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コロナ禍のストレスで…「抜け毛」に悩む女性が増加している理由

  • 2020.12.30
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2020年、新型コロナウイルスの感染拡大のため、私たちの日常は大きく変わりました。自分自身、そして家族や友人の健康、雇用不安、通勤手段、在宅勤務や自宅学習の円滑化など、心配の種は尽きず、日常生活はストレスに満ちあふれています。

そんな今、抜け毛に悩む人がかつてなく増えていたとしても、不思議ではありません。

ストレスに加え、日常生活での行動の変化(たとえば、感染予防を意識して以前よりも頻繁に髪を束ねるなど)がまさに発毛能力に大打撃を与えて、抜け毛を増加させているのだとか。

そこで本記事では、毛髪の専門家が解説する「抜け毛の原因と対策方法」を、<ウーマンズ・デイ>からご紹介。原因を知ってきちんとケアをすることが、健康的な髪を取り戻すカギに。

一般的な抜け毛の主な原因は?

2020年に入ってから抜け毛が増えている原因を究明する前に、まずは“通常”の状況下における抜け毛の原因を知っておきましょう。

「抜け毛の原因となり得るものは、身体的なものから精神的なものまでさまざまです」と言うのは、ニューヨーク市を拠点する皮膚科医のミシェル・ヘンリー医師。

「遺伝子(男性型脱毛症)、年齢、自己免疫疾患(円形脱毛症)、髪をきつく束ねたヘアスタイル(牽引性脱毛症)、病気・出産・手術・ストレスの多い生活上の出来事、そして極端な体重減少によってもたらされる重度のストレス(休止期脱毛症)などが(一般的な抜け毛の原因として)考えられます」

コロナ渦で抜け毛が増えた原因は?

言うまでもなく「withコロナ時代」は決して“普通な状況”ではなく、ウイルスに感染していなくても、身体面と精神面の両方で健康二次被害を引き起こしているのだそう。

「グローバル・パンデミックが生活のあらゆる面で影響をおよぼす中、今年はストレス度がこれまでになく高まっています」とヘンリー医師。

「そのため、ストレスに起因する抜け毛や休止期脱毛症、すなわち、身体が何らかのショックを受けたことが原因で極端に髪の毛が抜ける『一時的な脱毛状態』になる人が増えているのです」

ニューヨーク市では、コロナ渦で初めての外出禁止令が発令されてから4~6週間後に、脱毛症患者数の増加が見られたと、皮膚科医のデンディ・エンゲルマン医師はコメント。

エンゲルマン医師によると、休止期脱毛症は「高熱や情緒的・身体的ストレス」が引き金となり起こり、医師が担当した患者のほとんどが、髪密度の50パーセント以上に相当する毛髪が失われていたとのこと。

「私が診た脱毛症患者はほとんどの人が、ウイルス検査結果が陽性かつ体調が非常に悪く、その全員が高熱に冒されていました。ウイルス検査で陰性または抗体検査が陰性で、特に熱などの症状が見られない人の中にも、グローバル・パンデミックのせいで強いられた生活面の変化、たとえば、在宅勤務や検査結果が出るまでの隔離措置、外出自粛生活、未知のものに対する恐怖心などが原因で、強いストレスを感じたと訴える人がいました」

抜け毛はずっと続くの?

新型コロナウイルスの感染の有無や、コロナ渦のさまざまなストレスと闘っているか否かは別として、自分の抜け毛が「正常の範囲内」のものかどうかを知っておくことは大切。

「毛髪は、正常な成長期に戻るまでに4~6週間程度かかるものです」とエンゲルマン医師。

「私は通常、血液検査で甲状腺機能やホルモン、鉄濃度、亜鉛やB12などの微量栄養素もすべて正常という結果を確認した場合は、抜け毛の防止と毛髪の再成長を促す効果のある特別なシャンプーやサプリメントを処方します」

ニューヨーク市にある皮膚科医「レーザー&スキン・サージェリーセンター」のダニエル・ベルキン医師がいわく「抜け毛の原因が何であろうと、回復するまでの時間軸は一定」とのこと。

「休止期脱毛症の原因が病気であろうと心理的ストレスであろうと、時間軸に差はありません。また、一般にストレスの多い出来事を経験すると、3カ月ほど時間が経った後に抜け毛が現れはじめますが、原因によって現れ方に違いがあるということもありません」

自宅でできるヘアロス対策

抜け毛の原因を知ったところで、次に気になるのはその対策方法。

育毛サロン「HairClub」のヘアヘルスエキスパートであるシャブ・レスランさんは、同サロンが行った最近の調査から、アメリカ人の39パーセントが何らかの形で新型コロナウイルスが一因と思われる抜け毛に悩んでいると指摘。

「抜け毛が突然増えたとき、まずは皮膚科に駆け込む人が多いと思いますが、自宅でできる抜毛対策もあります。エクササイズを心がけ、また健康的な食生活を送るよう意識して、炎症やストレスの緩和に効くサプリメントを摂取するなどといったウェルネスアプローチを取って、常に穏やかに過ごすことが髪の健康にも効果的です」

こうしたケアが必ずしも抜け毛を完治させるとは限らないものの、結果として栄養バランスのとれた食事や日常的なエクササイズ、瞑想などがストレスの緩和に有効な方法であることは、ヘンリー医師も認めています。

また、髪をきつく束ねるヘアスタイルや、ヘアドライヤーやヘアアイロンを使ったスタイリングを控えることも、抜け毛の防止になるとヘンリー医師。毛髪の成長を促すケア用品の使用も有効だとアドバイスしています。

※この翻訳は、抄訳です。

Translation: 西山 佑(Office Miyazaki Inc.)

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