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【体験談】メーカー営業から外資系保険営業に転職!給料や待遇は?

  • 2020.9.3
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仕事が順調に回るためには、何が必要でしょうか。本人の努力、会社の力、会社を取り巻く環境……。単純にこれ!とは断言できないのが、仕事の奥深さでもありますよね。
今回は、大きな勘違いから転職を決断し、失敗から多くのことを学んだ筆者の知人、Nさんの体験談をご紹介します。内容は個人の見解となることを了承ください。

▼プロフィール
・Nさん28歳 女性
・関東の文系4年制大学卒
・前職:大手事務機器メーカー営業 6年勤務
・転職先:外資系保険会社 営業

営業力に自信あり!もっと上を目指したい

Nさんは、都内在住28歳女性。新卒で入社した会社では、営業職として勤務していました。もともと接客や人と話すことが好きだったというNさん。入社4年目にしてトップセールスを記録するという偉業を成し遂げ、社内でも注目される存在となっていました。

Nさんが勤めていたのは、コピー機などの事務機器メーカー。テレビでCMをやっているような大手企業で、顧客は法人ばかりでした。Nさんが担当していたのは、既存顧客のメンテナンスと、新規顧客への提案型営業。有名企業が集まるオフィス街を担当していたこともあり、営業成績で困ったことはなかったそうです。

順調にキャリアを築いていたNさんですが、入社早々にトップセールスを記録してしまったことで、それ以上の目標を見つけられずにいました。提案型営業とは言え、既製品を売り続けることに少々飽きてきたという本音も。自分の営業力には自信があったので、もっと自由で高待遇な外資系保険会社で営業をしたいと思い、転職を決意したのでした。

外資系保険会社に転職!給料は?待遇は?

Nさんが転職したのは、有名な外資系保険会社。営業経験者だったこともあり、入社試験はとても簡単に突破できたそうです。

入社前後で大きく異なったのが、給料体系。前職では基本給プラス実績給、年2回の賞与と手厚い諸手当がついていましたが、転職後は完全歩合制となりました。と言っても、いきなり基本給ゼロになるのではなく、入社2年目までは月々基本給プラス実績給というシステム。それでも手取り額は、大幅にダウンしました。

転職時の研修は手厚く、商品概要の説明やロールプレイングによるセールストークの指導などもあったそうです。オフィスではPCや営業ツールが支給され、一見するとこれまでと変わらないような風景でしたが、家賃補助や財形貯蓄など日本企業でよくある福利厚生の制度は皆無。少しドライな気もしましたが、結果さえ出せば自由が許され、高待遇が約束されていることに、当初はモチベーションも上がったNさんなのでした。

転職して2年経過。こんなはずではなかった…

営業力には自信たっぷりのNさんでしたが、転職先で2年目を迎えた頃、これまでにない窮地に立たされていました。

前職で経験した法人営業では、お客さん側にある程度必要な予算が確保されてから声がかかることがほとんどでした。多少の値段交渉はあるものの、商品力、ネームバリューとも他社より優れていたので、結果はほぼ契約成立。

ところが個人がお客様となった転職後は、どんなに良い(と自分では思える)提案をしても、結局予算面で契約に至らないことも多々あり、苦戦を強いられたそうです。

また、顧客が個人になったことで、土日に仕事をすることも多くなりました。平日は資料作りやアポ取り、土日は顧客に会うというサイクルで、休日が激減。そして、そもそも顧客がいないという課題も浮上してきました。

最初は親族や友人を中心に何とか契約が取れていましたが、入社2年目ともなると頼れる人脈も限界に。新規顧客を紹介してもらっても契約に至らないこともあり、時間ばかりが過ぎていきました。

休日がないのに基本給のみという月もあり、どうあがいても契約が取れない現実。基本給がゼロになる入社3年目を迎える前に、Nさんはついに退職を決意したのでした。

なぜこの転職は失敗したのか?今後どうする?

最初の会社ではトップセールスを記録したNさんは、なぜ転職で失敗してしまったのでしょうか。2つのポイントを見ていきましょう。

失敗ポイント1.自分の実力を読み違えた

まず1つめは、前職の会社のネームバリューや恵まれた営業環境があったから成し得た営業成績を、自分の実力だと勘違いしてしまったことではないでしょうか。確かにNさんの努力や人柄で仕事がうまくいっていた面もあったかもしれませんが、そもそも仕事をもらえていたのは会社の力があったからこそ。新卒から恵まれた環境しか知らない人が、陥りがちな錯覚と言えるでしょう。

失敗ポイント2.安易な考えで大手企業を退社してしまった

2つめは、業務内容に飽きたからと言って、簡単に大企業の正社員という座を手放してしまったことではないでしょうか。会社の規模からすれば、転職せずとも社内で違う部署や勤務地を希望することもできたはず。自分の営業力に自信があったことが、安易な転職を後押ししたと言えます。

今回の転職で、大いに反省したNさん。改めて自分がやりたいことを整理し、周囲にも相談しながら、中堅の印刷会社に再就職しました。1社目から比べれば給料は下がったものの、2社目のような無茶をすることなく、自分のペースで大好きな営業職として働けているそうです。

「1度目の転職で失ってしまったものは大きいけど、この経験がなかったら私はどこまでも調子に乗ってしまっていたと思う。若いうちに失敗できてよかった」と語ってくれたNさん。周囲からは今でも「もったいないことをした」と言われることがあるそうですが、経験を糧に前向きに生きる彼女は、とても素敵に見えました。

後悔のない選択を

若い頃の失敗はとても貴重な経験になりますが、できれば何かを失う前に気がつきたいものです。もっと上を目指したい!と転職が頭に浮かんだときは、焦らず、複数の選択肢を検討するのがマスト。自分が今いる環境を客観的に見つめてみましょう。自分の気持ちに従いながらも、後に後悔することがない選択をしてくださいね。

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