トム・サックスが空間ごとフルデザイン。作品も買える展覧会が伊勢丹新宿店で開催

昨年、オペラシティでの日本初個展が大きな話題を呼んだ現代アーティスト、トム・サックス。9月29日（火）から伊勢丹新宿店「イセタン ザ・スペース」にて、展覧会が開催。トム本人によるアート作品の購入もできる。

注目の現代アーティストによる”店舗体験”展

トム・サックスは、身の周りにある素材を使って現代のアイコンを再現するなど、ジャンルを超越したオブジェやプロダクツを手掛けている気鋭のアーティスト。彼の作品は、ニューヨーク近代美術館、パリのポンピドゥー・センター、メトロポリタン美術館ミラノのプラダ財団など、多数の国・美術館においてコレクションされている。

日本でも、昨年、初台の『東京オペラシティ アートギャラリー』で開催された展覧会 “Tea Ceremony（ティーセレモニー）”が記憶に新しい。そして2020年、満を持して「Tom Sachs:Retail Experience トム・サックス：店舗体験」を開催するのだ。

アート作品、展示空間…全て本人によるデザイン

今回の展示では、トム・サックスが小売りの体験全てをフルデザイン。展示している全てのアート作品、プロダクツを購入することができる貴重な機会。

会場となるのは、伊勢丹新宿店2階にある「ISETAN THE SPACE」。デパートが会場の展覧会だからといって侮るなかれ。バーニーズ ニューヨークのウィンドウディスプレイ制作からキャリアをスタートさせたトム・サックスにとって、“デパート”という場所での開催は、特別な思いがあるのだという。今回もアイコンともいえる合板を駆使し、会場自体がひとつの作品といえるような空間を演出している。展示スペースそのものまでトム・サックス本人がデザインしている本展は、彼の原点にも通じる、アートファン必見の展示だ。

貴重なアート作品も多数集結

会場には、2000年代に制作された「月面」をテーマにした希少なチェスセットをはじめとするアート作品や、新作の家具類など、トム・サックス特製の貴重なアイテムの数々が集結。家具や文具などの日用品は“アート”でもあると考えるトム・サックスならではの、ユニークな椅子やテーブル、ランプなどが伊勢丹新宿店先行で展示販売される他、伊勢丹新宿店限定Tシャツも販売される。

ウインドウディスプレイジャック＆予約制イベントも

会期中の9月23日(水)から10月13日(火)までの期間は、伊勢丹新宿店にある11のウインドウにて、展覧会を記念した特別なウインドウディスプレイを実施。さまざまな階層のアート作品や、トム・サックスがデザインしたプロダクツを展示する。
また、10月2日(土)からは予約制イベントを開催。期間中に会場内にて2つの映像作品を上映し、用意された質問の正解者には、未発売のトム・サックス ドッグタグが進呈される。

通常はギャラリーや美術館で鑑賞するだけのアート作品を、自宅に置くことも可能にするまたとないこの機会。会場で作品を眺めながら、デザインのある家時間を想像するだけでも楽しい。