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自然体が一番いい!IMALU&ぺえの仕事に対する思い

  • 2020.10.30
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IMALUさんが今、最も気になる人を招いて行う対談連載。

第2回目のゲストは、『マツコ会議』の街頭インタビューで話題を呼び、その後芸能界デビューを果たしたぺえさん。お二人の恋愛観をお話していただいた前編に続き、後編では仕事との向き合い方や今後のキャリアについて聞いてみました。

――自分らしく生きているぺえさんですが、そう思えるようになった理由を教えてください。

ぺえ:私はウィキペディアとかにも、“女装タレント”って書かれてるんですけど、女性に憧れてるとか女性になりたくてメイクをしているわけではないんです。でも世間の考えは、メイクをしている=女性になりたいになってしまうんだろうなって。そこに違和感は感じてますね。自分が思ったかわいいを集めたら今の姿になったんですけど、そういう風にイコールで繋がっちゃうんだなって思っています。

IMALU:世間からのイメージって昔に比べたら、良くなってきてると思ってたんだけど、未だに“オネエタレント”や“女装をする人”とかって、グループ分けされることはまだまだあるよね。

ぺえ:私は10代の頃から本気でセクシャリティについて、自分と向き合って生きてきたんです。でもずっと考えながら生きてきた今、どっちでもよくなってきたんですよね。女性もしくは男性として接してもらいたいとか、もうあなたの捉えたいように捉えてくださいって思うようになったんですよね。女性だと思うなら女性でいいし、男性と思うなら男性と思ってもらってもいいんです。

だから「これは聞かれたくない」とか、そういうNGな質問もないんです。私は自分のことが大好きだし、自信があるんですよ。だから女性もしくは男性として見られても、何も思わないんですよね。自信があるから、そういうところにコンプレックスを持たなくなってきてるのかも。

でもやっぱりセクシャリティの部分は、後ろめたいという気持ちはありつつ生きていたときもありました。でも今こうやって色々なお仕事をさせてもらって、“この私”を求めてくれる場所があるっていう環境に出合えたことが良かったですね。「これでよかったんだ」「私じゃなきゃいけないものってあるんだ」と感じるようになってからは、性別だけに限らず、すべてにおいてどうでも良くなりました。

――仕事面に関して、デビュー当時と変わったなと思うことはありますか?

ぺえ:今は、楽しいか楽しくないかでしか生きてないですね。お仕事に関しても、これ楽しいだろうなとか、面白い人生になるだろうなって思うことをやっています。実は私、頑張れない人なんです。自分の感覚なんですけど、必死ほどつまらないものはないと思うんですよね。だから今の自分は、本当に頑張りたくないというか。

それも右も左も分からない状態でデビューしてしまったから、頑張りすぎちゃったんです。私がメディアに出たときには、すでにオネエキャラっていうのが確立されちゃっていて。毒舌で話が上手、見た目が派手とか勝手に出来上がったイメージがあったから、自分はそんなキャラでもないのに頑張って寄せてきたんですよね。それで本当の自分を抑えて、頑張りすぎてつまらなくなっちゃったんですよね。世間が私を見ても面白くないし、自分も仕事をしてても面白くない。そう感じるようになってからは、身体もすごく素直で体調を崩して倒れてしまったんです。

そしたら母親から「頑張らないで頑張りなさい」って言われて。そのときはまったく理解できなくて、「私は頑張らなきゃ、何事も上手くいかない」と思ってたんです。それがデビューして2年経ったときぐらいですかね。1年目はそんなことにも気づかないぐらいあっという間で、2年目からはだんだんいい意味でも全体が見れるようになって。収録中も「あ、やばい。こんなに笑われてないんだ」とか敏感に感じるようになりました。何も分からないまま頑張りすぎて、苦しくなってしまった感じです。本当に無理はしてはいけないんだなって思いました。私にはいい意味で「適当」っていう言葉があってるのかな。

IMALU:実は私も同じような経験をしていて。私はデビューするときに、親の名前が先に出ちゃったから本当にプレッシャーを感じてたの。デビューしたのが19歳のときなんだけど、去年まで普通に街を歩いていた高校生なのに、いきなりバラエティ番組とかも出させてもらうようになって。

親のエピソードとかを話すときに、きっとこういう答えを求められているから、こう話さなきゃいけないかなとか。嘘はついてないけど、これまでの体験を全部言わなきゃいけないんじゃないか、世間が思うイメージでいなきゃいけない、笑いを取らなきゃいけないとか色々考えすぎちゃって。でもぺえちゃんと同じで、そういう風に考えてたら自分もつまらなくなっちゃったの。あと芸人さんみたいに笑いのスキルもないから、すべてが面白いわけじゃないし。そこが空回りしちゃったんだよね。

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私もデビューしてから1、2年は本当に記憶がないくらい、色んな現場に行って仕事をしていたから、あっという間だったね。でも自分も気づいてからは、考えすぎずに普通に答えるようにしてて。自分が思うことをそのまま答えてたら、また同じ番組に呼んでもらったりとかして、「あ、これでいいんだ」って思えたんだよね。

ぺえ:私も思ったことを素直に話すようになってからは、ファンの方はもちろん、SNSも見て下さる方が増えました。デビュー当時の自分に、「それやめたほうがいいよ」っていってあげたいですね。

IMALU:なかには嘘の自分を積み重ねて、辛い思いをしてる人もいると思うし。芸能界に入ってから1、2年で気づけて、周りのことまで見れるようになったのも本当にすごいよね。

――どうやって仕事に対しての気持ちを変えていきましたか?

