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信用金庫の定期預金金利が高いのはなぜ?高金利の理由をFPが徹底解説!

  • 2020.10.3
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アベノミクスにより異次元の金融緩和政策が取られる中で、これ以上下がることはないと思われた金利に、さらにマイナス金利が導入されました。

これにともない、メガバンクや地方銀行で金利の引き下げが行われ、一部の金融機関では「お金を預けると手数料がかかる」といった制度を検討しているとの話も聞かれます。

一方、信用金庫の中には、こうした流れとは逆行して金利を引き上げているケースもあることをご存知でしょうか。メガバンクや地方銀行の多くが金利を引き下げる中、なぜ信用金庫は高い金利でお金を預かることができるのでしょうか。

本記事では、信用金庫の金利が高い理由について見ていきたいと思います。

金融機関の預金金利の仕組み

金融機関の預金金利はバブル以降下がり続けており、現在では利息を目的にお金を預けるという方はほとんどいないのではないでしょうか。

例えば、2020年9月時点におけるみずほ銀行の預金金利は、年利0.001%となっています。これは、仮に100万円を1年間預けても、10円(税引き前)しか利息を受け取れない計算です。

金融機関は、預金に対してなぜ利息を支払えるかというと、預かったお金を企業に貸し出して金利収入を得たり、市場で運用して利益を得たりしているからです。

政府が金融緩和政策を取っているのは、金利を低くすることで企業が金融機関からお金を借りやすくするといった目的がありますが、一方で金融機関が得られる金利が少なくなると、預金に対して支払える利息も少なくなることになります。

マイナス金利の導入とその効果

また、冒頭でお伝えしたとおり、2016年にはマイナス金利政策が取られることになりました。

金融機関は、預金者から預かったお金のうち、すぐに運用しないものについては日本銀行の口座に預けますが、マイナス金利が導入されたことにより、金融機関は日本銀行に預けたお金に応じて金利を支払わなくてはならなくなりました。

こうすることで、日本銀行の口座にお金を寝かしておくのではなく、企業への貸出や市中での運用を活発にして経済活性化を目指す狙いがあります。

一方、金融機関が預金者からお金を預かるとき、日本銀行の口座に預けると金利を支払わないといけないのにも関わらず、預金者には利息を支払う必要があります。

こうした中、多くの金融機関では預金金利のさらなる引き下げを検討するほか、一部の金融機関では預かったお金に対して手数料を請求するといったことを検討するケースも出てきています。

信用金庫が預金金利を高くできる理由

政府が金融緩和政策を取る中で、金融機関の多くは預金金利の引き下げを検討していますが、信用金庫の中には逆に金利を引き上げたというケースも見られます。

金融機関の仕組み上、通常であれば金利の引き下げを検討するのが順当ですが、こうした信用金庫はなぜ金利を引き上げられるのでしょうか?

高金利とはいえ利率が高すぎるわけではない

例えば、ある信用金庫が0.1%の高金利で定期預金を受け付ければ、多くの方がお金を預けたいと思うのではないでしょうか。先ほどのみずほ銀行の預金金利と比べれば、実に100倍お得にお金を預けることができます。

しかし、高金利とはいえ0.1%程度であれば、100万円預けて1年間運用したとしても、利息は1,000円(税引き前)程度です。信用金庫は相対的に金利が高いとはいえ、利率で見れば高すぎるわけではないという点は押さえておきましょう。

メインバンクにしてもらうことが狙い

こうした信用金庫では、高金利でお金を預かる代わりに、公共料金の自動振替や給与振り込み口座にしてもらうなど、預金者にとってのメインバンクにしてもらうという狙いがあります。預金者の内、何割かが金利数%でローンを利用すれば収支が成り立つといったことも少なくないはずです。

預貯金が集まり過ぎる心配が少ない

信用金庫は地域の発展のために存在するもので、営業エリアを大きく拡大することは基本的にありません。このため、金利を高く設定したとしても、メガバンクや地方銀行のようにお金が集まりすぎるという心配は少ないといえます。

