刃」と直接関係がなさそうな企業をピックアップし、特に新型コロナウイルスで低迷していた売上を回復させた3社「ダイドー」「くら寿司」「ヴィレッジヴァンガード」の事例を紹介します。

■ダイドー “鬼滅缶”の販売好調

「ダイドードリンコ株式会社(以下ダイドー)」は清涼飲料メーカーです。看板商品は「ダイドーブレンド」などで、いわゆる缶コーヒーが主力です。

缶コーヒーは、コーヒー飲料の中で特に外出中に選ばれる傾向があります。新型コロナウイルスで活動自粛が求められる中、2020年のダイドーの売上は芳しくない状況が続いていました。

ダイドーは2020年秋冬の新商品として、鬼滅の刃とコラボした「鬼滅缶」の販売を実施しました。主力商品「ダイドーブレンド」ブランドに、「竈門炭治郎」など鬼滅の刃キャラクターがデザインされた28種の限定パッケージを施した商品です。

販売は2020年10月5日からで、自動販売機のほか、コンビニや量販店で展開しました。

●10月度は売上が1.5倍に

「鬼滅缶」販売直後の10月期の月次売上は前年比149.5%となりました。2020年は9月期まで前年を上回った月がないことを考えると、快挙といえるでしょう。

●缶コーヒー需要低迷&コロナ自粛でも好調

そもそも、缶コーヒーは長期的に見て需要が低迷していました。

全日本コーヒー協会の「日本国内の嗜好飲料の消費の推移」によると、2019年のコーヒー飲料の消費は1990年と比較して46%増えましたが、そのうち缶コーヒーは27%減少しました。コーヒー全体は好調ですが、缶コーヒーは選択されてこなかった経緯があります。

2020年はさらに新型コロナウイルスの影響もありました。環境が決して良いとはいえない中、「鬼滅缶」によるインパクトはダイドーにとっても想定以上だったかもしれません。

■くら寿司 鬼滅の刃コラボで好調

「くら寿司」は6月と9~10月に鬼滅の刃のコラボキャンペーンを実施しました。6月には平日1日あたりの売上記録を更新し、9月には既存店売上高が7ヵ月ぶりに100%を上回りました。

飲食業全体がコロナ禍で売上低迷に陥る中、くら寿司の2020年10月期の売上は0.2%減と、わずかな減収にとどまりました。

●2020年9月は前年比+13.9% プラスは全体の14.5%

調査会社「帝国データバンク」は、くら寿司が鬼滅の刃コラボの第2弾を実施した9月における「上場企業(外食産業)の月次売上高動向調査」を公表しました。

調査対象62社のうち、前年同月比の売上が上回ったのはわずか9社で、約85%にあたる53社は前年同月比でマイナスになりました。

くら寿司の2020年9月の売上は前年同月で139%を記録し、調査全体では3番目の上昇率となりました。鬼滅の刃コラボは、コロナ禍の飲食業でも効果があったようです。

■ヴィレッジヴァンガード 鬼滅の刃アパレルグッズで売上回復

独特な商品陳列でさまざまな書籍・雑貨を販売する「ヴィレッジヴァンガード」は、コロナ禍で売上が低迷していました。しかし、2020年8月末から鬼滅の刃とコラボしたTシャツなどのアパレル商品を展開すると売上に底打ちが見られます。

前年同月の売上高まで回復するには至っていませんが、前年の73.9%まで低迷していた売上が、9月には83.2%、10月には98.0%まで回復しました。

■コロナ禍でも鬼滅の刃効果は抜群 コラボブーム続く可能性も

「鬼滅の刃」とのコラボは、直接関係がなさそうな企業にも効果がありました。特にコロナ禍で環境が悪化している中でも効果が見られたことから、影響の大きさがうかがえます。

今後、キャラクターコラボが売上の起爆剤として、企業のマーケティング戦略のブームになるかもしれません。

文・若山卓也(ファイナンシャルプランナー)
証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業、保険募集代理業、金融系ライターとして活動しています。関心のあるジャンルは資産運用や保険、またお得なポイントサービスなど。お金にまつわることなら幅広くカバーし、発信しています。AFP、プライベートバンキング・コーディネーター資格保有。

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