ぺえ:“テレビに出ることや芸能界にいることだけが、幸せじゃない”ってことに気づいたことですかね。気づいてからは、自分にとって幸せになれるという道ではないと思ったんです。たとえば今、「明日辞めてください」って言われても未練がないというか。執着するものが、仕事に対してなくなったって感じかな。それにテレビに出ていることが売れてる、世間からウケてるっていうことじゃないのかなって思うんですよ。

正直デビュー当時みたいに、テレビに出てたくさん仕事してっていうときよりか、今のほうがよっぽど幸せですし、楽しいですね。それが答えなんだろうなと思います。やっぱり何事も自分に厳しくしなきゃいけないことってあると思うけど、自然に心の底から楽しめる環境じゃないといいものも生まれないだなって感じました。

IMALU:自分らしく生きてる姿にファンの人がついてきて、「これでいいんだ」って思う気持ちが強くなったと思うけど、SNSの反響はやっぱりぺえちゃんにとっても大きい存在?

ぺえ:苦しんで仕事をしてたときに吐き出せなかったことや、素直に感じているものを文字にして、Instagramに投稿し始めたんですよ。そうしたら私と同じように苦しんでいる人がたくさんいて、「私も同じ気持ちなので救われました」などのメッセージを頂いたんです。でも逆に私のほうが「一人じゃなかったんだ」って救われました。今までは、キラキラした文章しか書かなかったんです。

ちょっとネガティブぐらいのリアルな本音を書き出し始めたら、すごく自分もスッキリしたし、ファンの方から「私もです」という言葉を頂くと、私だけじゃなかったと思って気分も軽くなっていったんです。いい意味でも悪い意味でもどうでもよくなって自分を思いっきり出すようになった今だから、みなさんに私の言葉が届くようになったんだなって感じますね。

IMALU:ぺえちゃんの魅力ってそこだと思うの! 私はぺえちゃんのモーニングルーティン動画がとってもお気に入りで。私もお酒が好きだから、二日酔いの日の朝とか本当にあんな感じなの。共感できるし、すごくリアル。ぺえちゃんの動画を見て、「そうだよね」って共感できるのが魅力的だなって思ったの。

ぺえ:もちろんキラキラした生活をアップする方もいるし、憧れる方もいると思うんです。でもただでさえ一生懸命仕事して疲れて帰ってきてるのに、あんな手の込んだお茶飲んで、凝った料理なんて作らなくていいんだよっていうか。「みんなこんなもんだよ」「頑張りすぎんな」っていう思いを伝えられたらなって思って動画をアップしました。

IMALU:SNSで周りのみんなが何をやってるか見れるようになったから、プレッシャーを感じている人は多いよね。

ぺえ:私は一応タレントだけど、一人の人間。「みんなこんなもんだし、このぐらいの感覚で生きていこうよ」って自分が見せたら、楽になる人もいるのかなって思ったりしたんですよね。

――ぺえさんの今後の目標を教えてください。

ぺえ:親孝行かな。私は両親の存在がなかったら、この仕事も辞めてたと思うんです。山形にいる両親が、テレビやSNSで私の頑張りを見てくれているから、ちょっと特別な景色を両親に見せたいなと思っています。

母親は気づいてたと思うけど、ちゃんと自分のセクシャリティについては話したことがなかったんです。テレビを通してカミングアウトはしていて、それから1年後ぐらいで違う番組の企画で、山形に帰って両親に面と向かってカミングアウトしました。両親も「今ここで『はい、幸せになってね』とは言えないけど、あんたの幸せが私たちの幸せだから、時間がかかっても理解していくから」って言ってくれたんです。

IMALU:こんな人になりたいって、尊敬している芸能人の方とかいる?

ぺえ:マツコさんはすごく尊敬していて、共演したときも人間味が溢れている方で、言葉で言い表せないですけど、とにかくすごい人だなって感じました。今の私がマツコさんみたいになりたいなんて、おこがましいですけど、だけどこの先もこの世界で頑張っていくのであれば、マツコさんのような存在になれたらいいなとは思いますね。

あとは自分の好きなことを仕事にしてイキイキしている人と、ちょっと違うなって思っている人っているじゃないですか。私は後者なんですよね。だから本当に好きなことは、プライベートで楽しみながら過ごしていけたらなと思います。

IMALU:じゃあ今のぺえちゃんがすることは、恋愛と親孝行だね!ありがとうございました!

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