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アンジェリーナ「本当にゾウの家族みたい」お揃いコスプレで声の熱演『ゴリラのアイヴァン』

  • 2020.9.2
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実話を基にしたベストセラー小説から生まれた『ゴリラのアイヴァン』がDisney+(ディズニープラス)にて9月11日(金)より公開。この度、製作にも名を連ねるアンジェリーナ・ジョリーをはじめ、主人公のアイヴァンの声優を担当したサム・ロックウェル、アイヴァンの“親代わり”マックを演じたブライアン・クランストンらが出席したオンライン記者会見の模様が到着した。

ゴリラのアイヴァンは郊外のショッピングモールで観客を喜ばせるのが仕事。マックが経営するサーカスでゾウのステラ、犬のボブをはじめとする仲間たちと一緒に幸せに暮らしたある日、野生の家族から引き離された子象のルビーと接したアイヴァンは、ほとんど記憶にないはずの“ふるさと”への想いを募らせ、それを絵で表現することに…。

大抜擢された女性監督「2本の映画を同時に作るような体験」

監督を務めたのは、英国演劇界の演出家で、『世界一キライなあなたに』で長編映画監督デビューしたテア・シャーロック。製作陣が求める「確固たるビジョンと独創性を持った監督」として大抜擢され、監督自身も原作の持つ秘められた深いメッセージに共感してオファーを快諾した。

――この映画は感情的なニュアンスに満ちていますが、同時にテクノロジー面で非常に複雑でもあります。そこについて話していただけますか?

テア・シャーロック監督:まずは、アンジーにお礼を言わせてください。アンジー、あなたがこれにかかわってくれて、とても嬉しかった。この映画を作るのは、2本の映画を同時に作るような体験でした。とてもテクニカルな映画だからです。

私たちは、まず俳優さんに声の演技をしてもらうところから始めました。アニメーターたちが作業をするのに、それが必要だから。次にライブアクションの部分を全部撮影しました。その後にビジュアルエフェクトのシーン。動物だけが一緒にいるシーンです。それらのシーンは何度かやり直す必要がありました。俳優の声の細かなニュアンスを受けて、アニメーターが動物のパフォーマンスを変えることがあるのです。

こういったテクニカルなことを、私はこれまでやったことがありませんでした。ポストプロダクションもまた大変でしたね。声の演技をやってくれた俳優たちもまだ近くにいてくれましたし、私と(脚本家)マイク・ホワイトは、このプロセスもすごく注意しながらこなしていました。原作本の感動がちゃんと伝わるためには、本当に注意してやらなければいけませんでした。キャサリン・アップルゲートが書いた本をわが子と一緒に読んだ時に自分が感じたことがそのまま伝わるようにするためにはね。子どもたちは、当時10歳と9歳でした。本を読んで、わが子はすごく感動していました。アンジー、あなたも同じ体験をしていますよね?

でも、大人、そして親として、私は、ある部分を少し違うふうにしたいとも考えたんです。それで細かいところまで徹底して注意を払いました。ひとつは、ユーモアがそう。これはとても感情的でパワフルなストーリーではありますが、ユーモアも恐れずに、バランスよく入れていきたかったんです。

「チャーミングで、息吹を感じられる、楽しい映画」

――アンジェリーナ、あなたは今作で声の演技だけでなく、エグゼクティブ・プロデューサーも務めています。そこまで深くかかわりたいと思ったのは、なぜですか?

アンジェリーナ・ジョリー:わが子のひとりが原作を読んで気に入って、ほかの子も読んで、私たちは、どうしてこれが特別なのか、話し合いました。なぜこれがこんなに自分たちの心に響くのかと。それで、この映画化の話がどこで進んでいるのか、製作はどんな状況にあるのかを、私は自分から探ったんです。自分もかかわりたいと思って。

早期の段階の脚本も見せてもらいました。それらを読んで、マイク(・ホワイト)はとてもすばらしい仕事をしたと思いました。彼はこれを、明るくて楽しい、子ども向きのアクションにしたのです。もっとシンプルな話にもしました。

この話は重いテーマを扱います。でも、チャーミングで、息吹を感じられる、楽しい映画でもあるんです。シリアスな話だけれども、パッケージはそう見えない。マイク、ディズニー、それにかかわったほかの人たちは、みんな、そうでなければいけないと理解していました。私はこの映画に深くかかわりたかったんです。大事なメッセージをもつ話だと思うから。

この映画が、若い世代だけでなく、大人たちにも喜ばれる映画に仕上がったことを、本当に嬉しく思います。若い世代の人たちは、今、世界で何が起こっているかを、とてもよく知っています。動物たち、自然の生態、コンゴ、ゴリラ、ゾウなどに何が起こっているのかを。そして彼らはそのことに怒っている。動物をどう扱うべきなのかについて、はっきり物言いをしたいと。捕獲するならどうするべきなのか。密猟はもちろん反対。この映画は、彼らの言葉を代表するものなんです。アイヴァンのキャラクターが、それを象徴しています。(この映画を通じて)自分たちの行動で何かが変わるというのを見られるのは、とてもパワフルだと思います。

――そのことについて監督にもお聞きしたいと思います。檻に入れられた動物の話でありながら楽しいものにするというのは、かなり難しかったのではないでしょうか? 製作をする上で、これだけは避けようと思ったことは、何かありましたか?

