1. トップ
  2. 恋愛
  3. 一番愛される女、それは「男たち」に捨てられる女である【しずかちゃんのバイオリン理論】

一番愛される女、それは「男たち」に捨てられる女である【しずかちゃんのバイオリン理論】

  • 2021.1.20
  • 5017 views

8年間、婚活アドバイザーとしてさまざまな男女の恋愛模様を見てきた大西明美さん。そんな大西さんは、「一番愛される女性は、男たちに捨てられてきた女性です」と語ります。それはいったいなぜなのか。大西さんは「しずかちゃんのバイオリン理論」を用いて説明してくれました。

■「男たちに愛される女になる」とはどういうことなのか

「穏やかな性格で、一緒にいたら安らいで、子どもを産んでくれる人」

――これは多くの男たちがパートナーに求める理想の女性像だ。

私は結婚相談所を運営し始めてから、かれこれ8年目になる。何千人もの独身男性から理想の女性像について、毎日のように聞き取りをしている。

この8年の間、世の中はガラリと変わってきた。ガラケー時代から一気にスマホが普及。「ツイッター(Twitter)」がブームになり、「フェイスブック(Facebook)」が流行し、今では「インスタグラム(Instagram)」が勢いづいている。

コミュニケーション手段すらケータイメールからLINEへと移っていった。世の中は大きく変化している。

……が、男たちが求める女性の理想像はまったく変わらないのである。まるでビートルズのような普遍性すら感じるのだ。

「穏やかな性格で、一緒にいたら安らいで、僕の子どもを産んでくれる人」

――私の頭の中である少女が「のび太さーん」とささやく。そう、男性の好みはいつだって「しずかちゃん」なのだ。

しかし、厳密に言うと「しずかちゃん」そのものではない。しずかちゃんからあるものを引き算したものだ。引いたものは「生き方」である。

それは、男性にこう問いかけてみるとわかる。「しずかちゃんの趣味とは?」である。正解はふたつある。「お風呂」と「バイオリン」だ。しかし、男性のほとんどは「お風呂」と答えるだろう。正解だ。「ではもうひとつは?」と聞くと「え、なんだっけ? ピアノかな」と答える。たしかにしずかちゃんはピアノを習っているが、親に無理やり習わされている。正しい解は「バイオリン」だ。

つまり男性は、お風呂に入るしずかちゃんを興味深く見ているけれども、自分の道を目指してバイオリンを弾くしずかちゃんには興味がないのだ。男性が愛する女性像というのは、「僕の生き方を尊重して励まし、支えてくれる安らげる女性」なのだ。「女性がどう生きたいと思っているのか」ということについて、男性はほとんど関心を持っていないともいえる。

■生き方を貫くことこそ、男たちに捨てられる機会となる

しずかちゃんはバイオリンを弾くのがとても下手くそだ。嫌な音を出して周りの人たちに苦痛を与える。

女性が生き方を貫くということは、まさにしずかちゃんのバイオリンのようなものなのだ。女性のキャリアというのが、このバイオリンに当たる。

しかし、こういった反論もあるだろう。「キャリア女性は素敵だと言ってくれる男性はたくさんいるではないか」たしかにそうだ。私個人としても、そういった女性は魅力的だと思うし、女性が仕事をして輝く姿に魅力を感じる男性は少なからずいる。

しかし、それこそまさにバイオリンだ。バイオリンは持っているのを見ているだけだったら美しい。しかし、ひとたびしずかちゃんがバイオリンを弾くと苦痛になる。

キャリアを磨く女性をパートナーに持てば、自分へのサポートは確実に薄くなる。それどころか女性をサポートしなければいけない可能性もある。家事・育児だって分担制になりかねない。さらに分担した結果、女性のほうが世の中で成功するケースもある。

男性にとって自分の生活を脅かされる存在になりかねない。こういう女性と一緒にいても安心しないと多くの男性は感じる。そして最後には、捨てる。私はこういった事態を、この8年間何度も見てきた。

自分の道を貫く女性は、男たちに愛されない。少なくとも婚活市場においては、その現実は避けられないし、受け入れなければいけないのだ。というと、「キャリアを掴むことは、幸せを捨てることになるのか?」と不快に思う方もいるだろう。しかし、それは違う。

■徹底的に「男たち」から捨てられた女は、いつか必ず「ひとりの男」から大事にされる

男たちに捨てられ続けたとしても、諦めてはいけないことがふたつある。ひとつは、キャリアを継続すること。もうひとつは愛されることである。このキャリアというのは収益が上がるものでも、仕事でもなくていい。

自分の生き方として「これが大切」といえるものを指す。この「大切」を継続していくことがその人の「個性」となる。

もちろん「しずかちゃんのバイオリン」のように、多くの男たちに捨てられるきっかけをつくる。しかし「この音こそいい」という男が必ず現れる。

個性を見つけてくれる男だ。不特定多数の男ではなく、特定の男なのだ。その男こそ、生き方も含めてあなたを一番愛してくれる男なのだ。

運命の男と出会えないならば、逆説的だが自分の道を貫くこと、続けること。これが一番大事にしてくれる「男」に出会うための最善の道なのだ。

※ この記事は2017年10月26日に公開されたものです。

元記事で読む
の記事をもっとみる