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建築の美しさを生かした港町のくつろぎ美術館

  • 2015.5.25
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松島へのアクセスの拠点でもある宮城県塩竈市にある「塩竈市杉村惇美術館」は、2014年11月にオープンしたばかりの美術館兼公民館。昭和の洋風建築をリノベーションしたレトロな雰囲気の館内で、洋画家・杉村惇画伯の作品をゆっくり鑑賞できます。

小高い丘にある静かな美術館

JR本塩釜駅より徒歩5分ほど。塩竈の街並みを一望する小高い場所に、「塩竈市杉村惇美術館」はあります。1950(昭和25)年建造の公民館をリノベーションした建物は、今は採掘されていない貴重な塩竈石が外壁に使われたレトロモダンなデザイン。竹林や桜の木々に囲まれたロケーションで、とても静かです。

館内に入ると大きな扉へ続く渡り廊下があり、外を眺めながらくつろげるベンチも置かれています。扉の先は、かつて地元の学校の卒業式や成人式も行なわれたという大講堂。屋根がゆるやかなアーチを描く美しい空間です。

常設展示室は建物の2階にあります。塩竈市にゆかりのある杉村惇画伯の大型の静物画や代表作『婦人像』など23点が展示されています。

1階から2階に上る階段の踊り場に、ザクロの静物画が描きかけのキャンバスのまま展示されていたり、絵のモチーフとなったランプやギターなどを展示するコーナーがあったりと、杉村画伯の作品を身近に感じさせてくれる工夫が随所にあるのも魅力です。

こちらで塩竈の市場に水揚げされた魚の静物画や港町の風景画を鑑賞したあとに街歩きをすると、また違った目線で塩竈を見ることができます。

ほっとひと息つけるサロンやコーヒーの店もあります

絵画を鑑賞したあとは、常設展示室の隣にあるサロンでひと休み。サロンには国内外のアーティストの作品を紹介する本もそろい、自由に閲覧できます。

また、2015年4月には1階にコーヒー&焼き菓子の店「塩竈本町談話室」がオープン。座り心地のよい椅子から窓越しに緑を眺め、コーヒーと焼き菓子を楽しみながらゆっくりくつろげます。ハンドドリップでていねいに淹れられるコーヒーは、テイクアウトすることもできます。

「まちと 記憶と 映画館 ~岩井俊二編~ 花とアリスのもうひとつの物語」開催

さまざまなイベントやワークショップも多彩に行なっています。2015年6月6日から7月12日には、宮城県出身の映画監督・岩井俊二氏の作品の上映や絵コンテが展示される「まちと 記憶と 映画館 ~岩井俊二編~ 花とアリスのもうひとつの物語」が開催されます。6月27日には『花とアリス』が6月28日には長編アニメーション『花とアリス 殺人事件』が大講堂で上映され、岩井監督のトークショーも行なわれるそう。イベントの詳細はお問い合せくださいね。

松島への旅の途中、ひと足のばして塩竈のアートスポットを訪れ、くつろいでみてください。

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