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世界中が注目! 「和食」がうつ病の発症リスクを下げる理由

  • 2015.5.28
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【女性からのご相談】

子どものころから活発で、いつもリーダー的な存在でした。それは今の会社でも同じです。実は結構落ち込みやすいのですが、元気がトレードマークみたいになっているので人には言えません。 このままではうつ病とかになるのではと不安になります。食事でも何か気を付けられることがあれば教えてください。

●A. ヘルシーな和食でうつを予防しましょう。

こんにちは。心理食育インストラクターのSAYURIです。ご相談ありがとうございます。

普段は元気な人でも、落ち込むときはあるもの。ご相談者様は、弱った姿を見せると自分のイメージダウンにつながってしまわないか不安で、弱音を吐きだせなくなってしまっているのでしょうか。

今回は、気持ちの落ち込みを防いでくれる食品についてお話しします。

●うつ病発症リスクを下げる食事とは?

国立国際医療研究センター国際保健医療研究部が21歳から67歳の公務員521人の食事パターンとうつ病の症状の関係を調査したデータがあります。

過去1か月間に食べた52種類の食材と飲み物の摂取状況の分析から『健康的な和食パターン』『動物性食品パターン』『洋風朝食パターン』のパターンを抽出し、3段階に分けてうつ症状との関係を調査した結果、野菜やキノコ、大豆製品を多く摂取する『健康的な和食パターン』が多いグループは、最も少ないグループに比べてうつ症状のある人が56%も少ないという結果が出たそうです。

●健康的な和食に多く使われる食材とは

前述の研究結果によると、健康的な和食に多く使われていた食材として挙げられたのは、

・緑黄色野菜(にんじん、かぼちゃ、葉ものなど)

・淡色野菜や根菜(キャベツ、白菜、大根など)

・大豆製品(豆腐、厚揚げ、納豆など)

・海藻

・イモ類

・くだもの

でした。そしてもうひとつの特徴として、ソフトドリンクや麺類、アイスクリームなどのスイーツ系の摂取は少なかったそうです。

●和食の利点

今や世界中でヘルシーだと注目を集めている和食。今さらながらあえてその利点をいうのであれば、精神的な安定をもたらすビタミンB群、特に妊娠中にも推奨されている葉酸、抗ストレス作用のあるビタミンCなどを多く含む他、うつ症状にも関係が指摘されている腸内環境を整えてくれる食物繊維も多く含んでいて、それらの相乗効果で精神的な安定が図られると思われます。

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今回は食という面からお話しさせていただきましたが、信頼できるお友達や恋人には、たまには弱音を吐いても大丈夫。イメージダウンではなく、そのギャップもまた魅力のひとつになっていくことでしょう。

【参考リンク】

・Dietary patterns and depressive symptoms among Japanese men and women. | NCBI

●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)

長年の医療機器メーカー勤務の経験から健康管理士、食育インストラクター、心理カウンセラーの資格を取得し、健康管理士事務所『優縁』を設立。現在、食で愛を育む食愛ナビゲーターとして、食育の講演や執筆活動を中心に、NPO法人『予防医療推進協会』理事長として、成人向けの生活習慣改善のさまざまな提案を発信中。

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