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【10000字インタビュー】宇野実彩子さんが振り返る、濃密だったAAAの15年間“とにかく楽しかった!”【短期連載第1回】

  • 2020.12.23
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宇野実彩子

1986年7月16日生まれ。男女混合のパフォーマンスグループ「AAA」のメンバーとして2005年にデビュー。2018年にはソロデビューも果たし、また雑誌等ではモデルとしても活躍。美容通としても知られ、雑誌で連載を持つほど。

その1

楽しかったからこそ、夢中だったからこそ、いつか終わるのが怖かった

誰にとっても、2020年はかつてない年だった。新型コロナウイルスの流行によって、私たちの毎日は激変した。withマスクやリモートワーク、ソーシャルディスタンス……、耳慣れない言葉たちと、新しい生活様式。いつもキラキラ輝いている宇野実彩子さんも、いきなり激変した毎日に戸惑っていた一人。

「緊急事態宣言が出された4月が、ライブも、撮影も、イベントもできなくなって、本当に辛かった。もちろん、この仕事が大好きだという自負は前々からあったけど、活動を制限されることがこんなにも苦しく、窮屈なことだとは思わなかった。私の中心は仕事なのだと思い知りましたね。歌うことや表現することなんだと」

びっしりと埋まっていたスケジュールはすべて白紙に。

「これからどうなっちゃうんだろう?と焦って、めちゃくちゃしんどくなっちゃって、ずどーんと落ち込みましたよ。かつてないくらい。でもそうなってたのは3日くらいかな。私って元々、全く悩まないタイプなんですよ。だから3日も悩むなんて、私の中では最長記録。だけど、やばい、どうしよう、うわー!ってなったそのあとに、とにかく動こうってスイッチを切り替えました。もう24時間、パソコン開きっぱなしにして、するべきことをリストアップ。ライブもイベントも当分できそうにもない。だったら、どうすればファンのみんなと繋がれる?って。考えて、考えて、考えて。現状を打破するためにできそうなことをどんどん書き出していったんです。そうしたら、逆にチャンスなんじゃないかと思えてきて。YouTubeやオフィシャルサロンも全部、このタイミングに準備しよう!と動き始めました」

そこからの彼女はとにかく早かった。あっという間にオフィシャルサロン“Misako Uno Inc.”やソロYouTubeチャンネル“MISAKO UNO OFFICIAL”を開設。

「今までじっくりお話ししたことのないような会社の人たちともオンラインで繋げてもらって、めちゃくちゃ準備を頑張りました。まずは、私のビジョンをとにかく話して、“会えなくても、ライブができなくても、熱いファンの人たちを心配させないためにはどんなコンテンツを作ればいい?”って聞きまくって。アドバイスをもらって。普段だったら、会議室の中での限られた時間でだったり、間に何人もの人を介してやっていることを、オンラインとはいえ直接話させてもらって。これまでお話ししたことのない人とも繋がれて、すごく濃いコミュニケーションが取れて、会ってないのにすごく身近な存在が増えました。あの頃の私、生き急いでたな〜って思う(笑)。信じられないくらいの熱量だった。意味もなく家の中を駆け回って“やんなきゃ、やんなきゃ!”って騒いでました」

もがいて、あがいて。その先に見えてきたもの。

「人と話して意見交換して、自分の意見も責任持って伝えて。やりきったという達成感は、今の私だからこそ得られたのかなって。今の私が20代だったら、パニックになって後ろを向いちゃってたかも。だけど今までの経験が、私を助けてくれた。きっとどんな仕事をしてても一緒なんだろうと思うんだですけど、うわー、超大変! 苦しい!ってなった時に、どれだけ目を背けないで戦うか、苦しがるかで、その人のその後の人生は変わっていくんだと思う」

VOCE2月号増刊の表紙&メイク企画に、みんなの憧れ♡宇野実彩子さんが登場。

ワンピース ¥110000/エンメ(キムへキム)

2020年12月31日をもって、AAAは活動を休止する。15年という長い活動のひと区切りを、彼女は今、どんな気持ちで見つめているのだろうか?

「今年はライブができなくて、ファンの人たちにちゃんとした節目を見せてあげられなかったのがすごく歯がゆいし、申し訳ないという気持ちがまずあります。今回のことで、すっごく思ったのは、何もかもが当たり前じゃないんだなってこと。メンバーそれぞれの人生があるわけだから、グループも永遠にあるってことはなかなか難しい。だからこそ、一緒に過ごした15年を一日たりとも当たり前と思わずに、自分なりにだけど夢中でやれてきたこと。200パーセント出し切れてやってこれて、よかったなって思う。こう思えるのは、私だけじゃなく、メンバー全員が200パーセントだったから。メンバーみんなの人生を応援したいと思っているし、誰かと何かを成し遂げる幸せをAAAの活動を通して知れたから、そしてその経験が私のベースを作ってくれたからこれからも頑張れるというのが、今の素直な気持ちです。私の中からAAAは消えない。AAAの宇野実彩子だということは変わらない。もちろん、一人で活動することは寂しいですけどね」

濃密だったAAAでの15年間を、“とにかく楽しかった!”と振り返る彼女。

「人生を学んだ15年間でしたね。いろんな葛藤があったし、いろんな学びもあったし、大変だったけどその分めちゃくちゃ楽しかった。楽しかったからこそ、いつか終わってしまうという怖さは常にあったし。幸せなときってそうじゃないですか。一人でいたら、一人分の経験しかできなかったけど、メンバーのみんながいたから色々な表と裏を知って、より嬉しかったし、より苦しかった。想いを共有しあうこと、お互いを背負いあうことの楽しさも大変さも知ることができました。一人分じゃなく、何人分もの人生を生きたって実感が持てるのは、グループで活動してきたからこそだと思う」

“今”の想いを真摯に語ってくれた宇野実彩子さん。次回は、気になる恋愛やライフスタイルについて語ってもらいます!

撮影/三瓶康友(人物)、ヘアメイク/paku☆chan(Three PEACE) スタイリング/高木千智 取材・文/中川知春

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