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自己肯定感ってどうすれば高くなる?【ひとみしょうの余談ですみません】

  • 2020.9.5
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自己肯定感が低い人はつねに、どうすれば自己肯定感が高くなるのかについて知りたいと思っているから、その手の本を読んだり、ネット検索していると思います。

そこにはたとえば、「褒められたらそれを素直に受け取ろう」とか「自分の短所を長所と捉えよう」などと書かれていますね。

ここでは、本当にそうすれば自己肯定感って高くなるのでしょうか?という、少々あまのじゃく的なところから、お話をはじめたいと思います。

そんなこと百も承知だ!

自己肯定感を高めるために、「ネガティブな言葉を使わないようにする」とか「1日の終わりに今日達成できたことを紙に書く」などの方法が言われているそうですが、自己肯定感の低い人はその手の本をたくさん読んでいるのだから、そんなことは百も承知なはずです。

その知っていることができないから困っているんだというのが、自己肯定感の低い人の切なる言い分ではないでしょうか。

もっと端的に言うと、「自己肯定感の低い人とは自分に自信のない人なのだから、自分に自信を持つことで自己肯定感を高くしましょう」という言い方が世間にはありますが、それだって同じですよね?そんなこと百も承知だと。

では、その知っていることができるようになるためには、どうすればいいのでしょうか?

世の中のおかしな言い方に気をつけよう

と、その前に、自己肯定感と自信って、どうして結びつくのでしょうか?

そんなこと考えたこともないですか?

でも考えてもみてください。自己肯定感というのは、「自分の存在そのものや、自分の価値を、自分で認められる感覚」のことですよね。それは、イコール自信ですよね? つまり、自己肯定感を高めるためには自分に自信を持てばいいという言い方は、自己肯定感を高めるためには自己肯定感を高めるといいということになって、ようするに何も言えていないでしょう?

だから、自己肯定感を高めるためには自信を持てばいいという言い方は、じつは「できない」のです。できない、というか、してはいけない、というか、まともな大人ならそうは言わない、というか。

自己肯定感を高めるために、「ネガティブな言葉を使わないようにする」という言い方も同じです。

自己肯定感が高いと、自然とネガティブな言葉を使いたいと思わなくなります。つまり、自己肯定感が高まった結果が「ネガティブな言葉を使わない」であって、それは「方法」ではないんですよね。

自己肯定感の低い人は世間に馴染めない人

さて、自己肯定感はどうすれば高くなるのか?

自己肯定感が低い人とは、端的に、世間にうまく馴染めない人だとぼくは考えています。なので、世間にうまく馴染めるようになれば、それに比例して自己肯定感が高くなると考えています。

自分に自信なんか持たなくてもいいのです。ネガティブな言葉を使わないよう意識しなくったっていいし、褒められても無視してもいいのです。そんな些末なことはどうでもよく、端的に、世間に馴染むとそれでいいのです。

ではどうすれば世間に馴染めるのでしょうか?

ひとつには、心を過去から解き放ってあげることです。

自己肯定感の低い人の特徴として、済んだことを今起こっていることのように感じているというのがあります。たとえば、元カレに振られたことを昨日のことのように覚えていて、「だからわたしは男運が悪い」「だからわたしは一生恋愛しない」などと思い込んでいるとか。あるいは、受験に失敗したなどの挫折経験を、いつまでも引きずっているとか。

「動き」や「変化」に敏感になってみよう

世間とは、今この瞬間にも動いているものです。それに対して、過去を引きずって過去を生きている人は固定的なんです。今動いている世間を、その動きを拒否するかのように過去として生きていたら、そりゃあ折り合いが悪くなりますよね。

過去を生きないで今を生きる。過去を忘れて今この瞬間をおおいに味わう――これができれば自己肯定感は必然的に高まります。

これ以上のことをお知りになりたい方は、拙著『自分を愛する方法』をお読みください。

とても長い話になるので、この文字数では全然語り終わらないのです。すみません!(ひとみしょう/作家・コラムニスト)

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