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牛乳を飲むならオーガニックのものを選ぶべき理由

  • 2020.11.30
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科学情報誌『PLOS ONE』に掲載された新たな研究論文によると、脂肪酸に関して言えば、普通の牛乳よりもオーガニックの牛乳の方が健康に良い。オーガニックの牛乳と従来の牛乳が米国全土で比較されたのは今回が初めて(ちなみに調査の出資者は米大手オーガニック乳製品メーカー『Organic Valley』)。今回はこの内容をアメリカ版ウィメンズヘルスからご紹介。

研究チームは1年半以上かけて、米国のオーガニックの牛乳と従来の牛乳のサンプルを400種類近く集めた。それを分析した結果、オーガニックの牛乳には、従来の牛乳よりオメガ3脂肪酸が62%多く、オメガ6脂肪酸が25%少ないことが判明。よって、オメガ6:オメガ3の比率は、オーガニックの牛乳で2.3:1、従来の牛乳で5.8:1となる。

この比率が重要なのにはワケがある。食事ではオメガ6とオメガ3の両方を摂取する必要があるけれど、アメリカ人の大多数はオメガ6を(植物油などで)摂りすぎている。つまり、オメガ3に対するオメガ6の割合が大きすぎるということ。これではオメガ脂肪酸の健康効果が台無しになりかねない。研究チームいわく理想的な比率は2.3:1。だからといって、従来の牛乳の比率(5.8:1)がアンヘルシーというわけでないけれど、オーガニックの比率の方が研究チームの言う理想に近い。

オーガニックの牛乳の比率が理想に近い理由は? これまでの研究により、トウモロコシなどの穀物ではなく牧草を食べる牛は、オメガ3が豊富でオメガ6が少ない乳を出すことが分かっている。今回の研究結果は、こういった過去の研究結果を裏付けるかたちとなった。

もちろん、オメガ6やオメガ3は牛乳以外の食品にも含まれている。また、この結果が低脂肪乳に当てはまる可能性は低いし(低脂肪乳には文字通り脂肪の量が少ないから)、無脂肪乳には間違いなく当てはまらない。それでも、毎朝のシリアルに注ぐ牛乳の種類を考えるきっかけにはなる。

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Alison Goldman Translation: Ai Igamoto

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