年末年始2キロ太ったあなた。でも大丈夫、戻ります。

年末年始に体重が増えるのはいたって普通のこと。体重は数週間で調節されるので食事制限をする必要はなし。栄養学専門医が仕組みを解説する。

年末年始に１、２キロ増えた？いたって当たり前のことだから、安心して。Getty images

1月は何かと気がかりなことが多い。新年の抱負を考えなければならない上に、悩ましいのは、年末年始に体重が増えてしまった罪悪感と、痩せなければという焦り。でも大丈夫、この時期に体重計の目盛りが多少上がるのはきわめて普通のこと。何もしなくても、体重は自然にそのうちもとに戻るという。

「年末年始はつい食べ過ぎてしまいがちです」と、パリの栄養学専門医アレクサンドラ・ダリュは言う。「家族で集まってご馳走を食べる機会が多く、普段よりカロリーの高い食事が続きます」。アルコールも糖質を多く含んでいるうえ、量も増える。また糖分や塩分の多い食事は、体内に水分を停留させやすいため、むくみ感も。さらにはこの時期、運動も怠りがち。そんなわけで、体調によって増加量に違いが出るとはいえ、体重が増えるのは当然。「いつもより多く食べて、いつもより動かないのですから、計算すれば太るのは当たり前なのです」。

自然に調節

とはいえ、軌道修正するためにダイエットをしたり食事を抜くようなことはしないほうがいい。体調に問題がなく、健康的な生活（水分を充分に摂り、バランスの取れた食事、最低限の運動）を送っていれば、増えた体重は自然に落ちていく。「日々の生活でフラストレーションを溜めるのはよくありません。身体には食欲を調節する機能がもともと備わっているので、食べ過ぎが続いたら、自動的に空腹感が抑えられるようになっています」とダリュは説明する。

調節が完了するまでにかかる時間は人によってさまざまだ。1～2週間でもとの体重に戻る人もいれば、1ヶ月、場合によってはもっとかかることも。「筋肉量が多い人ほど、速くもとに戻ります。高齢者は基本的に若い人より筋肉量が少ないので、より時間がかかります」

生活のリズムを取り戻す

身体の働きを助けるためには、少しずつ健康的な生活習慣を取り戻すこと。まず大切なのが水分摂取。最低でも1日に1.5Lの水を飲もう。「脂肪の消費とデトックスには、マグネシウムが豊富な重炭酸塩入りミネラルウォーターが効果的です」とダリュ。それから普段のリズムを取り戻すよう心がけることも大事だ。まずはメインの食事を軽くして、食事中にはレモンジジュースを飲む、あるいはキャンディーやチョコレート、カロリーの高い食べ物はちょっとお休みする、などから始めるといい。

「自分の身体に耳を傾けて、お腹が空いていないときは食べないようにするのが最も大切なことです。夕方お腹が空きそうだと感じたら、軽食を摂ってもかまいません」

最後のアドバイスは、動くこと。歩く、ジョギング、自転車など、これまでやっていた運動を再開しよう。テレワーク中はとくに、あらゆる機会を捉えて身体を動かすようにしたい。手を洗いに行く、階段の上り下りをする、15分間あるいはそれ以上歩く……チャンスはどこにでもある。