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ポーズ練習でケガをしないための心得とは?現役アクロバットパフォーマーがヨガと出会い学んだこと

  • 2020.9.5
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20代の頃はアクロバットパフォーマーとして有名アーティストのバックパフォーマンスや数多くのミュージカル、舞台、テーマパークのショーに出演してきた経歴を持つ小島拓也さん。30代となった今も現役でパフォーマーを続けながら、ダンス専門学校にてパフォーマンスに必要なボディの作り方の指導をするなど、後進の育成にも取り組んでいます。さらに2019年より本格的にヨガを学び始め、2020年からヨガインストラクターとしての活動も開始しました。取材時、軽々と高難度のポーズを披露してくださった小島さんですが、過去にはケガの痛みをこらえながら練習し続けた時期があったそうです。

骨が折れても諦めたくない…根性論でなんとかしようとしていた

―――ケガを負ってしまった当時、どのように対処して乗り越えられたのでしょうか?

パフォーマーとして本格的に活動していた当時の私は、難易度の高いパフォーマンス習得のために毎日過酷な練習をしていました。特に逆立ちになることが多かったのですが、無理をし過ぎて右手首に違和感を覚えるようになってしまい、病院に行き医者に見せたところガングリオン(腫瘤)ができる手前でした。「手首は本来逆立ちするようにはできていない!今すぐやめないと一生手首が使えなくなるよ!」と医者からは激しく止められました。しかし、私には当時参加していたパフォーマンスを成功させたいという想いのほうが強く、途中でやめるなんてことはとてもできませんでした。その後も手首の違和感を無視して練習を続けていた結果、とうとう危惧していたガングリオンが出来てしまい再び医者に見せたところ、「もう完治は難しいだろう」といわれてしまいました。それでもその時の私はパフォーマーとしての意地で、たとえ痛みがあっても、たとえ骨が折れたとしても絶対に諦めたくはないと思っていて、その後も痛みをこらえながら根性論で何とかしようとしていました。幸い完治が難しいといわれていたガングリオンはストレッチングを続けながら自然治癒できたのですが、今思えば本当に運が良かったのだと思います。

自分の心身を観察し続けることの重要性に気づけた

―――お医者様からは難しいといわれていたのに、完治できたのは本当に奇跡ですね。それからヨガを始めたそうですが、ヨガとパフォーマンスの違いというのはありましたか?

ヨガと出会い、当初はパフォーマーとしての経験がヨガを行う上でとても役立つだろうと思っていました。当然、アドームカヴルクシャーサナなど逆転ポーズはヨガで練習しなくともすぐに完成形をつくれましたし、その他逆転、アームバランスの上級ポーズをやるのもたいして苦労はしませんでした。昨年からRYT200のヨガの指導資格を得るべく養成講座を受講していたのですが、ここでは普段受けていたヨガクラスとは違い、哲学を学ぶ講義がありました。それが私にとってはとても新鮮でした。心身相関の原理、ヨガを練習するうえで禁戒や勧戒という慣行すべき態度があること、そしてストレスの軽減を目的としていることがパフォーマンスとは大きく異なっていました。とくに、禁戒の部分にアヒムサー(非暴力)というのがあるのですが、これは単に相手に暴力的なことは行わないという意味だけでなく、自分自身の体や心に対しても暴力的な行動はしないという意味があることを知りました。ガングリオンの時の私は、かなり自分に対して暴力的だったかな、と(笑)。操体法だけでなく、メンタル的な部分をとても大切にしているし、何よりポーズの形にとらわれないこと、練習の過程で自分の心身を観察し続けることなど、ヨガにおいてポーズの完成がそれほど重要ではないということが大きな発見でした。ヨガの指導者養成で本格的に学んでからというもの、自分自身にも後輩たちの指導にも無理強いをすることはなくなりましたし、精神的に自分を追い込み過ぎたり、かつての根性論で何とかするという考えはなくなりました。

君嶋 瑠里(@ruripirarucu)がシェアした投稿 - 2020年 8月月14日午後8時53分PDT

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―――その後、ヨガやパフォーマンスの練習でケガをしないために普段気を付けていることなどはありますか?

