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<試写室>「17.3 about a sex」は高校の“道徳”で観たい性の教科書! 女子高生が駆け上がる大人への階段を描く

  • 2020.9.17
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 「17.3 about a sex」第1話
(C)AbemaTV,Inc.

小学校の授業には「道徳」がある。

【写真を見る】性について赤裸々トークする女子高生の咲良(永瀬莉子)、祐奈(秋田汐梨)、紬(田鍋梨々花)(写真左から)

児童が社会での善悪の判断を身に付け、生命や他人を大切に思いやる心を養う大事な科目だ。しかし、多くの高等学校で「道徳」は授業としては教えない。もう生活の基本ルールが備わっていると見なされるのが高校生だ。

ところが、高校生はまだ大人ではない。

恋人ができたら一人前?処女&童貞を卒業したら大人の仲間入り?いや、高校生は性に関しての基本ルールが何も備わっていない未熟者たちの集団。自分の身体の変化や異性との付き合いについて、一人悶々と悩んでいる高校生に是非見てもらいたい、性の教科書的ドラマがスタートする。

各局で放送されているドラマやバラエティーなどを事前に視聴し、オリジナルレビューで番組の魅力を紹介する、WEBサイト ザテレビジョン流「試写室」。

今回は、テレビ&ビデオエンターテインメント「ABEMA」で9月17日(木)から放送・配信する新ドラマ「17.3 about a sex」(毎週木曜夜11:00、ABEMA SPECIAL)を取り上げる。

キスの次はどうするの!? 悩める女子高生の赤裸々トーク

新ドラマ「17.3 about a sex」は、17歳の女子高生3人が恋にセックスに揺れ動くリアルな心情を描く、ひと夏の青春恋愛物語。

初体験平均年齢が17.3歳と知った咲良(永瀬莉子)、紬(田鍋梨々花)、祐奈(秋田汐梨)の仲良し女子高生3人組が、自分たちの“性の価値観”と向き合い始める。本当は知りたいけど、誰も教えてくれないセックスのことを、女子の本音満載で語り尽くす女子たち。

男の子を好きになったら、付き合って、キスして、それから…!?初めての日を迎えるときの準備は?痛くないの?そもそもセックスってしなきゃダメ?など、次から次へとあふれ出てくる若者の悩みについて、各エピソードごとに描かれていく。

性の“教科書”になり得るドラマであると述べたが、作品に堅苦しさはまったく無い。ホントは誰もが知りたいセックスのことがリアルに、ポップで爽やかに描かれているので、現役高校生も大人が見ても楽しめる作品となっている。「恋仲」、「好きな人がいること」、「グッド・ドクター」などのヒットメーカー・藤野良太プロデューサーが手掛ける。

誰もが通るのに教えてくれない性のコト

初回放送の第1~3話を観て、40代手前の筆者がまず思ったのは「ハタチになるまでに観たかった!」ということである。そして絶賛、恋愛をこじらせている友人にも教えたくなったし、男性からの感想も是非聞いてみたいなと感じた。

性の悩みについては昔からタブーとされてきた日本人。SNSが発達する現代は、ほんの少しそのタブーは破られてきてはいるものの、誰にも相談できずにいる人は多い。しかし、身体と心が大人になりつつある高校生たちにとっては、避けては通れないのが性のこと。何よりもまず、セックスについて興味を湧くことは当然のことであって、正しい知識を得たり、経験を積むことを恐れないで欲しいというメッセージを、この作品から感じた。

ピュアで真面目な咲良(永瀬莉子)は、彼氏とキスまでは進んだけれど、その先は未経験。彼氏から親のいない日に「家で遊ぼう」と言われてパニックになり、友人に相談する。恋愛に興味がなく「何それ」とクールな紬(田鍋梨々花)と、経験豊富でオマセな祐奈(秋田汐梨)と一緒に子どもっぽくないような下着を買いに行く。

そんな、親には言えない秘密を積み重ねていく女子高生たちの物語。藤原紀香が演じる咲良の母は、娘の成長から目を背け「あなたにはまだ早いわよ」と言うけれど、初体験平均年齢が17.3歳というデータが出ていることから考えれば、決して早すぎる話題ではない。35年以上前からおニャン子クラブだって『セーラー服を脱がさないで』で「バージンじゃつまらない」と歌っているのだ。昔も今も「初体験」は、若者が駆け上らなくてはいけない大人への階段である。

人それぞれ「違う」ということを知るきっかけに

一方で、令和に生まれた今作が、新鮮な輝きを放つのは第2話に描かれた内容だ。恋愛に興味がないと自覚する紬が、幼なじみの男子から映画デートに誘われて出かけて行くのだが、紬の心は気乗りしないまま。

紬のケースは、「年頃になれば誰でも異性に恋するもの」、「恋愛が人を成長させる」という恋愛至上主義に真っ向から疑問を投げかける。性が題材のドラマで、この内容を第2話で描いているというところに大きな挑戦を感じた。若者の妊娠や性病、生理など大多数の悩みと同じボリュームで「恋に興味がない」という個性にまで目を向けているのが、素晴らしい。

顔や声など身体が同じ人間が一人もいないのと同様、恋愛や性の悩みも一人一人皆違う。自分と違う人々と共に生きていくんだ、ということについて知るという意味でも「17.3 about a sex」を多くの人に観てもらいたい。学校関係者に届け、と本気で思うのであった。(ザテレビジョン・文=中田蜜柑)

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