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共働きが陥りやすい家計の悪化…コロナ禍でも大丈夫な家計づくりとは【これからを生き抜くお金の貯め方 第3回】

  • 2020.8.31
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「家計をシンプルにする第1歩は、お金の流れをシンプルにすること」。そう言うのは、家計再生コンサルタントの横山光昭さんです。

でも、そもそも、家計の把握の方法がわからない場合は、何から始めたらいいですか? 引き続きお話しを伺います。

この記事は、
「『コロナで家計がヤバい!』やりがちな失敗パターンと今やるべきこと」
なぜかお金が貯まらない…じつはお得だと思っていたものが元凶!?
の続きです。


■夫婦で「家庭」という会社を共同経営する



――家計の「お金の流れ」、なかなか把握ができないんです

皆さん、そうですよ。ただ、とくに共働きのご家庭は、忙しいから、それぞれの収入にノータッチになりがちゆえに、複雑になってしまいがちだという印象があります。夫婦それぞれの入出金が不透明だと、家計が悪化しやすい傾向があります。

――共働きなのに、お金が貯まらない‥‥。それって、よくあることなんですか?

そうそう(笑)。正直なところ、それはよくあります。そういう方たちに対して、僕は、「どちらか一人が黒字会計にしようとがんばるよりも、二人で力をあわせれば圧倒的に効果がでやすいんです」とお伝えしています。

できれば、夫婦で「家庭」という会社を共同経営しているという感覚が持てるようになると良いですね。夫婦(家族)の家計づくりは、次のような手順で進めます。

●夫婦(家族)の家計づくりの手順

1)お互いの収入を把握する
2)夫婦共通の口座から支払う支出、おこづかいから支払う支出を決める
3)毎月の夫婦の目標貯蓄額を決める
4)それぞれのおこづかいの予算額を決める
5)毎月の振り返りを一緒に行い、必要があればルールを調整する
出典:『横山先生ド素人の私に教えてください! これからの「お金」の貯め方&増やし方』


(出典:『横山先生ド素人の私にわかりやすく教えてください! これからの「お金」の貯め方&使い方)

■お金と上手につきあっていく、たった2つのポイント



――「夫とお金の話をする」というだけで、めちゃくちゃ、ハードルが高いです

その気持ちも、よくわかります。でも、要は、次の2つができれば良いんです。この2つさえできていれば、お金を使いすぎて赤字会計に陥ることはありませんから。
1)今の状態を知る(現状把握)
2)収支のバランスを記録&チェック
「夫婦でお金の話し合いをするのは、ハードルが高い」と感じる人は、大切なことは先ほどの2つなんだという、ゴールのイメージを知ることから始めると良いかもしれませんね。

●夫婦の家計づくり





■家計簿をつける上で、最も大切なこと



――そう言って頂けると、少し心が軽くなります…

家計簿も、難しく考えずに、「次の2つをするためのもの」と、ある意味、割り切ってみてはどうでしょう? 大切なことなので、何回も繰り繰り返しお伝えします。
1)今の状態を知る(現状把握)
2)収支のバランスを記録&チェック
家計簿の肝は、「ふりかえり」なんです。

家計簿が続かない理由として、「細かくつけようとして数字が合わない」とか「分類や記録の仕方がわからない」といった声をよく聞きます。

けれども、家計簿で大切なのは、「費目分けがきちんとしていること」でも「収支がきっちりとしていること」でもないんです。家計簿は、自分のお金の現状を把握し、収支のバランスを記録&チェックするためのものです。

■「記録をつける」ということに労力を使わない工夫を!

僕が声を大にしてお伝えしたいのは、くれぐれも、家計簿の「記録をつける」ということに囚われない(労力を使わない)工夫をして欲しい! ということです。

そのためには、例えばスマホのアプリなどを活用するのも一つです。スマホには多くの家計簿アプリが存在します。そのなかには銀行口座やクレジットカードと連携することで、細かな記録をつけなくても自動管理してくれるものもあります。



家計簿の肝である「ふりかえり」に一番、労力が割けるように、「記録をつける」部分を楽にする方法を、自分なりに工夫をしてみる。その工夫をする試行錯誤にこそ、まずは労力を使って欲しいですね。

いかがでしたか? 筆者は、「このままでは、ヤバイ!」と思いつつ、なかなか着手できない3大項目のひとつが、「お金のこと」だと思っています(他の二つは、「ダイエット」と「お片付け」)。自分を上手にあやしながら、「お金のこと」と向き合うキッカケに本連載がなるとうれしいなと願っています。

最後に、横山さんから、皆さまにエールをいただきました!
「今回お伝えした事柄は、一見、地味に感じるかもしれません。でも、最初にお伝えしたとおり、普通の道を着実に歩いた方が、結局、挫折はしないから長続きするんです。

今、コロナ禍で不安に感じている人が多くいると思います。でもパパママ世代は、心配することはありません。今から、頑張れば大丈夫です!

これらの方法を実践した人は、最初こそ『お金のことが苦手』だったかもしれませんが、いつしか『家計の達人』になりました。23,000万件以上の家計相談を受けてきた僕は、その事実を、皆さんに強くお伝えしたいのです」

■「これからを生き抜くお金の貯め方」第3回まとめ
1)家計の再生は、夫婦二人で力をあわせれば圧倒的に効果がでやすい
2)家計簿の肝は、「ふりかえり」である
3)効果が出やすい見直し費目は、「携帯費」「交際費」「保険料」である


■今回、取材を受けてくださった横山光昭先生の書籍
『横山先生ド素人の私に教えてください! これからの「お金」の貯め方&増やし方』


(横山光昭 (著), マネーフォワード (著)/かんき出版 ¥1,540)

マンガとイラストで、わかりやすくて面白い「お金」の本。書籍では、年金2000万円問題から電子マネーやスマホ決済まで、「お金」の今さら聞けないことや得することが、この本1冊でわかります。さらにスマホで行えるらくらく家計簿についても解説!
横山 光昭(よこやま・みつあき)さん
家計再生コンサルタント、ファイナンシャルプランナー。株式会社マイエフピー代表取締役。お金の使い方を改善する独自の家計再生プログラムで、これまで23,000万件以上の家計相談を受けてきた。書籍・雑誌への執筆、講演も多数。

(楢戸ひかる)

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