1. トップ
  2. ライフスタイル
  3. ママ友LINEで赤っ恥……小3息子に「お小遣い月300円」は少ない? 金銭感覚のギャップに困惑!

ママ友LINEで赤っ恥……小3息子に「お小遣い月300円」は少ない? 金銭感覚のギャップに困惑!

  • 2020.11.16
  • 16902 views

今や日常生活において、かかせないツールとなっているコミュニケーションアプリ「LINE」。かつては子どもの送迎時に、ママたちが立ち話をしているような光景が見かけられたが、時間に追われ忙しく過ごす共働き世帯が増えた今、ママたちのコミュニケーションの場は、LINEのグループチャットになっているという。そんな、ママたちの「グループチャット」から浮き彫りになった、彼女たちの悩みや、苦悩、気になる話題を覗いてみる。

ママ友LINEで赤っ恥……小3息子に「お小遣い月300円」は少ない? 金銭感覚のギャップに困惑!の画像1
写真ACからの写真

最近では、親子で受けられるマネーセミナーや、子ども向けのお金の本など、子どもが実践的に学ぶ“お金教育”に注目が集まっている。コロナ禍において、将来に不安が募り、子どもにはきちんとした金銭感覚を身に着けてもらいたいという親心が強まっているのかもしれない。

では実際に、子どもを持つママたちには、どのようなマネー教育を行っているのだろうか。LINEでの会話を通して見えてきた、今どきのママたちの金銭感覚を紹介する。

「『鬼滅の刃』が買えないよ」お小遣いの金額が少ないと言われ……

容子さん(仮名)は、3年生になる男児を都内の小学校に通わせている。

「3年生になると、進学塾に通い始める子が増えてきます。それをきっかけに、子どもにお金を渡すようになる家庭も出てくるみたいですね。うちはまだ塾には通っていないのですが、周りがお小遣いの話をするようになったので、毎月500円ほどを渡すことになりました」

容子さんは、お小遣いの“金額”を決めるまで、相当頭を悩ませたそうだ。

「私は、周りに山や、ちょっと行くと海があるような地域で育ちました。子どもの頃は、そんなにほしいものもなく、お小遣いというのをずっともらっていなかったんです。でも、東京出身のママ友とLINEをしているとき、『なにかあった時のために、子どもにはお金を持たせておかないと心配』と言われました」

ネットでは、小学生のお小遣いの目安は「学年×100円」という説が散見される。容子さんはほかの家庭がどうしているのか気になり、LINEのグループチャットで、「お小遣いはあげている?」と聞いてみたそうだ。すると意外に高額を渡している家庭もあり、驚いたという。

「うちは、そんなに使い道もないので月に100円か300円程度でいいかなって思っていたんです。でも、塾や習いごとをしている子は、帰りにコンビニなどに寄ることもあるので、何かあった時の交通費を含め、1,000円程度渡している家もありました」

また子どもたちの間ではやっている漫画が、ママ友の間でも話題に上がったようだ。

「グループチャットに『うちは300円くらいにしようと思う』とメッセージを送ったら、『「鬼滅の刃」(集英社)の漫画本が買えないよ』って返信が来たんです。今、漫画本がいくらくらいするのか知らなかったのですが、調べたら400円以上するんですね……。別のママ友からは、うちの息子が学童クラブでずっと漫画を読んでいることも教えてもらい、なんだか恥ずかしくなっちゃいましたよ。ママ友の間で、私が息子に漫画を買ってあげないことが知れ渡っていたなんて……息子が放課後にいつも学童クラブに行っていたのは、『鬼滅の刃』を読むためだったんだと思ったら、もう少しお小遣いをあげてもいいかなと、金額を月500円に決めました」

容子さんは、「仲が良いママ友から、『いくらが正解なのかわからないよね』『漫画はお小遣いからじゃなくて、誕生日やクリスマスの時に、まとめて買ってあげるのもいいし』という返信が来て、少しほっとしました」と語る。そもそもお小遣いの用途は各家庭によって異なるために、渡し方や金額も違ってくる。ママ同士であらためて話す機会も少ない話題のため、平均値も見えづらいのかもしれない。

ジュニアNISAに電子マネー、マネー教育に熱心なママ友に驚き

今年小学校に入学したばかりの7歳になる娘を育児中の朋美さん(仮名)。彼女は、今から来年のお正月が憂鬱だという。

「私も夫も一人っ子で、お互い親がすでに一人しかいないので、もともと親戚などが集う機会がないんです。娘は小学校に入って以降、周りの子に、七五三や誕生日などのお祝いで親戚からお小遣いをもらった話を聞いてきて、『いいなあ~』と漏らしていました」

しかし、朋美さんの娘はまだ具体的な品物を挙げて、「これがほしい」と意思表示はしないという。ただ単に、お小遣いやお年玉をもらうという行為自体に羨ましさを感じているそうだ。

「娘は周りから影響を受けて、『私もお小遣いほしい』とせがむんです。今年はコロナの影響で、七五三の時に親戚一同が集まる家庭は少ないようでしたが、ママ友がLINEのプロフ画像を七五三の写真に変えたのと同時に、『うちは、じいじやばあば、おじおばから盛大に祝ってもらったよ』とメッセージを送ってきました。うちは親戚が少ないし、付き合いもないから、あまり娘にそういう話を聞かせないでほしいなぁと思ってしまいました。それに、今から怖いのがお年玉ですよ。友達に『いくらもらった』と聞いた娘が、また文句を言いださないか……これから先も、友達同士で、お年玉の話はあまりしてほしくないですね……」

小学校に上がると、算数の授業が始まる影響もあるのか、自然とお金自体に子どもたちが興味を持ち始めるらしい。そうした反応を受けてか、朋美さんのママ友の中には、すでにマネー教育を行っている人もいるといい、そこには近頃主流となってきた電子マネーの使い方も含まれるようだ。

「休みの日に、仲が良いママ友と子連れでキッズカフェに出かけたんです。そのママは、普段から『ジュニアNISA(未成年者少額投資非課税制度)を始めた』というような、マネー教育に意識の高いママで、娘さんに電子マネーを持たせていました。キッズカフェでは食券式だったのですが、自分でメニューを選ばせて、電子マネーで決済するところまで、娘さんにさせていましたね。『コンビニとかでも、娘に電子マネーで支払わせるようにしている』とも言っていて、びっくりしました」

朋美さんいわく、このママ友は、グループチャットでも、「電子マネーは便利だよ」と、みんなに薦めていたとのこと。

「正直、私は、いくら娘がお小遣いやお年玉に興味を示しても、お金の使い方を理解できるとは思えなかったので、なにもしていないんです。仲の良いママ友に、個別LINEでそんなことを漏らしたら、『うちの子は1円と10円、どっちが高いかもまだ区別ついてないから(笑)』って返信が来て、同じ感覚だと安心しました」

今後、さらに活発になるかもしれないが、現在は各家庭にゆだねられていると言っても過言ではないマネー教育。今はLINEで気軽に、各家庭の事情を知れるようになった分、その違いを目の当たりにして、戸惑いを覚える人もいるのだろう。模範となるケースがまだ明確化されていない中、ママたちが情報を共有することで、子どもたちが将来的にお金とうまく付き合っていける方法がうまく見つかるとよいと思う。

池守りぜね(いけもり・りぜね)
出版社やweb媒体の編集を経て、フリーライターに。趣味は家族とのプロレス観戦、音楽フェス参戦。プライベートでは女児の母。

元記事で読む
の記事をもっとみる