テア:ええ、そこは最初からすごく難しい課題でした。ドキュメンタリーみたいにしないことは大事でした。実在のアイヴァンについてのドキュメンタリーは、すでに作られているので。それに、このアニメーション映画は、ほかでもないディズニーで製作される。つまり、ディズニーらしいトーンでやる必要がありました。

私、マイク、デザイナーのモリー・ヒューズは、最初からずっと見た目にも、ストーリー的にも、正しいトーンにするように、すごく注意しました。たとえば柵がどれくらい大きいかなどについてもそう。カメラが向けられた時、どう感じるかはすごく大事です。それはショットひとつひとつでも意識しています。編集でも。

柵が全然見えないショットもあるし、柵を入れて、(アイヴァンが)閉じ込められているんだということを思い出させるようにしたショットもあります。映画全体の80%のシーンで主人公が檻の中にいるというのは、作り手にとって、かなり難しい状況なんです。そして、アイヴァンには夢がある。(象の)ステラから与えてもらった、ここから出たいという新たな夢があるということは、この映画でとても大切な部分です。

それもあって、私たちは、映画の中で緑色をほとんど使わないことにしました。逆に、アイヴァンが子ども時代を思い出すフラッシュバックのシーンでは、緑がたっぷり出てきます。最後のシーンも。それ以外のシーンでは、デザイナーも、衣装デザイナーも、できるかぎり緑色を避けています。それに、じっくり見ていただけたらわかるけれども、「出口」の表示は緑なんです。それは良いシンボルではないかと思って、考えてやったことなんです。

アンジェリーナ・ジョリー:それは興味深いですね。インパクトがあります。考えなかったけれども、それはとてもパワフルな選択ですね。

お揃いの着ぐるみでアンジー&ブルックリンがコンビに

――ブルックリン(『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』)は声のレコーディングをしている時、特別の衣装を着たのだそうですね?

ブルックリン・キンバリー・プリンス:そうなんです(笑)。私は、アンジーに2回会ったことがあって、1回目は(アカデミーが主催する)ガバナーズ・アワード、2回目は放送映画批評家協会賞の授賞式でした。

放送映画批評家協会賞で会った時、私はアンジーに、「レコーディングは、ゾウの着ぐるみを着てやりませんか?」と言ったんです。そして家に帰って、ママに「ママ、私とアンジーにゾウの着ぐるみを買って」とお願いしました。ママは、「私がアンジーにゾウの着ぐるみを買うの?」と言って(笑)。「でも、どのサイズにすればいいのかしら」って。

アンジェリーナ・ジョリー:その日、現場に着いて、私は興奮しました。

ブルックリン・キンバリー・プリンス:私はもうゾウの着ぐるみを着て、飛び跳ねていたんです。そして、到着したアンジーに、「いつ一緒に着るの?」って聞いたんです。パパには「暑すぎるんじゃないか」「アンジーはもうそんなこと忘れているんじゃないか」とか言われたんだけど。そしてアンジーは、「私のも用意してくれたの?」と言って、着てくれたんです。そしてふたりでゾウの着ぐるみを着たセルフィーを撮りました。

暑くなりすぎちゃって、途中からは着ぐるみを腰に巻いてやることになったんですけど。それに、アンジーはイースターに、大人ゾウと赤ちゃんのゾウが鼻を寄せあっているぬいぐるみを私にプレゼントしてもくれました。

アンジェリーナ・ジョリー:私たちは本当にゾウの家族みたいになりましたよね(笑)。とてもキャラクターに入れ込んだから。

サム・ロックウェル「アイヴァンが何か教えてくれる」

――サムへの質問です。コロナウィルスのせいで、私たちもアイヴァンのように、長い期間、閉じ込められた生活をすることになりました。この状況を乗り越える上で、アイヴァンから教わったことはありましたか?

