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老後直前なのに貯金ができない50代の特徴4選

  • 2020.9.11
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50代は定年退職が目前に迫っている方も多く、老後のお金を貯めるラストチャンスと言えます。でも、近いうちに年金収入だけになることがわかっていても、なかなかお金を貯められないという方は少なくありません。お金を貯められない50代の特徴をご紹介します。

■定年目前でも貯金が少ない50代の特徴

2019年に金融広報中央委員会が行った「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]」によると、50代の約2割が金融資産(将来の備えや運用に回すお金)を持っていないと答えています。貯金できない人には次のようなパターンがあります。

●教育費や住宅ローンの負担が重い

50代には、お金のかかる高校生・大学生のお子さんがいて学費がかさむという方や、住宅ローンの返済がまだ終わっていなくて毎月大きな金額を支払い続けている方も多いです。

教育費や住宅費の負担が早めに終われば、そこから老後までの期間で一気に貯金にシフトして、ラストスパートでしっかり貯めるということもできます。でも、近年は晩婚・晩産化も進み、住宅を40代以降に購入する方も多いです。

50代後半に役職定年を迎えて、60代前半で定年退職しても、まだ教育費と住宅費の負担が重いままという家庭もあり、そのなかでさらに老後の貯金もしていくとなるとやりくりが難しくなるでしょう。

●収入が低い

そもそもの収入が低いために、生活に余裕がなく貯金しにくいという方もいます。新卒で入社した会社にずっと勤めて、年功序列・終身雇用でどんどんお給料が上がっていく……というのはもはや過去の話になりつつあります。

リストラに遭ったり非正規雇用になったり日々の生活で精一杯というケースもあれば、役職定年で収入が激減したのにそれまでの生活スタイルを変えられずに貯金がどんどん減っていってしまうというケースもあります。

●バブルを忘れられない

今の50代は、若いころに派手なバブル時代を謳歌したという方も多いでしょう。ブランド物を購入したり、良い車を乗り回したり、好景気で高消費な時代を経験しているだけに、そのときの金銭感覚が残っていて生活水準を落とせず苦労することも。

●計画性がない

家計のやりくりが行き当たりばったりになっているのも、貯金ができない方の特徴です。教育費、住宅費、老後、何十年と先のことを見据えて、お金が必要になるタイミングや必要な額を計算して備えている人と、「まぁなんとかなるだろう」と構えて何もしていない人では大きな差があります。

■貯金が少ないままだとどうなる……?

もし貯金が少ないまま老後を迎えるとどうなるでしょうか。60代のうちは、今までの貯金や退職金でなんとか乗り切れるかもしれませんが、怖いのは70代・80代・90代と長生きしたときです。

年金だけでは毎月の家計が赤字なのに年齢的に働けないとなると、貯金残高がじわじわと尽きていくのをただ見ていることになり、それを苦痛に感じる方も多いです。

もし貯金が完全に尽きたら、子どもや行政に頼ったり住み慣れたマイホームを手放したりといったことが必要になるかもしれません。

■老後資金不足を防ぐには

老後の資金不足を防ぐには、老後にもらえる年金や退職金の金額を具体的にシミュレーションして、生活設計を考えてみるのが有効です。今まで貯金ができておらず老後に不安を抱えている方は、次のようなことに取り組んでみましょう。

・支出を下げる……固定費の見直しで家計のサイズを小さく
・貯蓄を増やす……先取り貯蓄やiDeCo等の運用にもトライ
・働き続ける……できるだけ長く働き続けられる体力・スキルを身に付ける

■まだ老後まで時間はある!あきらめずに準備しよう

将来お金が尽きたときのことなど考えたくないかもしれません。暗い話も出してしまいましたが、50代はまだ努力次第で挽回できるチャンスがある年代です。これから先の未来を見据えて、計画的に備えていきましょう。

文・馬場愛梨(ばばえりFP事務所 代表)
自身が過去に「貧困女子」状態でつらい思いをしたことから、お金について猛勉強!銀行・保険・不動産などお金にまつわる業界での勤務を経て、独立。むずかしいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えする仕事をしています。AFP資格保有。

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