1. トップ
  2. レシピ
  3. なめらかで優しい味わいの"ながいものすりながし"|大原千鶴さんのすりながしのいろは①

なめらかで優しい味わいの"ながいものすりながし"|大原千鶴さんのすりながしのいろは①

  • 2021.1.3
  • 516 views

すりながしとは、野菜などをすりおろしてだしと合わせた、しみじみとおいしい汁もの。ことこと煮込むことをしない、素材を生かすシンプルな和の伝統的なスープです。だしや素材を工夫する楽しさと、洋風など無限に広がるおいしさの一端を、京都在住の人気料理研究家・大原千鶴さんに教わりました。

なめらかで優しい味わいの"ながいものすりながし"|大原千鶴さんのすりながしのいろは①

■“すりながし”のいろは

「すりながしは煮込まないので手軽につくれ、即興でいろいろなアレンジができるスープです」と言う大原千鶴さん。

疲れたときや体調がすぐれないときのスープ?と思いきや、教えてくださった品はそれとは別物!
ハンドブレンダーやミキサーを使えば、おろしたり、こしたりする手間が省け、出来上がりは美しく、おいしさが体にしみ渡る。

「すりながしは、野菜をすりおろして、だしと合わせるのが基本ですが、だしの代わりにチキンスープや豆乳と合わせるとポタージュのようになり、組み合わせでいろいろな味を楽しめます。きゅうりやトマトはそれぞれの水分だけで、魚はすりおろして味噌と水と温めるだけで、おいしいスープになりますよ」

野菜の量を変えればとろみの加減ができ、冷製スープにするなどのバリエーションも。さらに、具を加えることでごちそうに格上げされ、おもてなしの一品になったり、お酒のアテになったり。「旨味や食感が加わって、さらにおいしくなり、見た目もいいでしょ。その日のおかずやお酒に合わせて、自分好みにアレンジしてください」

今回使った食材のほかに、かぶやレンコン、ニンジン、とうもろこし、豆類でもつくれ、季節ごとのすりながしが楽しめる。簡単で自在!そして、なんとも奥深い。

□“すりながし”のつくり方
ながいも
ながいも

ながいもは、あっさりとした味わいをもつ、すりおろしの定番です。だしで合わせるとほっこりやさしい味わいになります。味つけは淡口醤油だけ?と誰もが驚いてくれます。冷え込む冬は温めて、食欲がなくなる夏は冷やしてどうぞ。


◇材料 (2人分)

ながいも:100g
だし:1カップ
淡口醤油:小さじ2
明太子:適量
木の芽:適宜


(1)したごしらえ
ながいもは皮をむいてすりおろす。

したごしらえ
したごしらえ

(2)火にかける
小鍋に①のながいもを入れ、だしを加えて溶きのばし、弱火の中火にかけ、常に混ぜながらながいもに軽く火を通す。

火にかける
火にかける

(3)調味する
沸騰直前に火を止め、淡口醤油で味をととのえる。

調味する
調味する
調味する
調味する

(4)盛りつける
器に盛り、食べやすく切った明太子をのせ、木の芽をあしらう。

完成
完成

――教える人

「大原千鶴 料理研究家」

おおはら・ちづる 京都・花背の料理旅館「美山荘」が生家。NHK「きょうの料理」、NHK BS4K「あてなよる」にレギュラー出演。京都の暮らしで培ったしなやかな感性でつくる家庭料理と酒肴に定評がある。これまで30冊以上の料理本、エッセイを上梓している。


文:西村晶子 写真:福森クニヒロ

この記事は技ありdancyu!「スープ」に掲載したものです。

元記事で読む
の記事をもっとみる