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在宅時間増で注目「プラレール」、不変の“直径47センチ”レールへの思いとは

  • 2020.12.18
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2020年7月に営業運転を開始した「新幹線N700S」のプラレール
2020年7月に営業運転を開始した「新幹線N700S」のプラレール

今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、在宅時間が増えた人も多いと思います。そんな中、室内で親子が楽しく遊べる玩具として、タカラトミー(東京都葛飾区)が販売する鉄道玩具「プラレール」に注目が集まっています。発売から60年以上たつロングセラーですが、そのレールの規格は発売当初から変わっておらず、円形につないだときの直径は47センチだそうです。

「47センチ」に込められた思いを、同社プラレールマーケティング部の笠井直樹さんに聞きました。

ちゃぶ台で親子一緒に遊んでほしい

レールは「ちゃぶ台」に収まるサイズ
レールは「ちゃぶ台」に収まるサイズ

Q.プラレールを発売したのはいつですか。

笠井さん「プラレールのルーツとなった製品は、当社が1959年に発売した手転がしの玩具『プラスチック汽車・レールセット』です。1961年には小型モーターを内蔵した『電動プラ汽車セット』を発売し、『3両編成・電池1本で走る』という現在の製品の基本性能を備えました。その後、1965年に現在の『プラレール』に改称しました。

プラレールは60年を超えるロングセラーとなり、親子3世代が遊んできたブランドに成長しました。親御さんが自身の子ども時代を思い出しながら、子どもと一緒に積極的にプラレールを楽しむケースも多く、プラレールは親子間のコミュニケーションを促進するきっかけにもなっていると思います」

Q.60年の歴史の中で、変わった部分と変わっていない部分を教えてください。

笠井さん「車両は安心、安全に遊んでいただけるように、電池の入れ方やスイッチの場所、連結器など細部の改良を重ねています。

また、レールは経年劣化やひずみが少なく、衝撃に強い素材に改良した他、タイヤとの接地面も少しずつ変えています。例えば、初期の接地面はツルツルでしたが、その後、ザラザラした接地面をへて、現在ではギザギザした接地面となっています。この一連の改良により、車両がスリップしにくくなり、遊びやすくなりました。

一方で、レールのサイズや規格は1959年から現在まで一切変更しておらず、曲線レールを8本つなげて、円形にした際の直径は現在も470ミリ(47センチ)です。なぜ、このサイズに設計したかというと、当時の茶の間の象徴でもあった『ちゃぶ台』の上でも遊べるようにするためです。一家だんらんの時を過ごすちゃぶ台の上で『親子一緒に遊んでほしい』という願いが込められています」

Q.歴代のプラレールの中で、どのような製品が人気なのでしょうか。

笠井さん「プラレールに初めて新幹線が登場した1960年代以降、新幹線が常に人気です。近年では、2020年7月に営業運転を開始した『新幹線N700S』の他、『E5系新幹線はやぶさ』『E6系新幹線こまち』『E7系新幹線かがやき』『923系ドクターイエロー』なども人気です」

Q.愛用していた車両が故障した場合、自分で修理することはできるのでしょうか。また、修理は受け付けているのでしょうか。

笠井さん「当社では、お客さまご自身で行う修理などで、製品に手を加えることは基本的に推奨していません。ただし、製品をできるだけ長く愛用いただくため、車両の『ゴムタイヤ』や車両同士をつなぐ『連結部品』については一部製品を除き、お客さまご自身で交換可能です。

部品は当社オンラインショップや玩具店で販売しています。お手持ちの製品の部品交換の対応状況や部品の交換方法については、オンラインショップ『タカラトミーモール』内『プラレール 連結部品(ノーマルタイプ)』、または『プラレール ゴムタイヤ(16個入り)』のページでご確認ください。

この他、当社では製品をできるだけ長く愛用してもらうため、1987年以降に発売された製品を対象に有償での修理を受け付けています。当社公式ホームページのお客様相談室のページに『修理のご案内』があります。なお、製品に分解・改造の形跡が見られた場合や破損の程度が大きい場合などは、修理を受け付けることができません。あらかじめご了承ください」

Q.車両の故障を防ぐために気を付けるべきことはありますか。

笠井さん「車両を動かす際は必ず、使い切りタイプの乾電池を使ってください。また、遊び終わった後は電源を切り、電池を外して保管してください。電池を入れたまま保管すると液漏れが発生する可能性があります」

Q.今年はコロナ禍で在宅時間が増えた人が多いです。そのような中、どのような商品に人気が集まっているのでしょうか。

笠井さん「ステイホームで家族と過ごす時間が増えたことで、これまで以上に、親子でプラレールを楽しむ機会が増えています。車両の他、レイアウトを拡張するためのレールや情景パーツも販売が伸びています。今年、特に人気なのは最新の新幹線『N700S』とレールや情景パーツなどがセットになった商品です。初めてプラレールで遊ぶ人にも購入しやすくなっています」

画像提供:タカラトミー ※トミカ別売り(C)TOMY JR東日本商品化許諾済 JR東海承認済 JR西日本商品化許諾済

オトナンサー編集部

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