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非対面でレンタル、購入! 韓国のスマートな本の自販機。

  • 2020.10.27
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文・写真/鄭慈卿 (在ソウルコーディネーター)

大型書店とインターネット書店が主流の韓国で、数年前から個性的な独立書店が話題になり始め、業界に新たなムーヴメントを巻き起こした。いまやひとつの書店のジャンルとして定着している。デザイナーが手がけるセンスの良い文具や雑貨のセレクト、映画や音楽などの特定のジャンルをテーマにした店づくりが、独立書店の大きな魅力だ。

最近ソウルで大人気の独立書店に、ユアーマインドがある。おもしろいのが、店の外に置かれた自動販売機、その名もスモールボックス!そこで売られているのは、手に収まるくらいのサイズの本、バッジ、ステッカーなど、小さくて可愛い雑貨たちだ。まるで子どもの頃に親しんだガチャガチャのような感覚で、大人が楽しむ姿が見られる。

本の自動販売機といえば(厳密には販売目的ではないが)、韓国では図書館が積極的に導入している。非対面で本の貸し出しができる「スマート図書館」がそれだ。図書館にもあるが、人々が日常的に利用する地下鉄の駅などにも設置されており、気軽に本を借りたり返却したりすることができる。

該当区の図書館カードを作れば誰でも利用でき、無休で運営されているし、貸し出す人手も不要なので効率的だと評価されている。昨年、私が住む地区でも3つの駅にスマート図書館がオープンしたが、利用できる本の充実ぶりに驚いた。タッチパネルで借りたい本のタイトルや著者、出版社を検索することができ、新刊や人気のタイトル、推薦図書から選ぶこともできるのだ。

 

写真上:返却時は会員カードのバーコートで簡単操作、ボックスに入れるだけ。一部の地下鉄やKTX(韓国の新幹線)の駅やバスターミナルにある。

今年はコロナ禍で図書館が休館したこともあり、これまで以上にスマート図書館はニーズが高い。ウィズコロナ時代を狙って作られたものではないが、先取ったスタイルが時代にマッチした。いまや、古本の自動販売機も現れ、おすすめのタイトルをランダムに表示させるものも登場し、今後どうのように進化していくのか、とても興味深い。

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