私の場合、パフォーマンスのための練習も続けているので他のヨガインストラクターさんの練習法とは異なるかもしれませんが、まずはどんな時も体温を上げることから始めます。体温が上がっていないうちから本格的な練習をしてしまうと筋肉が緊張しているためケガにつながりやすいからです。軽くウォーキングをしたり、軽めのウェイトで筋トレをしたり、動的なストレッチを行ったりしています。とくに、パワーを必要とするポーズの前に“伸ばす”静的ストレッチを行ってしまうと筋肉が伸び切って本来の力が入らなくなってしまうため、最初は体をこまめに動かしてほぐす動的ストレッチを行うほうがいいと思います。また、難しいポーズをやる際はいきなりそのポーズの練習に入るのではなく、ある程度必要な筋肉を鍛えてから行います。たとえば、逆立ちのポーズをやるのであれば体幹部の筋力が逆転する時の安定性に大きく関わってくるため、自重やウェイトを使ったトレーニングで腹筋や背筋を鍛えています。

心の緊張が体の緊張につながっている

―――最後に、小島さんからポーズで悩んでいる人に向けて、ご自身のこれまでの経験を踏まえメッセージをお願いします。

目的のポーズがなかなかできずに悩まれている人は多いかもしれませんが、まずはネガティブになりがちな心の緊張を解くことをお伝えしたいですね。やはり心の緊張は体の緊張にもつながりポーズにも影響すると思いますので…。そして、安全を考慮したうえで「当たり前になるまで練習し続けること」これが一番大切だと思います。最初は誰もがいきなり難易度の高いポーズを行えるわけではありません。練習を繰り返すなかで使える筋肉がだんだんわかっていき、体がその感覚を学習していきます。たとえば、人は歩行する時って歩くことを意識したりはしないですよね?そのくらい体が当たり前の感覚になるまで地道に練習を重ねるしかないのです。物事を極めるためには習慣化がとても大事で、日常生活のなかでルーティン化して自然に練習ができる、そういう人は上達が早いです。そのうち頭で意識しなくとも自然と目的のポーズができるようになっているでしょう。もしも練習でモチベーションが上がらなかったり続けられないと思ったら、お金をかけてみるのもいいと思います。お気に入りのウェアを揃えてみたり、音楽やアロマにこだわってみたり、指導力のある指導者のもとで学んでみたりなど…。自分にとって揺るがない練習時間を保てることが一番かもしれないですね。ポーズの完成はギフトだと思って、そんなプラクティスの時間を大切にしてみてくださいね。

君嶋 瑠里(@ruripirarucu)がシェアした投稿 - 2020年 8月月16日午前12時40分PDT

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お話を伺ったのは…小島拓也さん
ヨガインストラクター、フィットネスインストラクター、エアリアル・アクロバットパフォーマー。日本で唯一のサーカス学校である沢入国際サーカス学校修了後、パフォーマーとして活動開始。某テーマパーク、ミュージカル、舞台でのアクロバット出演や、有名アイドル、アーティストのバッグパフォーマーとしても出演する。現在はダンス専門学校での講師、ヨガインストラクター、フィットネスインストラクターとしても活動中。またキッズや初心者向けの倒立教室も開催。気さくな人柄と、的確な指導が人気。HP:https://urawa-shisei-kaizen.com

ライター/君嶋瑠里
ヨガインストラクター(RYT200)/F-Rピラティスインストラクター(BI) ヨガスタジオ、ホットヨガスタジオ、フィットネスクラブ、公共施設にてヨガやピラティスを指導。フィットネスクラブでの活動が多数。機能改善やボディメイクについて勉強中。Instagram:@ruripirarucu

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