サム・ロックウェル:ああ、本当に、(脱獄映画の)『パピヨン』みたいですよね。いい質問ですね。どう答えていいかわからないですが、閉じ込められた生活についてアイヴァンが何か教えてくれることはたしかでしょうね。

この実話のドキュメンタリーを見たら感動しますよ。本当に胸が痛くなります。これは本当の話なんです。だから、アイヴァンは、このことについて何か言いたいはずだと思います。

ダニー・デヴィート:こういうパンデミックの中ではとくに、普段親しくしている友人や家族とつながりたくなりますよね。ソーシャルディスタンスをしなきゃいけない人たちとね。それが安全ですから。自分は、テレビもよく見たな。

ブライアン・クランストン:今、何がヒットしているか、知り尽くしていましたね(笑)

――ブライアンへの質問です。この役にどうアプローチしたのでしょうか? この役は完全な悪者でもなく、完全なヒーローでもありませんよね。

ブライアン:マックは欠陥のある人間ですが、正しいことをしようという努力をする人でもあります。彼にとってアイヴァンはわが子のような存在。わが子を見捨てるようなことを、彼は絶対しません。それで彼は一生懸命考えました。ゴリラと一緒に生きるにはどうすればいいのかと。僕は、マックが心に抱えるものを、ニュアンスをもって表現しようとしました。彼のダメな部分も、恐れずに出そうと。

そういうことを通して、観客は彼という人の、ちょっと弱い部分を理解してくれると思います。マックは、他人の前で、本当の自分じゃない人を演じているんです。だが、最後に、彼は一周して、本当の自分を受け入れることになるのです。僕と監督は、そういうことを話し合いました。もう、かつらも必要ない。ありのままの自分でいればいい。そしてアイヴァンが人生の次のチャプターに移ったことも、心から祝福しているんです。

アイヴァンのような体験をまさにしている現代人たちへ

また、ブライアン演じるマックの右腕で、動物たちの世話係ジョージを演じるのが『ニード・フォー・スピード』などのレイモン・ロドリゲス、そして、その娘のジュリアを演じているのが『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』でガモーラの少女時代を演じていたアリアナ・グリーンブラットだ。

――アリアナ、あなたが描いた絵はこの映画にも使われたのですよね?

アリアナ・グリーンブラット:そうなんです。学校がお休みに入った時、いくつか絵を描きました。それが映画に使われたんです。私にとって、とても素敵な機会でした。すごくクール。忘れられない思い出になります。

――あなたのキャラクターがお父さんにキャリアにかかわる決意をさせるシーンは、とりわけ感動的でした。

アリアナ:あれは本当に素敵なシーンだと思います。子どもだって変化を作り出せるんだということを語るシーンですから。私も、まだ子どもではあるけれども、変化を起こしたいと思っています。あのシーンで、子どもが大人に対して変化を起こそうと話すのは、すごくクール。レイモンドは素敵な共演者だし、それもクールでした。

――レイモンへの質問です。先ほど、監督が、テクノロジーが駆使されたこの映画を作る苦労を語ってくださいましたが、あなたにとってはどうだったのでしょうか? あなたは過去にもスペシャルエフェクトが多用される映画に出ておられますが、この映画では、動物を相手にするシーンは、どのように撮影されたのですか?

レイモン・ロドリゲス:今作は、本当にすばらしい人々に恵まれています。中でも、ブライアン・クラントンは、才能に溢れる、真に優秀な人だ。時々、ウォルター・ホワイト(「ブレイキング・バッド」で彼が演じた伝説的キャラクター)が出てきちゃって怖くなることもありましたけど(笑)。

(現場で)アイヴァンを演じるベン・ビショップを見るのも面白かったですよ。彼がやった肉体や目の演技が活かされていましたから。ルビーを演じた人は、グリーンのゾウのコスチュームを着て現場を歩き回っていましたよ。しばらくすると、それが赤ちゃんゾウだと信じられるようになるものです。そういうふうに、実際のものがあるのは、ありがたかったですね。何もないところで、そこにあるかのように演じなきゃいけない経験もしてきたので、何かがあると本当に助かるんですよね。しかも、相手は人間ですし。本当の人間が演技をしてくれるんですよ。それは、僕らにとって大きな助けとなります。

ここで、この映画のメッセージについて戻っていいでしょうか。僕らは(コロナで)家の中に籠もることを強いられ、アイヴァンに通じる体験をすることになりました。そこには、あらためて成長するような要素もありました。

そして、この映画でアイヴァンは、人生の遅いステージになってから自分自身を発見することはあるのだと教えてくれます。僕らはまだこのジャーニーの途中にあります。今は、とても奇妙な時です。(ブライアンのように)パンを焼いたり、料理をしたりという人もいるし、僕はというと、植物の世話をしています。何かを植えたり。

そして、自分の内側を見つめたり、この国自体を見つめたり。今はすごく普通でない時。これを乗り越えた後、僕らが少しだけでも成長していることを願います。アイヴァンはまさにそれを経験したと思います。ということで、この話は今、語るのに、とてもパワフルなものなんです。

『ゴリラのアイヴァン』は9月11日(金)よりディズニープラスにて日本公開。

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