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浮気を見せびらかす見栄っ張り夫、理解できない妻は…【ココロで読み解く「ママのお悩み相談室」 第11回】

  • 2020.9.26
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こんにちは、心理カウンセラーの佐藤栄子です。

これまで、子育てや夫婦関係、ママ友トラブルや自分のココロの在り方についてなど、さまざまなテーマを心理カウンセラーの立場で取り上げてまいりました。

そういった記事に寄せられた「もっと深掘りした内容が知りたい」「個々のケースで対応は変わるの?」といった皆様のお悩みにお答えする連載「ココロで読み解く『ママのお悩み相談室』」。

今回は、「夫の浮気『離婚はしないけど許せない』苦しみはいつか終わる?」という記事に寄せられたお悩みです。

記事では、時間をかけて自分の気持ちと向き合うことについてお話しさせていただきました。

しかし、浮気がバレて反省する夫ならまだマシ。うちの夫は「あえて浮気相手を見せびらかすタイプ」という方からのお悩み相談です。

■質問:浮気を悪びれもせず、不倫相手を見せびらかす夫が理解できない…

主人は小さいながら会社の社長をしています。 数年前から浮気をしており、何度か話し合 いもしましたがうやむやにされ、いつも逆ギレをされて終わります。先日わかったことなのですが、その浮気相手を会社の従業員の家に連れて行って、会わせているようです。主人は何を考えているのか…。

■回答:「浮気は男の甲斐性」と勘違いしている夫



妻に浮気がバレていてもやめることなく、そのうえ浮気相手を従業員といった第三者に会わせるという夫の行動は理解しがたいですよね。ご相談者だけではなく、このご相談をお読みになった女性の大多数は強い憤りを感じたのではないでしょうか。

日本では1898年(明治31年)の戸籍法により「妾」の字が消されるまで、妻以外の女性を妾として公認し、男性が生活全般の面倒を見る風潮があったようです。しかし、法が改定されたからといっていきなり「妾」、いわゆる不倫関係の立場の女性がいなくなったわけではありません。令和の世になっても、金銭的に余裕のある男性がそういった関係、いわゆる「愛人関係」を続けている人もいます。

そんな古い考えがいまだに残っていること自体なげかわしいですが、「浮気している」イコール「男の甲斐性」と解釈する男性は少なからず存在するように感じます。特にオーナー企業の社長にはそういうタイプが多く、ご相談者の夫もその一人かもしれません。

実際、浮気相手には何かとお金がかかることは事実なので、男性にとっては「自分にはそれぐらいの余裕があるんだぞ」と、お金回りがいいことを他人に周知させる手っ取り早い手段になっているかもしれませんね。





■「自分はすごい」と思いたい、思われたい男性の気持ち



ご相談者の夫は会社社長とのことですから、組織を引っ張る統率力や事業を推進する決断力などを備えていて「こうなりたい、こうありたい」という願望を実現するエネルギーを持っている男性なのだと思います。

社長に限らず、組織で上に立ちたい、トップになりたいという強いエネルギーの持ち主であればあるほど、周囲が反対したとしても自分の意思や欲求をかなえることには貪欲です。しかも、男性は多かれ少なかれ誰でも「自分はすごい!」と密かに思っていて、周りからもそう思われたいという願望があります。

強い上昇エネルギーを持つ男性は特にその気持ちが強いため、仕事も頑張りますし、それを誇示するために「こんなきれいな女性とも付き合えるんだ」と周囲に自慢したくなるのかもしれません。

私はかつて秘書の仕事をしていた頃、ある大企業の社長から「男が仕事で成功したら、だいたい一度はお酒、女性、ギャンブル、もしくはお金がかかる趣味にハマる。熱中しすぎてそこで人生を棒にふる人も多いが、その時期を抜けたらまた仕事のステージを上げて頑張るものだ」と言われたことがあります。ご相談者の夫は今まさにその時期にいて、周りに対して見栄を張りたい思いもあるのかもしれませんね。

■妻を傷つける浮気見せびらかし見栄っ張り夫への対応



では、そんな浮気相手を見せびらかす見栄っ張り夫に対して妻はどう対応すればいいのでしょうか?

ご相談を寄せてくださった元記事が「夫の浮気『離婚はしないけど許せない』苦しみはいつか終わる?」でしたので、ご相談者は今すぐ離婚したいとは考えていないと仮定して、気持ちを平静に保つためのお話をしたいと思います。

今までのカウンセリング事例からの推測ですが、ご相談者の夫は、妻と浮気相手は同じ女性であっても、全くの別物として認識しているように思います。

少し前に、共演女優との不倫騒動が報じられた俳優がインタビューで「奥さんと恋人、どちらが好きですか?」と問われ、明確な答えを返さなかったことで、さらにバッシングされたことがありました。それについて「本当は『好きなのは恋人ですが、大切なのは妻です』と答えたかったのではないか」と書かれた記事もありましたが、ご相談者の夫もそのように思われているように感じます。

それはある意味、妻の心を傷つけるものですが、まずは自分と浮気相手は立っている場所が違い、大切に思われていることは認識し気持ちを整えましょう。そうは言っても浮気する夫に対して不快な気持ちがなくなるわけではないので、夫の行動を詮索したり、会社に関わることは避け、あえて距離を置いた方がいいかもしれません(もし離婚が視野に入っている場合は、証拠集めのために逆にしっかり見張ったほうがいいです)。

浮気相手を連れ歩くタイプの男性は、その女性に対する感情は、ずっと欲しいと思っていた高級車や時計に近い感覚だと思います。それらが手に入ったら使いたいし、人に見せたいと思うでしょう。そして周囲にオープンにしているということは、夫は離婚の意志はない証です(あるなら後々のトラブルを回避するためにもひっそりと付き合うでしょう)。

それを浮気相手の女性も心得ているので、自分にメリットがなくなれば離れていきます。実際の相談事例を振り返っても、経営者の場合は事業が傾いてくると浮気相手と別れています。浮気できるということは仕事が順調であるともいえます(もちろん例外もありますが…)。

見せびらかし見栄っ張り夫は、浮気するからといって必ずしも妻が嫌いとか、不満があるわけではないケースが多いようです。これも芸能人ニュースですが、美人女優を妻に持ち、子どもにも恵まれた芸人が「六本木トイレ不倫」を報じられました。しかし、報道によると、彼はよく家族とも出かけていて、妻のことを愛していると語っていました。

実情はわかりませんが、今も離婚していないということは、妻や子どもを大切にしていたのだと思います。男性は結局、居心地の良い場所に帰ります。ご相談者の夫が自宅に帰ってきているのなら、ご相談者含めた「家庭」は彼にとって必要で大切な場なのだと思います。

ご相談者が夫に対して呆れるようなお気持ちになるのも理解できます。それを認めて我慢するというのではなく、少し視点を変えて現状をとらえると気持ちが軽くなることもあります。その中で自分の幸せの軸をどこに持つのか、ゆっくり考えてみてはいかがでしょうか。

これからも皆さんのお悩みに答えていきたいと思います。お気軽に、下の読者アンケートにお寄せください。お待ちしております。



(佐藤栄子)

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