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平手友梨奈のこま回し、滝沢カレンの腹話術…女性たちが「かくし芸大会」を復活させる!?

  • 2021.1.18
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平手友梨奈さん(2018年2月、時事)、森川葵さん(2020年11月、時事通信フォト)
平手友梨奈さん(2018年2月、時事)、森川葵さん(2020年11月、時事通信フォト)

平手友梨奈さん、滝沢カレンさん、森川葵さん。この3人には1つの共通点があります。それは、最近放送されたテレビ番組で「かくし芸」を披露したこと。それぞれ見事に成功させ、ファンを喜ばせました。

「ミスターかくし芸を継ぐ女」

まず、平手さんは1月3日放送の「世界の果てまでイッテQ!新春SP」(日本テレビ系)に登場。MCの内村光良さんと共に福岡県の無形文化財「筑前博多独楽(こま)」に挑戦しました。

欅坂46(現・櫻坂46)の絶対的エースとして活躍した後、女優に転身した平手さんは、こうしたバラエティー番組への出演自体、珍しいことです。しかも、練習では赤いジャージー姿、本番では着物姿でこま回しをするという、ビジュアル的なギャップも見せてくれました。

さらに驚かせたのは技を習得するスピード。「破胡板(はごいた)」と呼ばれる、こまと2枚の羽子板を自在に操る高度な芸を数時間で習得したのです。なお、本人はこの企画の詳細を当日に知ったとか。本番の前には「まさか自分がやる側だと思わなかったので、サポート側の方だと思っていたので、ライブ並みにすごい緊張しています。すごいプレッシャーというか」と語っていました。

にもかかわらず、本番は一発で成功。また、練習中には普段見せないおちゃめな一面も顔を出しました。「万灯」という芸に挑んだ内村さんが、なかなかうまくいかないため、即興のダンスで応援。

これが欅坂でのスタイリッシュで緊張感あふれるダンスとは違い、ぎこちなくてゆるいダンスだったため、踊った後に「すっごいダサいのやっちゃった。ちょっとカットしてもらいたいです(笑)」と照れたりしていたものです。

そんな姿を見た視聴者からは「笑顔もかわいい」「これが素のてちだよね」「バラエティーでももっと見たい」といった声が続出。欅坂時代からのファンに加え、新たなファンも確実に開拓したことでしょう。

その3時間後「行列のできる法律相談所SP」(日本テレビ系)では、滝沢さんが腹話術を披露。実はこの挑戦企画、去年の3月に始まっていて、その練習の成果を本物の寄席で見せることになったのです。

そのマスター具合は、彼女を指導した腹話術界のレジェンド・いっこく堂さんからも「無限の可能性を感じた。僕が想定していた以上の腹話術」と絶賛されているほど。本番では人形の「T2ジロウ」を巧みに操りながら、ナイツの2人が台本を手掛けた腹話術コントで笑わせました。

ちなみに、滝沢さんにはヒューマンビートボックスという特技もあります。1月1日放送の「笑点 お正月だよ!大喜利まつり」(日本テレビ系)に登場した際には、大喜利の回答に腹話術やヒューマンビートボックスを取り入れ、ビックリさせていました。

そして今、かくし芸といえば森川さんです。本業は女優ですが、おととしから出演している「それって!?実際どうなの課」(日本テレビ系)では、けん玉やテーブルクロス引き、アーティスティックビリヤードなどさまざまな芸に挑戦。その道の達人が年月をかけて身につける高難度の技をたった数時間で習得してしまうことで話題になっています。

1月6日の放送では、フォーク曲げに挑戦。「スライド」「ティップワン」「ティップオール」「テイルアップ&ブレイク」といった技を次々と成功させました。指導したプロは彼女が成功するたび、「僕は半年ぐらいかかった」「1年かけてもできるか分からないレベル」と驚愕(きょうがく)していたものです。

そんな彼女に付けられたあだ名は「ミスターかくし芸を継ぐ女」。ミスターかくし芸とは、かつての人気番組「新春かくし芸大会」(フジテレビ系・1964~2010年)において毎年、プロレベルのさまざまな芸を披露していた堺正章さんのことです。森川さん自身、「勝手にライバル視しているんです」と言っています。

芸能人に必要な集中力と感性

ではなぜ、彼女は成功できてしまうのか。インタビューによれば、「『集中力』ですかね、あとは…『感性』?(笑)やり方が分かると、手にしっくりくる感覚があって、手の感覚で修正ができるんです」(ザテレビジョン)とのこと。これはうなずける気がします。

というのも、集中力や感性は女優、ひいては芸能人にとって極めて重要な能力だからです。森川さんもこの2つの能力に秀でているのでしょう。さらにいえば、欅坂時代に平手さんが見せたダンスも、滝沢さんの芸人顔負けのボケも、集中力と感性なくしては生まれないものです。

ちなみに「新春かくし芸大会」には毎年、大勢の芸能人が出演。そこは本業以外の能力だけでなく、意外な負けん気だったり、変わったこだわりだったりというギャップが発見できる場でもありました。もし、あの番組が復活したら、今回取り上げた3人同様、さまざまな人がギャップを見せてくれそうです。

特に現代の芸能界では、大人数グループの隆盛に伴い、女性タレントが飽和状態だともいわれます。番組自体は復活しなくても「かくし芸」を披露する場が増えれば、それぞれの個性がもっとアピールできるはず。それはファンにとってもうれしいことでしょう。

これを機に、女性タレントたちによる「かくし芸」ブームが到来したら、テレビがもっと楽しくなりそうです。

作家・芸能評論家 宝泉薫

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