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文庫型のお重に入った知的でおしゃれなランチを/日本一美しい本棚で知られる「東洋文庫ミュージアム」併設のカフェ

  • 2020.12.14
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駒込・六義園(りくぎえん)の近くにある「東洋文庫ミュージアム&オリエント・カフェ」は、都心にありながら、緑豊かな中庭がある気持ちの良い場所。東洋に関する貴重な書籍を所蔵するミュージアムの「モリソン書庫」は、書棚の美しさで知られています。ミュージアムからつながる中庭を眺めつつ、吟味した素材のランチを楽しめば、知的好奇心もおなかも満足の一日になりそうです。

文庫型のお重に入った知的でおしゃれなランチを/日本一美しい本棚で知られる「東洋文庫ミュージアム」併設のカフェ
文庫型のお重に入った知的でおしゃれなランチを/日本一美しい本棚で知られる「東洋文庫ミュージアム」併設のカフェ
ミュージアム1階「オリエントホール」で東洋文庫を知る
文庫型のお重に入った知的でおしゃれなランチを/日本一美しい本棚で知られる「東洋文庫ミュージアム」併設のカフェ
1階のオリエントホール。遠くまで見通せる視界の先には、中庭と「オリエント・カフェ」がある

JR駒込駅から5分ほど歩くと、一年を通して花々を楽しめる庭園、六義園があります。ここは三菱財閥第三代当主、岩崎久彌氏の自宅だった場所。六義園から不忍通りをはさんだ場所にある「東洋文庫ミュージアム」は、その岩崎久彌氏が設立した東洋学の研究専門図書館「東洋文庫」の膨大で貴重な資料を展示公開する場所として誕生しました。

重厚な外観の東洋文庫ミュージアムの館内に入ると、手前にはミュージアムショップ「マルコ・ポーロ」があります。そしてミュージアム入口の扉の先には、高い天井と見通しのよい奥行きが印象的な「オリエントホール」が続いています。
オリエントホールでは東洋文庫の歴史や企画展に関連する資料などが展示されています。

「知」がたくさんつまった、美しく絵になる書庫
文庫型のお重に入った知的でおしゃれなランチを/日本一美しい本棚で知られる「東洋文庫ミュージアム」併設のカフェ
おさえた照明のなかに「モリソン書庫」の美しさが浮かび上がるよう

オリエントホールから階段をのぼって2階へ行くと、息をのむような美しさの「モリソン書庫」があります。床から天井近くまで、書架3面に書籍がびっしり並んだ様子は圧巻で、厳かな雰囲気。照明を落とした空間に、モリソン書庫が足元からほんのりと照らされています。この書庫には、岩崎久彌氏がオーストラリア人ジャーナリストのG.E.モリソン氏より購入した約2万4000点の本や貴重な資料が収められています。

文庫型のお重に入った知的でおしゃれなランチを/日本一美しい本棚で知られる「東洋文庫ミュージアム」併設のカフェ
江戸時代の初版の浮世絵が、色鮮やかなまま残されている

約100万冊の蔵書がある東洋文庫。企画展では、東洋文庫が所蔵する貴重な資料が展示されます。2021年1月中旬まで開催の「岩崎文庫の名品」展では、色鮮やかな初版の浮世絵などの作品も見ることができます。さらにミュージアムでは企画にまつわるワークショップなどを時折開催しています。

カフェへと続く道で、アジアの言葉に出会う
文庫型のお重に入った知的でおしゃれなランチを/日本一美しい本棚で知られる「東洋文庫ミュージアム」併設のカフェ
「知恵の小径」で心に残る言葉に出会えるかも

ミュージアムからカフェにつながる道が「知恵の小径」です。柱にはヒンディー語やタミル語など、アジアの言語で格言などの印象深い言葉が書かれています。それらの和訳を読みながら、カフェまで歩くゆっくりとした時間もホッとするひとときです。

文庫型のお重に入った知的でおしゃれなランチを/日本一美しい本棚で知られる「東洋文庫ミュージアム」併設のカフェ
シーボルト・ガルテンと「オリエント・カフェ」

知恵の小径の左手には、中庭「シーボルト・ガルテン」が広がります。ここには東洋文庫が所蔵するシーボルトの「日本植物誌」に掲載されている木々や花々が植えられています。周囲は静かで、風が通り抜けそうな気持ちのよい空間です。

中庭と一体感のある開放的なカフェ
文庫型のお重に入った知的でおしゃれなランチを/日本一美しい本棚で知られる「東洋文庫ミュージアム」併設のカフェ
ガラス張りで明るい空間。店内では小岩井農場で採れた野菜なども販売されている

知恵の小径の突きあたりには小岩井農場運営の「オリエント・カフェ」があります。岩手県にある小岩井農場で作られた乳製品をはじめ肉や野菜をふんだんに使った料理が人気です。

モダンな店内には小岩井農場の敷地内にあったカラマツで作られたテーブルが置かれ、あたたかみが感じられます。ガラス越しに中庭を眺めながら、そしてテラスでもゆっくりと食事を楽しむことができます。

本の形の重箱に入った文庫ランチ「マリーアントワネット」
文庫型のお重に入った知的でおしゃれなランチを/日本一美しい本棚で知られる「東洋文庫ミュージアム」併設のカフェ
「マリーアントワネット」(2000円)季節のお重、スープ、サラダ、珈琲または紅茶がつく

ランチタイムの人気メニューが、1日10食限定の季節のお重「マリーアントワネット」です。本をかたどった重箱は、東洋文庫が実際に所蔵している、マリーアントワネットが所有していた書籍をモデルに作られました。小岩井農場の杉を使用し、塗りの漆にもこだわった特注品で、ミュージアムの余韻にひたりながら食事を楽しめそうです。

お重の内容は季節ごとに変わりますが、秋冬は小岩井農場牛を使ったローストビーフが定番だそう。柔らかく、肉の旨味をしっかり味わえます。

これに加え野菜がたっぷりと入ったスープ、ドレッシングに小岩井のヨーグルトを使用したサラダなど、大自然の恵みといえる素材がふんだんに使われたメニューです。
「マリーアントワネット」は予約ができないので、このメニューを目当てに訪れるなら開店時間に合わせて行くのがよさそうです。

文庫型のお重に入った知的でおしゃれなランチを/日本一美しい本棚で知られる「東洋文庫ミュージアム」併設のカフェ
優雅なひとときを過ごせる

ほかに小岩井農場産牛を使ったハンバーグやシチューなども人気。ディナータイムはアラカルトのほかにコース料理もあり、さらにしっかりとした食事も楽しめます。バーカウンター前の棚にはお酒も充実しているので大人の時間を過ごせます。

小岩井農場で作られているスイーツはいかが?
文庫型のお重に入った知的でおしゃれなランチを/日本一美しい本棚で知られる「東洋文庫ミュージアム」併設のカフェ
「小岩井チーズケーキ」(700円)

ティータイムなら、小岩井農場で提供されているスイーツはいかが?「小岩井チーズケーキ」は、チーズのコクを楽しめるしっかりとした固さのケーキに、ラズベリーのソースが添えられています。ほかにもシェフおすすめのシャーベットやアイスクリーム、それらを少しずつ楽しめるちょっぴり欲張りな「デザートプレート」もあります。

静かで気持ちのよい空間が広がっている「東洋文庫ミュージアム」と「オリエント・カフェ」。新たな「知の扉」を開く、心豊かな一日を過ごしてみませんか。

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