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卵子の年齢は自分の年齢+●歳、体外受精率は2割以下…意外と厳しい「妊活」と不妊治療の現状

  • 2015.5.17
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「婚活」という言葉がはやり出したのはいつ頃だったでしょうか。いまでは「婚活」につづいて、「妊活」「産活」と、女性の人生をとりまく言葉が増えていますよね。

ひとつの活動を終えたら、また次がやってくるわけです。これは大変。私のまわりも既婚者が増え、「そろそろ子供を……」という話もチラホラ。でも、それと同じくらい「いつかは欲しいけど、いまは仕事が優先」という声も聞こえてきます。あと、「医学が発達して高齢出産も安全だし」と思っている友人も少なくないです。私もそう思ってました。

が、現実はそんなに甘くないのです! 今回は「Domani」6月号より、生殖医療の専門医・齊藤英和先生にうかがった、不妊治療の現状をご報告します。妊娠を考えている人も、なんとなく伸ばし伸ばしにしている人も、いざ妊活しようと思ったときにはいろいろ遅いこともあるのです。読み逃し厳禁!

■出産適齢期は20~●代前半!

芸能人の高齢出産のニュースを聞くたびに「子供はいつでも産めるんだな」と思ってしまいがちですが、医学的には「できるだけ早く!」いうのが医師の本音だそうです。


「そもそも排卵日に性交して、どれくらいの人が妊娠できるかというと、実は20代前半でも50%、30代前半は40%、30代後半になると30%、たった3割なんです。自然妊娠する確率は想像以上に低く、しかも年齢とともに確実に妊娠する能力が落ちていくことを知っておいてください」

数字にされると、目に見えて可能性が低くなっていくことが分かりますね。自然妊娠の可能性が3割になってしまう35歳以上だとやはり遅いのでしょうか?


「もちろん35歳以上でも無事に出産する人はいます。ただ妊娠力は20代に比べると低く、そのほかのさまざまなリスクも高くなります。たとえば流産率。35歳以上は20%を超えます。生まれるときに赤ちゃんが亡くなる死亡率、妊娠高血圧などの合併症の発症頻度、赤ちゃんの染色体異常のリスクも高くなります。そう考えると医学的には出産適齢期をできれば20代(~30代前半)としたいところです」

適齢期は20~30代前半! 純粋な体力面での意味だけではなく、様々なリスクを考えても早いにこしたことはないんですね。

■あなたの卵子は年齢+●歳!!

歳をとるのは体だけではありません。妊娠に欠かせない卵子も歳をとり、変化していきます。そしてそれはなんと、私たちの実年齢より年上なのです!


「卵子の質はともかく、卵子数が減っていくのは事実。最も多いのは母親の胎内にいるときで700万個。生まれたころは既に200万個に目減りし、初潮を迎えるころには20万~30万個です。排卵時に1個減ると思ったら大間違いで、健康でも日々卵子は減っていき、閉経時はゼロに近づくという生理的宿命なのです。つまり卵子は胎児時代にできたもの。35歳の人の卵子は36年モノで、36歳ということなんです」

卵子の減るスピード早い……。びっくりです! ということはパートーナーのアレも?


「精子も老化します。夫の年齢が高ければ相手の妊娠率は低くなり、流産率も高くなります。DNAの断裂も増えて、赤ちゃんの先天異常率も上がります。最近の論文では、夫が40歳以上だと、子供が精神疾患(自閉症や統合失調症など)になりやすい、と言われています」

相手の精子も当然ですが老けます! 年上のパートナーを持つ方は早めに相談しておくといいかもしれませんね。

■体外受精で無事に出産できるのは●割!?

不妊治療のなかでも特に高額な体外受精。お金をかけた分、成功率も高いのかというと、一概にそうとは限らないようです。体外受精をして、無事に出産できる率はというと……。


「30代でも20%です。40代になると10%を切ります。それくらい出生率(成功率)は低いんです。ただし、35歳より前に治療を開始して体外受精を受けた人の7割は出産できています。体外受精を何回やったかは別にして、治療のタイミングが早ければ、それだけ成功率も高くなると言えますね」

1回30万円~する体外受精。成功の秘訣は治療をはじめるタイミングにあるようです。最後の手段にせず、早めのトライを!

■35歳以上は●か月妊娠しなければ受診を!

不妊治療ってどのタイミングで始めるものなの? ベストなのはいつ?


「子供が欲しいならいますぐにでも、と言いたいところですが、不妊治療はお金がかかります。35歳以上であれば、3か月排卵時に性交しても妊娠しなければ、治療を開始してもよいと思います。人生設計を考えても、若いうちに出産すれば、仕事と育児の両立で済みます。ところが高齢になると、仕事と育児と親の介護問題が同時に来る可能性もあるのです」

3か月ってすごく短いですね。でもボーダーラインが決まっていると決断しやすくていいかも。35歳以上の方はズルズルといかないように、時期を冷静に見極めましょう。

不妊治療の現状、思っていたより厳しいみたいです。特に35歳を過ぎるとなおさらですね。「子供が欲しい」と思う人はこれを機に、自分の年齢とあわせて、妊娠の時期などの計画を立ててみてはいかがでしょうか。(みつ子)

『Domani』2015年6月号(小学館)