信金中央金庫で運用できる

金融機関は活用していない資金を日本銀行の口座に預けますが、信用金庫は信用金庫にとっての日本銀行にあたる、信金中央金庫にお金を預けることができます。信金中央金庫は金利を公表していないため、具体的な金利は分かりませんが、マイナス金利は導入していません。

このため、一般の金融機関のように「お金を預かれば預かるほど負担が大きくなる」という心配もないのです。

信用金庫の定期預金金利はどのくらい?

ところで、信用金庫は具体的にどのくらいの金利でお金を預かっているのでしょうか?ここでは、2020年9月時点で高金利で定期預金を預かっている信用金庫について、いくつかご紹介していきたいと思います。

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岡崎信用金庫(おかしんインターネット支店)

まずは愛知県岡崎市にある岡崎信用金庫で取扱いのある「オカザえもん定期預金」です。こちらは岡崎信用金庫のおかしんインターネット支店限定で、1年もの預金金利を0.27%で預けられる商品となっています。

インターネット支店ということもあり、店舗の賃料負担などがない点や、インターネット支店で口座開設してもらうことを目的としたキャンペーンであること等が、高金利の理由でしょう。

本キャンペーンは2020年9月30日に終了する予定となっています。また、これと同じようなキャンペーンがほかの信用金庫でも実施されています。

  • 豊田信用金庫 とよしんインターネット支店:0.270%(2020年9月30日迄)
  • しずおか焼津信用金庫 しずしんインターネット支店:0.230%(2020年9月30日迄)
  • 豊橋信用金庫 インターネット支店:0.200%(2020年9月30日迄)
尼崎信用金庫(ウル虎支店)

尼崎信用金庫は兵庫県尼崎市にある信用金庫で、ウル虎支店はネット専用の店舗です。尼崎信用金庫(ウル虎支店)では、1年から5年までの定期預金について金利0.200%で預かっています。

5年定期で金利0.200%というのはほかであまり見ません。長期的に使用しない資金がある方におすすめだといえるでしょう。

播州信用金庫(夢みらい支店)

播州信用金庫は兵庫県姫路市にある信用金庫で、1年定期預金の金利が0.102%となっています。

上記でお伝えした信用金庫と比べると、金利はやや低くなっていますが、播州信用金庫の場合は期間限定のキャンペーン金利でない点がポイントだといえるでしょう。

過去には期間限定のキャンぺーン金利で、0.25%といった高金利で定期預金を預かっていた期間もあるようです。なお、夢みらい支店は播州信用金庫のネット専用支店となっています。

ネット銀行も高金利で預けやすい

本記事では、信用金庫が高金利で預金を受け付けていることが多い理由と具体的な金利についてお伝えしていますが、信用金庫以外に、ネット銀行も高金利でお金を預かってくれるケースが多くなっています。これにはどのような理由があるのでしょうか?

店舗負担のない金融機関

通常、店舗のある金融機関だと毎月店舗の賃料を支払う必要がありますし、そこで働く行員の人件費や各種設備費用等を負担する必要があります。一方、ネット銀行の場合はこれらの負担がないため、高い金利で預金を集めることができるといえます。

先程ご紹介した、高金利でお金を預かっている信用金庫の支店もすべてネット支店であり、これと同じ理由だといえるでしょう。

信用金庫はなぜ金利が高いかに関するまとめ

金融緩和政策により多くの金融機関では預金金利が引き下げられていますが、こうした中で信用金庫では逆に預金金利を引き上げるケースがよく見られます。これには、営業エリアの問題や信金中央金庫の存在があることは本記事でご紹介したとおりです。

少しでも高金利でお金を預けたいと考えている方は、まずはお住まいのエリアにある信用金庫に問い合わせしてみてはいかがでしょうか。

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