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interview 上白石萌歌

  • 2020.9.6
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「ちょっと幸せ」をテーマに、グルメ・美容・健康・カルチャーなど、女性にうれしい情報満載のフリーマガジン「Poco'ce(ポコチェ)」から上白石萌歌さんのインタビューをお届けします♪

Profile

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michill

Profile/2000年生まれ。2011年、第7回「東宝シンデレラ」オーディショングランプリに輝く。以降、テレビ、映画、舞台など幅広く活躍。2018年の連続ドラマ『義母と娘のブルース』(TBS)で注目を集める。主演映画『子供はわかってあげない』が公開待機中。

“今”を経験した私たちだからこそ より心に響くお芝居になると思います

『PARCO劇場オープニング・シリーズ』秋の第一弾として、9月4日より上演される『ゲルニカ』。ピカソの名画『ゲルニカ』から着想を得たという、新作劇のヒロインに抜擢された上白石萌歌さんに、今の心境と作品への想いを伺った。

「栗山民也さんの舞台に立つのが役者としてのひとつの夢でした。その夢がこんなにも早く叶ったことが心から嬉しいです。キャストの方々もキャスト表を直視できないくらい豪華で緊張しますが、演劇の大先輩方からすべてを学ばせていただくつもりで頑張ります」

出演が決まったとき、姉の上白石萌音さんに1番に報告したそう。

「すごく喜んでくれました。姉は栗山さんと『組曲虐殺』でご一緒しているのですが、そのときに「栗山さんのダメ出しが面白い」という話を聞いていて。普通、ダメ出しは心がえぐられることが多いんですけれど、栗山さんはその時代の情勢だったり背景を交えながら、ひとつのダメに対して色んな知識を教えて下さると。お芝居の付け方も独特で、動きを一つひとつ付けて下さる演出家さんが多いのですが、栗山さんの場合は演者が自ら動く。それを栗山さんがひとつにまとめてくださる演出方法だと聞いているので、自分のお芝居がガラリと変わる気がして今からとても楽しみです」

『ゲルニカ』はスペイン内戦時のゲルニカ無差別爆撃を描いたもの。その絵から身震いするほどの恐怖を感じたという上白石さん。それと同時に、浮かび上がってくるゲルニカの人たちの想いや祈りをしっかりと受け取って演じたいと彼女は続ける。

「これまでのお芝居以上に、現実に起きたことを伝えなくてはいけないという責任を感じています。ゲルニカの絵についても、起きた出来事についても自分がどこまで理解できるかが大事だと思っているので、今勉強の真っ只中です」

本格的な役作りはこれからだと話す上白石さんだが、新型コロナウィルスの影響を受け、多くの人が不安を感じている今の状況は役作りに大きな影響を与えると思うと話す。

「私は戦争を体験したことはないけれど、当たり前に過ごしていた平穏な日々が何かを機にガラリと変わってしまう。それは今、私たちがまさに経験していることに通じるんじゃないかと思うんです。明日がどうなるかわからない状況で不安を抱えたまま毎日を過ごす、この感覚はとてもゲルニカに似ているなと。今の空気を吸った私たちがゲルニカを演じることで、より深く伝えられることがあると思います」

実際、上白石さんも出演予定だった舞台『お勢、断行』が初日2日前に中止になってしまった。

「中止の連絡を受けたときは言葉を失いました。少しは想像していたけれど、受け止めきれない現実がありました。これまでお芝居をすること、舞台に立つこと、その舞台が初日を迎えることは当たり前だと思っていましたが、当たり前なんてないんだということを痛感しました」

自粛期間中は1970年代カルチャーにハマっていたという。

「昭和ポップスに、どっぷりとハマりました(笑)。当時の流行りや街の活気がとても好きになりました。一人ひとりの信念の強さを感じるというか、とてもキラキラしていて。その時代を今の私たちが演じたらどうなるんだろうって考えたらワクワクしちゃって。自粛期間を通して、やっぱり自分は演じることが好きなんだということを再認識することができましたし、あらためてこうしてお芝居ができることが本当に嬉しいです」

今回の『ゲルニカ』は色んな想いがこもった作品になると思うと話してくれた上白石さん。新しくなったPARCO劇場の舞台に立つ上白石さんの姿が今から楽しみだ。

PARCO THEATER OPENING SERIES「ゲルニカ」

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michill

作/長田育恵 演出/栗山民也 出演/上白石萌歌、

中山優馬、勝地 涼、早霧せいな、キムラ緑子 他

公演/9月4日(金)~27 日(日)PARCO劇場

PHOTO / Isamu Ebisawa

STYLING / Ami Michihata

HAIR&MAKE / Tomoko Tominaga(Allure)

TEXT / Satoko Nemoto

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