【2020年ヒットコスメ座談会】美容のプロ３人が、2020年のヒットコスメを総括！マスクメイクにぴったりなコスメは？

2020 ヒットコスメ【メイクアップ編】

ニューノーマルの時代がやってきた2020年。翻弄されながらも、たくましく前を向いて進み始めた美容トレンドの動向を、各分野のエキスパートが解説！

語ってくれたのは……

paku☆chanさん

カラーメイクに関して、コロナの影響なしには語れない一年でしたね。特にリップ！ 上半期と下半期で気分がガラリと。

---

中川知春さん

ベスコスのリキッドルージュ・グロス部門でも上半期はウルウルのオイル系、下半期は薄軽のマット系が上位を独占する結果でした。

---

paku☆chanさん

リップのカラーに関してはブラウン人気が一年を通して継続していた印象。しかもブラウンってどんどん進化していて、一歩間違うと“怖い”印象に転びがちだったこの色がより使いやすく、身近になっていきました。

---

笹本恭平さん

僕はアディクションを撮影でめちゃくちゃ使いましたね。テラコッタっぽい赤みブラウンには、赤リップのような肌映え効果があり、ベージュリップのような品格も出せてまさに万能。

---

paku☆chanさん

SUQQUも本当に優秀で。質感はあくまでもマットなんだけど、その奥に水分を感じられるから使いやすい。そして肌と絶妙に調和して透明感を引き出すあの色み。ブラウンの底力を感じます。

---

中川知春さん

コロナの影響でオンライン会議が増えたことで、メイクに“リモート映え”という概念が生まれたのも今年の特徴ですね。マスクメイクだけだとマットリップに軍配が上がりますが、リモートの時に活躍するとの声が多かったのがディオールのようなオイルリップ。

---

笹本恭平さん

透けツヤとじわりとした血色で、リモートメイクに欠かせないさりげなさが演出できるし、マスクで荒れがちな唇のケアもできますし。

---

中川知春さん

目元のメイクアップには、2020年はどんな傾向が？

---

paku☆chanさん

今年は赤みがやはり注目カラーでしたね。マスクをするのが日常になりマスクで唇や頰が見えないぶん、目元を色で盛りたいという欲求を感じました。中でも本当に優秀だったのがシャネル。ピンクやボルドーとともにマットなブラウンを配することでトレンドを使いやすくしてくれるんです。

---

笹本恭平さん

僕もシャネルは何度使ったかわからないほど。あとはディオールも優秀な赤みパレットの代表格。中央の赤がドラマティックで今年らしさ満点なんだけど、脇を固めるブラウン系カラーが本当に使いやすくて！ かすかな赤みを感じさせるから、たとえ唇が見えなくても、血色を感じさせることができるし、色香も演出できるんですよね。繊細なパール感、粉体の密着力といった点でも優秀さが際立っていました。

---

中川知春さん

確かにどちらのパレットもメイク企画での登場回数はピカイチ！ 下半期と年間、どちらのベストコスメでも美のプロたちから多くの支持を集めるなど、まさに今年を象徴する２アイテム。

---

paku☆chanさん

ニュアンスカラーのマスカラも目を引きましたね。

---

笹本恭平さん

以前はカラーマスカラというとある意味突飛な色でまつげを主張させるのが一般的でしたが、今期は特にベイビーミーに代表されるような、ブラウンの中の赤みニュアンスがさりげないカラーマスカラが実に優秀で。一見ベーシックなんだけどよく見るとじわっと色が効いている。中川 赤みシャドウとの相性もバツグン。

---

paku☆chanさん

目元は濃い色のシャドウで締めすぎずどこかにヌケを作っておきたい。そんなトレンドを反映した目元が人気だった2020年。この流れは2021年も続いていく予感がします。

---

取材・文／穴沢玲子、中川知春、楢﨑裕美 構成／鬼木朋子