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10月18日は更年期の日|女性器まわりの更年期症状にはどんなものがある?

  • 2020.10.18
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毎年10月18日は、World Menopause Day (世界メノポーズデー)です。メノポーズは日本語で閉経。日本では更年期の日などと呼ばれることも。閉経の平均年齢は50歳。その前後を挟んだ10年間を更年期といいます。「更年期になりたくない」と言っても、思春期と同じで、通り過ぎる年齢の期間。総務省統計局のデータによると45~54歳までの女性の人口は908万人。そうあなただけでなく、日本に住む女性の14%が現在更年期の真っ只中。数字でみると、案外仲間が沢山いると安心しませんか。

更年期障害になる人は約2割

更年期に起きる更年期症状のうち、日常生活に支障が起きるほどのことを更年期障害と呼ばれています。更年期障害になる人は、だいたい2割ぐらい。あとの8割は、何らかの症状があっても、やり過ごせる程度だといいます。(※1)私自身は45歳になる前から不眠や気力の低下、手のこわばりで悩み朝起き上がれない、仕事に時間通り行けない、いわゆる更年期障害になりました。一方で、私の母の更年期は大汗、イライラ、日光でじんましんが出ることはあったものの、生活に支障が出るほどではなかったようです。現在48歳の妹は、時々汗に悩まされる程度のみ。まわりの同年代もあまり更年期症状に悩んでいる方はいません。メディアで騒がれるほど、誰にでもひどい更年期症状が起きることではないのです。

更年期になると不調が現れる理由

どうして更年期にからだの不調が現れるのか。最近は検索すれば沢山情報が出てくるので、ここではシンプルに説明します。女性ホルモンのひとつであるエストロゲンは、私たちの健康を支えています。主に心臓や血管系、自律神経系、脳機能、そして皮膚・脂質・骨の代謝など生殖以外にもからだのあちこちに作用しています。更年期になるとエストロゲンの分泌の減少が始まるので、様々な不調を感じることがあるのです。

更年期というと、どんな症状を思い浮びますか。多くの方が、発汗、のぼせ、ほてり、しびれ、関節痛、めまい、物忘れ、頭痛、腰痛、不眠、不安、疲労感、気力の低下などが更年期症状として認識されているのではないでしょうか。しかし、あまりスポットライトを浴びないけど、更年期にでるメジャーな症状として上がるのが、性器の乾燥や腟炎、性交痛です。婦人科の待合室にある更年期や更年期の治療薬であるHRT(ホルモン補充療法)の無料パンフレットには、実はしっかり明記されているのです。

ということで私の得意分野である、日ごろ注目されない性器まわりの更年期症状について説明していきます。エストロゲンは、生殖以外に女性の皮膚や粘膜の潤い、弾力を保つのも役割のひとつ。エストロゲンのサポートが徐々になくなっていくと、実感するのは顔の小ジワやほうれい線、目が乾きやすくなるような例ではないでしょうか。性器では、皮膚や粘膜が乾燥して潤いや弾力が低下すると、腟内の分泌液の減少、外陰部や腟の萎縮、腟粘膜が薄くなる、腟内の自浄作用を維持する酸性度の低下などが起こります。

そうなると、性交時や婦人科の内診などの刺激での出血や痛みを感じることも。日常生活では、腟が雑菌に弱くなり頻繁に腟炎を起こしてしまう、衣服や下着などがデリケートゾーンに当たるだけで、かゆみや痛みなどの不快症状がでることがあります。こうして並べると、驚くかもしれませんが、症状には個人差がありますし対処方法もあります。私が運営するブランドYourSideでも扱っていますが、デリケートゾーンを保湿できるボディミルクなど、専用商品で日ごろからケアが可能です。また、性交時の潤い不足は潤滑ゼリーやジェルなど活用できます。普段ケアをしても不快が続く場合は、HRT(ホルモン補充療法)やエストロゲンの腟座薬など婦人科でできる治療のほか、腟・外陰部の炭酸ガスレーザー治療など保険適用外でできる治療もあります。

性に関する更年期症状に悩むのはあなただけじゃない

更年期は食事や運動など生活習慣の改善をいわれますが、エストロゲンの分泌を増やすためではありません。今までエストロゲンが無償で支えていた健康を運動や食事の改善で維持するということ。運動や食事で支えられない肌や粘膜の潤いは、日ごろのケアや潤滑ゼリーやジェルの活用、症状がひどい場合は婦人科で適切な治療ということになります。性に関する更年期症状の情報は、スポットライトを浴びないし、他者からあまり聞くことがないので、自分だけ?と思うかもしれません。しかし更年期人口を思い出してください。きっとあなただけではないはずです。

(※1)文献 わたしたのカラダは、私が守る 女性ホルモンの教科書(日経BP社)

ライター/小林ひろみ

メノポーズカウンセラー。NPO法人更年期と加齢のヘルスケア会員。日本性科学会会員。性と健康を考える女性専門家の会 理事。デリケーゾーンブランドYourSide、潤滑ゼリーの輸入販売会社経営の傍ら、更年期に多い性交痛について情報発信を行う。幅広い性交時の痛みに関する情報サイト「Fuan Free (ふあんふりー)」を運営。

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