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もしやADHD? 子どもが“物忘れ”する原因と叱らない接し方3つ

  • 2015.5.22
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【ママからのご相談】

4歳の男の子のママです。うちの子の物忘れが激しく困っています。たとえば、幼稚園で週末に上履きや体操服などを持ち帰るとき、必ずといっていいほど置き忘れてきます。 そのため、先生にいつも忘れないようにお願いしています。ほかにも、私が言ったこともしばらく時間が経つと忘れてしまい、何度も言い聞かせてやっとできるといった感じです。子ども本人が忘れないように、どう接していけばよいでしょうか?

●A. 叱らずに子どもが興味のある話に持っていきましょう。中には発達障害(ADHD)が疑われる場合もあります。

こんにちは。ママライターのKOUです。

私たち大人でも、「うっかり忘れた」ということは多々ありますが、意外にも子どもの“物忘れ”で悩むママさんたちを耳にします。

知人のママさんから、当時小学1年生だったお子さんについて、「うちの子は、返事だけはいいのに次の瞬間忘れているようなんです」と、相談を受けたことがあります。お子さんの物忘れの程度がひどかった印象があったので、小児神経科などの専門医に診てもらうことをすすめました。

その結果、ADHD(注意欠陥・多動性障害)が疑われましたが、お子さんは年齢が上がるにつれて落ち着いてきて忘れることも少なくなったそうです。

●子どもの物忘れの原因

専門医などによると、子どもの物忘れの主な原因は、“集中力の欠如”が挙げられると言います。集中力が足りない子は、落ち着きがなく、人の話を聞いていないという特徴があります。

これらの特徴を持つ子は、小学校に入るくらいの年齢の子どもであれば、少なくとも3%ぐらいはいるといわれ、“個性”と考えてもいい範囲のものです。ただ、症状が強く出て日常生活に大きく支障をきたしたり、周囲の大人や子どもを困惑させたりするような場合には、ADHDなどの発達障害を疑われるケースもあるようです。

とはいっても、ご相談者さんのお子さんは未就学児ですから、大人の言うことを全て理解できなかったり、他に気持ちがいってしまったりしている可能性は高いと思われます。

●物忘れのひどい子どもに接するときの3つのコツ

物忘れのひどいお子さんに対する接し方について、現役ママさんや専門医などの意見を伺いながら、3つのコツをまとめました。

●(1)叱らない

『幼稚園のころから忘れ物が続いていて、そのたびに叱っていました。小学校に入っても、忘れ物は続いていましたが、新しい環境に戸惑う娘を見て、怒ってばかりもいけないと考え直しました。そこで、私が“忘れ物チェックリスト”を作って、娘と一緒に毎朝持っていくものをチェックすることで、少しずつ減らしていくことに努めています』(小学1年生女の子ママ)

物忘れ自体を叱ってばかりいることで、子どもは自信をなくしたり、家族への安心感をなくしたりして、さらに不安定な状態が続くおそれがあります。“忘れ物チェックリスト”などを作って、目標を絞り、辛抱強く教えるとともに、忘れなかったときには子ども自身の努力や成長を褒め、自信や安心感を持たせることが大切だと言います。

●(2)興味のある話に持っていく

『うちの子はあれこれ気が散るようで、さっき言い聞かせたこともすぐに忘れやすいです。人の話を聞いていないようで、言い聞かせることに苦労しています。大事なことを伝えるときは、話の中に子どもの好きなキャラクターを登場させて、「○○が、(着替え用の)パンツを保育園に忘れないようにって言っていたよ」などと興味のある話に持っていきます。多少の効果はあるみたいで、保育園での忘れ物は少なくなりました』(保育園年中男の子ママ)

前述しましたが、気が散りやすい子の場合、忘れたというよりも人の話を聞いていない可能性が高いです。言い聞かせる際には、話に注意を引くような工夫が必要です。好きなアニメなど興味のある事柄を織り交ぜながら、目を合わせてゆっくりと話し掛けることをおすすめします。

●(3)学校や保育園(幼稚園)の先生に協力を求める

『忘れ物の多さは、常に保育園の先生から指摘されています。息子が忘れやすいことを、メモにして渡して、先生にも注意を払ってもらえるようにお願いしています』(保育園年長男の子ママ)

学校や保育園(幼稚園)の先生と、子どもの様子について話し合い協力を求めることで、子どもへの理解が深まり、共通の目標を持って子どもにかかわることができます。子どもの心に、忘れることから生まれる罪悪感ではなく、家族や先生が自分を守ってくれる存在だという安心感を与えることが重要なようです。

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参考になりましたでしょうか? 小さいころの物忘れは、その子の「個性」として捉えようとしても、そばで見ているママからしたらイライラしてしまいますよね。ですが、大人が根気強く接していくことが大事なようです。

こちらで紹介した方法を試しても物忘れが激しく続く場合は、一度専門医のところに足を運んでみてください。

【参考文献】

・『子どものこころ百科』東山紘久・著

●ライター/KOU(ママライター)

大学卒業後、新聞社に入社。地方支局や芸能部などで、10年間にわたり記者生活を送った。あっとういう間に30半ば目前に。「このままでは結婚できない」と思い立ち、婚活に専念(?)しようと、退職。数か月後には結婚相手を見つけた。36歳で1人目を出産。育児中には通信講座で保育士の資格を取得、少しは役に立っているのか、息子もすくすく育っている。現在は、のらりくらりと在宅でライター業を営む。

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