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3人に1人が経験アリ!? 4つに分類される“不眠症”の原因と治療法

  • 2015.5.8
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【男性からのご相談】

もともとかなり寝付きが悪いのですが、最近悩みが多くていろいろ考えていると明け方になっていたりします。さすがに体の調子にも影響が出てきてしまって困っているのですが、寝付きが悪いのは不眠症なんでしょうか。 不眠症について教えてください。

●A. 寝付きが悪いことで生活に支障が出ているなら、『入眠障害』かもしれません。

こんにちは、フリーライターの鈴木ハナコです。ご相談ありがとうございます。

“寝付きが悪い”というのは不眠症の症状の1つです。日本人の3人に1人が不眠症の症状を経験したことがあるといわれていて、不眠症の患者数も年々増加しています。

今回は、千葉県で精神科医をされている先生のお話を参考に、不眠症について詳しくご説明します。

●不眠症の種類4つ

まずは、不眠症の代表的な種類を見ていきましょう。

●(1)入眠障害

寝付きが悪く、入眠までに布団に入ってから30分~1時間以上かかる場合。日常生活に支障が出るほどであれば要注意。精神的な問題、不安や緊張が強いときに起こりやすいといわれています。

●(2)中途覚醒

寝ているときに何度も目が覚めたり、夜中にふと目を覚まし、その後なかなか寝付けなかったりという場合。日本の成人に一番多い不眠症のタイプで、中高年でより訴えが多くなるといわれています。

●(3)早朝覚醒

朝、予定していた時間よりも2時間以上早く起きてしまい、その後眠れなくなってしまう場合。高齢者に多くみられるといわれます。

●(4)熟眠障害

睡眠時間を十分とったのに、熟眠感が得られない、だるい、疲れが残るという場合はこちら。他のタイプの不眠症を伴っている場合もあります。

●不眠症の主な原因

不眠症の原因といわれるものはさまざまありますが、その中の1つとして睡眠と覚醒のバランスの崩れが考えられています。

体を覚醒させる機能が睡眠を誘う機能を上回ってしまった場合に不眠症に陥るという仮説があります。ストレスや睡眠習慣の乱れ、アルコールや薬の影響、身体的・精神的な病気がバランスを崩れさせる要因となります。

●不眠症の治療とその流れ

不眠症を自覚したら、まずは睡眠習慣を改善するために規則正しい生活をしたり、民間療法を試してみたりとやれることはたくさんあります。しかし、それでも寝られないなと感じたら医療機関を受診して適切な治療を受ける必要があるかもしれません。

治療の流れとしては、まず日常生活で不眠の原因となる生活習慣の見直しを行います。次に、症状に合わせた服薬をすすめられ、症状の改善とともに減薬がなされるといった具合です。

不眠を訴えて受診される患者さんの中には、「睡眠薬がなくては寝られなくなるのではないか」「段々と量を増やさないと寝られなくなるのではないか」と懸念されている方もいらっしゃいます。

これらを防ぐには睡眠薬を漫然と内服せず、用法用量を守り、必要な期間だけの内服にとどめることが必要です。また、ふらつきや日中の眠気などの副作用が起きにくい種類の睡眠薬もでてきています。

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一概に不眠症といってもその原因は多岐にわたります。治療も原因によりさまざまです。睡眠障害を専門に診ている医療機関もありますので、気になる方は一度相談されてはいかがでしょうか。

【参考リンク】

・睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドライン | 日本睡眠学会(PDF)

●ライター/鈴木ハナコ(歯科衛生士)

幼い時から医師や歯科医師などの医療関係者に囲まれて育ち、反発したものの大学卒業後自身も結局医療関係職に就く。本職の傍ら医療分野のコラムを執筆。現在結婚し、これまた医療関係職の夫と2児と暮らす、母親業と子どものことはわからないことだらけながらも日々奮闘中。気になったらとことん調べたいという性格が影響するためか、調べ始めたら止まらない。専門家へのインタビューも積極的にこなします! “キチンと知りたい”をモットーに取材、執筆活動中。趣味はお手軽アウトドア。

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