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「聴く人にとってのおまもりに」バンド「羊文学」がメジャー1stアルバム!

  • 2020.12.3
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広がりのあるオルタナサウンドをベースに、美しいメロディと文学的な歌詞など、様々な魅力のあるバンド、羊文学。メジャー1stアルバム『POWERS』は、よりその世界観が濃くなった上で、ポップに開け、言葉と歌が際立った作品だ。

聴く人のおまもりみたいになってほしい。

「一曲一曲にパワーがあるなと思ったのと、“権力”って意味もある。政治的にもいろんなことがあったし。あと、私自身コロナ禍で部屋に一人でいた時に、いろんなことを葛藤して、すがれるものが欲しいなって思ったんですね。それで、聴く人にとってのおまもりみたいになればいいなって“おまもり=magicalpowers”っていう単語も意識しました」(塩塚)

ギター&ボーカルの塩塚モエカさんが作る楽曲では、世の中は曖昧なものだらけだが、その不確かなところから、希望をつかもうとする気持ちが書かれている。

「普段生活していても、本当に生きてるかわからないっていうか。自分が生きてる世界と映画の世界が違うってわかってるけど、どこにも証拠はないとか考えるんです。論理よりも、雰囲気や気持ちに左右されることが多くて。だから、発言する内容も曖昧なんですよね。この前占いでも『一生葛藤の星だね』って言われました(笑)」(塩塚)

「(塩塚は)常に揺れてる(笑)。だからいろんな気持ちの曲が出てくるのかなって思います」(河西)

「選ぶ洋服も昔から、日によって全然違くて。すごい派手だったり、フリフリの服の時もあれば、男の子みたいな時もあって。髪型も結構違うし。フクダはいつもぶれないからすごいなって(笑)」(塩塚)

「確かに僕は、同じ映画や漫画をずっと見続けますね。食べ物も『グミが好き』ってなったら、ずっとそればっか食べてる(笑)」(フクダ)

はっきりとした色ではなく、様々な色が混じり合ったグラデーションのような音像が特徴のひとつ。

「聴く音楽が3人ともバラバラなんです。僕はUSインディーやポストロック、シューゲイズやドリームポップに影響を受けた。そういうジャンルと、羊文学のサウンドが良い具合に混ざってると思ってます」(フクダ)

「3人っていう人数なので、シンプルなアンサンブルが基本で。それで曲によって飾りをちょっと変えたりしてます」(河西)

メジャー1stアルバム『POWERS』。配信シングル曲「砂漠のきみへ」「Girls」「1999」など、全12曲収録。CD+DVD永久仕様。DVDには、’20年8月のオンラインライブハウスツアー映像を収録。12月9日発売。¥3,500(F.C.L.S.)

ひつじぶんがく 左から、フクダヒロア(Dr)、塩塚モエカ(Gt&Vo)、河西ゆりか(Ba)。2012年結成、’17年2月に現在の編成となる。’20年8月、配信シングル『砂漠のきみへ/Girls』をリリースし、メジャーデビュー。

※『anan』2020年12月9日号より。写真・小笠原真紀 ヘア&メイク・kika 取材、文・小松香里

(by anan編集部)

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