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【運動・家族・ビジネス】ジェシカ・アルバの新たな視点

  • 2021.1.18
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毒素フリーのオリジナル化粧品&日用品ブランド『The Honest Company』を立ち上げたジェシカ・アルバは、オープンコンセプトの明るい本社(ロサンゼルス)のデスクから190名のスタッフに指示を出していた。でも、これは出張をしていないときに限った話。パンデミック前のジェシカは、市場開拓(ヨーロッパ)や女性起業家のカンファレンス(中国)で世界を忙しく飛び回っていた。パンデミックが彼女にもたらした心と生活の変化について、アメリカ版ウィメンズヘルスからご紹介。

最近は在宅ワークのジェシカは、「ここが私の会議室」と、ウィメンズヘルスのインタビューにはクローゼットの中からオンラインで参加した。「ここならプライバシーが完全に守られる。子供たちの声が聞こえないし、子どもたちにも私の声が聞こえない」

もちろん、このクローゼットは普通のクローゼットじゃない。ジェシカはバイオレットのレギンスとラベンダーのスウェットを身にまとい、大きなガラス窓の横で気持ちよさそうなベージュのアームチェアに腰掛けている。彼女にとってビジネスとは、起きているときも寝ているときも「ギリギリギリ」と歯ぎしりをしたくなるほど、真剣な顔をして取り組むべきものだった。

「心臓のバクバクという音で真夜中に目を覚ますと、汗びっしょり。朝の3時からパニックだったわ」と当時の自分を振り返る。「そういうものだと思っていたのよ。いい仕事をしたいから。どうでもいいような小さなことも頭から離れない。女性にはよくあることだと思うけど、よくないわね」

そして、世界が一変するのを見ながら、ジェシカはニューノーマルを受け入れて、深夜のパニックをどうにかすることにした。もちろん、一晩で、というわけにはいかないけれど、彼女には自分のウェルネスに必要な物が段々と分かってきた。それが呼吸やクリスタルの日もあれば、タコスとテキーラの日もある。矛盾しているように聞こえるかもしれないけれど、2020年がジェシカに教えてくれたこと―それは“自分のニーズが箱にキレイに収まらなくても大丈夫”という事実。

2011年に『The Honest Company』を立ち上げてから、ジェシカはマーケティングや社会貢献に奔走してきた。でも、ハリウッド女優のうぬぼれビジネスと批判されながら毒素フリー業界の先駆者として戦うのは、本当に大変だった。四六時中働くことで得るもの(現在の年商は約360億円)は得たけれど、彼女には知らないことがたくさんあった。「どのステージにも教訓があったし、自分の苦手なことも分かった」

ロックダウンでオフィスを離れて初めて分かった―『The Honest Company』を成長させるために自分を犠牲にする必要はない。むしろ、がむしゃらに働くよりも、平穏に取り組んだ方がビジネスはうまくいく。

「パンデミックのおかげで、物事が完全に管理されていなくても平気でいられるようになったのよ。すぐに答えが見つからなくても、ミスが修正されなくてもいいじゃない。子どもとゲームをしたり、息子がスクーターで新しい技を見せてくれたり、家族で散歩に出かけたりといった何気ない瞬間に幸せを感じられるようになったしね。本当に大切なのは、こういうことよ」

映画プロデューサーで夫のキャッシュ・ウォーレン(2人の出会いはジェシカの出演映画『ファンタスティック・フォー』の撮影現場)とジェシカには、3人の子どもたち(3歳のヘイズ君、9歳のヘイブンちゃん、12歳のオナーちゃん)と過ごす時間も増えた。ジェシカにとって家族は、仕事のテーマにもなっている。2021年には、Disney+で放映される世界の子育て事情を集めたドキュメンタリー『Parenting Without Borders』の撮影に製作責任者として入る予定。

そこでウィメンズヘルス編集部はジェシカに聞いた。家庭、仕事、社会情勢が自分の手に負えないと感じるときは、どうやってかじ取りをしているの? するとジェシカはカメラを傾け、クリスタルがキレイに並んだカートを見せてくれた。アメジスト、パイライト、セレナイト、シトリン、ローズクォーツ……。何から何までそろっている。「これは普通のクォーツよ」と持ち上げたのは、半透明でギザギザの岩石。『The Honest Company』のリップグロスにはクリスタルにちなんだ名前が付けられている。最近は、Estyでクリスタルグリッド(エネルギーを分散するという日輪型のアート)も購入し、クローゼットオフィスの壁に掛けた。「不安になったら、クリスタルを握って呼吸エクササイズをする。愛、いたわり、平静に満ちたエネルギーにフォーカスするの」

勢いよく変わり続ける世の中には、早朝のセルフケアで対応する。「朝は、コーヒーを飲みながらフェイスマスクとリップバームで保湿する。息子に毎回『お母さん、それ何?』と聞かれるわ。マスクを付けた私の顔は何度も見ているはずなのに」とジェシカは笑う。「でも、その瞬間、自分のケアもしていいんだと思えるの。自分をちょっといたわってあげてから、1日を始めるのよ」

オンラインミーティングの前には、中米と南米の“聖なる木”パロサントを炊き、クリスタルを手に持って、数回深呼吸をする。「呼吸に意識を向けると心が落ち着く。それにプラスして体を動かす時間が取れれば、それだけで瞑想ね」

パンデミックでエクササイズに対する見方も変わった。「いつも『汗だくにならないと、筋肉を疲れさせないと、マラソンを走ったあとくらいクタクタにならないと』と思っていた。そのくらい頑張らないといけないんだって」。でも、ジムが閉鎖になり、ルーティンが崩れたことで、毎回そこまで必死にならなくてもいいことに気付いたという。いまでは、ポッドキャストを聴きながら歩くだけの日もある。「ワークアウトに変化を持たせるようになったし、手を抜く自分がダメ人間だと思うこともなくなった」。ここ最近は、週に2~4回ワークアウトをしているジェシカ。ピラティスリフォーマーとも出合い、「体幹のすべての筋肉が感じられる」と大興奮。「こんなところに筋肉があるなんて知らなかったわ」

去年の夏には、友達とヴィーガンのハイキングリトリートに参加したそう。ジェシカ・アルバはハイキング好きなヴィーガンかと思いきや「違う」らしい。「私たちはハイカーじゃない。次の山が現れるたびにショックを受けたし、先を行く人たちに『まだ半分だぞ!』と笑われたわ」。ジェシカはヴィーガンフードも好きじゃない。正確には、好きじゃないと思っていた。でも、このリトリートで食べたヴィーガンフードがあまりにもおいしくて、家に帰ってきてからも、それらしきことをしている。「週に4日はプラントベースの食事をして、お酒を飲まないようにしている。金、土、日は解禁だけど。私にはこれがちょうどいい」

ニューノーマルに順応せざるを得なかった2020年を通してジェシカは、やっと自分の心身をいたわる術を身に付けた。「子どもたち、友達、家族、ビジネス、そして何よりも自分のためにベストな自分でいなければならない。そのために必要な物が分かってきた。“バランスが取れている”という言葉は嫌い。強いて言うなら、“つながっている”感じかな」。これがジェシカの新たな視点。クローゼットの中にいるときも、ステージに立っているときも、彼女にはクリスタルがついている。

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Sheila Marikar Translation: Ai Igamoto

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