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身体ナビゲーションVol.50「意外と知らないリンパの働き」

  • 2015.5.8
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こんにちは。健康管理士のSAYURIです。

デトックスのためにリンパドレナージュ(リンパマッサージ)の施術を受けている人は増えていますが、リンパがどのようなもので、どんな働きをしているかを知らない人も意外と多いのではないでしょうか?

今回からはリンパの仕組みや働きについてご紹介したいと思います。

●体の水分、細胞外液

●(1)細胞外液とは

私たち人間の体の重要な構成成分である水分。その割合は乳児で体重の約80%、幼児で約75%、小児で約70%、成人で約55〜60%、高齢者では約50〜55%を水分が占めています。

人間の体は約60兆個にも及ぶ細胞から作られています。その細胞の内外には多量の水分が存在しており、細胞の内側にある水分を細胞内液、細胞の外側にある水分を細胞外液と呼びます。

体内の水分のうち約3分の2を細胞内液が占めており、残りの約3分の1を占めるのが、細胞外液です。細胞外液は体液とも呼ばれています。

●(2)主な細胞外液

細胞外液には次のようなものがあります。なかでも、“体内の二つの川”と言われる血液とリンパ液には密接な関わりがあると言われています。

・血液

・リンパ液

・脳骨髄液

・胸水

・腹水

・尿

・房水

●血液とリンパ液は似ている!?

リンパ管は血管と同じように全身に網の目のように張り巡らされています。血管には心臓から体の隅々に酸素と栄養素を送る動脈(往路)と二酸化炭素を含んで心臓に戻る静脈(復路)がありますが、リンパ管は静脈で運びきれなかった老廃物や余分な水分を集めて静脈に運ぶ復路しかありません。

さらに、血液は心臓のポンプ作用によって血管中を流れるのに対し、リンパ管は自発的に収縮する機能によってリンパ液を流しています。ただし心臓のような強力な機能ではないため、その流れは緩やかです。そのため、周囲の筋肉の収縮によるポンプ作用がリンパ液を流す働きをサポートしています。

また、血液とリンパ液は成分がとても似ています。リンパ液は血しょうに由来する無色透明の液体です。ただし、血しょうと比べてタンパク質の量が少なく、白血球の一種であるリンパ球が含まれます。このようにリンパ液は血しょうの一部であり赤血球が含まれていないため“白い血液”とも呼ばれています。

【参考文献】

・総務省認証予防医学学術刊行物『ほすぴ』成人病予防対策研究会発行

●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)

長年の医療機器メーカー勤務の経験から健康管理士、食育インストラクター、心理カウンセラーの資格を取得し、健康管理士事務所『優縁』を設立。現在、食で愛を育む食愛ナビゲーターとして、食育の講演や執筆活動を中心に、NPO法人『予防医療推進協会』理事長として、成人向けの生活習慣改善のさまざまな提案を発信中。

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