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札幌の人気フレンチもテイクアウトを開始。新しいスタイルが好評のDAFNE料理長インタビュー

  • 2020.8.25
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これからの旅には必須となるであろうテイクアウト。札幌の街でも、このコロナ禍で多くの店がサービスを始めている。中でもRESTAURANT DAFNE(レストランダフネ)が始めたフレンチのテイクアウトは、地元の人の間でも好評だ。ピンチを好機と捉えて挑戦した、料理長の古里裕之さんに話を聞いた。

高い天井で、窓側が一面ガラス貼りの店内は外の光が差し込んでとても開放感がある。比較的空いているティータイムの時間帯で、平日の訪問だったため、店内のお客さんは1組のみだった。

たまたまこの時間は少なかったが、料理長の古里裕之さんによれば、徐々に客数は増えてきているという。まだ通常の6割程度ではあるが、最近では東京から仕事で来たお客さんもいたとのこと。自粛期間中はどうだったのか、話を聞いた。

RESTAURANT DAFNE 料理長 古里裕之さんHarumari Inc.

「立地的に季節や時間を問わず、観光客やビジネスパーソンがひっきりなしに行き交う場所でしたが、自粛期間中は店から眺めるエリアにまったく人がおらず、大変驚きました。6月から営業を再開してすぐは、建物内に人がいるかどうかもわからないほど静かだでしたね。売り上げが20%以下になったこともありました」
やはり、厳しい状況だったと語る古里さん。ただ、この期間を乗り切るために始めたあるサービスが、店にとって良い影響をもたらしている。
「2月初めあたりから予約のキャンセルが増えていき、3月でほとんどの予約がキャンセルになりました。その際に考案したのが、テイクアウトできるフレンチです。自宅で気軽に楽しめるフレンチをコンセプトに、仔羊や仔牛をこだわりのソースで煮込んだ料理を、パウチパックで提供しました」

そう、ダフネが始めたのはフレンチのテイクアウト。これが大変好評なのだ。実は一番最初に考案したのはカレーで、なんと1カ月で1,000個も売れた。普段の客層は女性が多いが、テイクアウトを始めたことを機会に、家飲みのお供にと購入していく男性も増えた。古里さんは元々、フレンチをもっと気軽に楽しんでほしいという思いがあったため、これは好機と考えたという。

DAFNEのカレーライスHarumari Inc.

「出歩くのも気がひける中で、自粛期間は食事がいちばんの楽しみだったというお客様も多く、喜ばれました。こういった時期だからこそ、なかなか手が出せなかった特別な料理を、自宅で自由にアレンジして気軽に楽しんでもらえたらと思っています」(古里さん)
また、店では、コロナ対策もしっかり行っている。店自体が元々天井が高く、一部は壁のない開放的な空間であるため、換気は十分に行えているほか、席数を減らし、テーブル毎の間隔を1メートル空け、テーブルにはアクリルのパーテーションを置いている。

店の雰囲気に合うよう、席間には布を使った、こだわりのパーテーションを設置して、お客さんの入れ替わりごとに布地を交換している。メニューにも工夫を凝らし、コース料理以外のアラカルトを増やすことで、お客さんの滞在時間が長くなりすぎないように配慮した。さらに古里さんは、訪れるお客さんの変化も感じていた。
「食事が終わったあとに、マスクをつけて話している方が多く見られます。「向かい合うのではなく、横に並んで座りたい」と仰るお客様もいて、お客様一人ひとりの意識がとても高まっているように感じています」
きっちりと対策をしているからこそ、お客さんの意識も高まっているのだろう。このようなお店なら、初めて訪れる際も安心だ。そして、テイクアウトで食を楽しむのも、新しい旅のスタイルの一つ。このような選択肢もあることを、ぜひ頭に入れておいてほしい。(2020年7月21日 午後3:00頃 撮影)

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