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老舗糀屋がプロデュース。糀の力で元気になれるカフェ

  • 2015.6.2
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江戸時代の商家も点在し、商人の町の面影を残す大阪・堺市。ここで300年以上糀屋を営む「糀屋雨風」が糀料理を楽しめるカフェ「糀カフェBiotopos(ビオトポス)」をプロデュース。おいしくて体が元気になると評判です。

今では珍しくなった、糀屋という家業

糀屋とは、味噌・甘酒などに欠かせない、「こうじ」を製造販売するお店のことです。米や小麦、大豆などを原料として作る糀は、風土や蔵の歴史が育む、その土地でしか作ることのできないもの。しかし今では「糀屋雨風」が大阪府で糀屋を営む唯一のお店となってしまいました。

近年、糀の持つ酵素やビタミンが注目され、味噌や醤油以外にも塩糀といった糀を使った食品が人気を集めています。加熱処理をしていない生の糀は糀屋でしか買えないので、遠方からわざわざ訪れる人も多いそう。お店では糀パウダーや糀ドレッシングなどオリジナル商品も開発しています。

糀の旨みとパワーが詰まったカフェメニュー

そんな歴史ある糀屋の15代目である豊田さんは、もっと糀の魅力を知って欲しいという思いから、お店の隣に「糀カフェBiotopos」をオープンさせました。

地元のベーカリーに特注した米糀で起こした酵母パンのサンドイッチをはじめ、糀で作った甘酒のスープやドリンクなど、すべてに糀が使われています。人気は糀を元種にして発酵させたイギリス料理「クランペット」。もちもちのパンケーキのような味で、糀が持つ発酵の力が生地を膨らませ、旨みを引き出します。ランチセットには糀を使ったディップソースを添えた有機野菜付き。和食だけではない趣向を凝らしたメニューは、糀や野菜の酵素をたっぷり摂れると、女性に大人気です。

日本伝統の発酵食品、糀の楽しみ方をもっと知ってほしい

「塩糀の登場でそのパワーが知られるようになりましたが、糀はもっともっと活用できる栄養価の高い食べ物なのです」という豊田さん。糀ともち米を7~8時間加温して出来上がる甘酒は、昔は家庭でもよく作られていたものですが、糀屋が少なくなってしまったことで自宅で楽しむ人が少なくなりました。酒粕の甘酒と違ってアルコールは入っていないので、お子様にも安心で離乳食としても使うことができます。

カフェではこの甘酒を「糀ドリンク」として提供しています。砂糖を入れていないのに自然な甘味があり、生きた酵素を取り入れることができる健康ドリンクです。豊田さんは甘酒をコーヒーに入れて毎日楽しんでいるほど。最近は風邪で寝込むことがほとんどなく、健康にも役立っていると実感しているそうです。

お店では味噌造りや糀を使った料理教室など、ワークショップも毎月開催していて、カフェでそのおいしさを知った人たちが集まっています。入れるだけ、混ぜるだけで簡単に糀を取り入れられる商品も販売しているので、毎日糀を楽しんで、体の中からきれいに、健康になりたいですね。

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