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カシューナッツは太る食べ物?正しい食べ方を知って効果的に栄養を摂ろう

  • 2020.8.24
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お酒のおつまみや少し小腹が空いたときに食べたくなるカシューナッツ。最近ではロカボフードとしてもダイエッターに人気を集めています。今回は、栄養たっぷりのカシューナッツが本当に健康にいいのか、太らないのか…など、気になる情報をご紹介します。




■カシューナッツとは?
・カシューナッツの栽培地




主な産地はインド、ブラジル、タンザニア、モザンビークなどです。南米ブラジルが原産ですが、加工技術の確立したインドが世界最大の輸出・輸入国となっています。16世期にポルトガル人が防風林のために植え始めたのをきっかけに、西インド諸島で栽培が盛んになりました。

熱帯地域や亜熱帯地域、海岸地帯など適度に湿度のある気候を好み、放置していてもよく育ちます。

・実の付き方が特徴的




カシューナッツは、ウルシ科カシューの木の種子です。果実はりんごのような形をしていることから、カシューアップルと呼ばれます。カシューアップルは一度にたくさん実り、熟すと自然に落ちていくそうですよ。この果実の中にたくさんの種子(カシューナッツ)が含まれています。

日本ではなかなか果実を目にすることはありませんが、現地ではジャムやジュースとして食されています。

・ほかのナッツとのカロリー比較




カロリーが高いと言われるナッツ類。カシューナッツもカロリーが高いのでしょうか。よくミックスナッツとして売られている5種類(100gあたり)を比較してみます。

1位 マカダミアナッツ 720kcal
2位 クルミ 674kcal
3位 アーモンド 606kcal
4位 ピーナッツ 585kcal
5位 カシューナッツ 576kcal

このように、カロリーだけ見てみると、カシューナッツはカロリーが低い方だと言えますね。

・ほかのナッツとの糖質比較




では、糖質で比較するとどうでしょうか。

1位 カシューナッツ 20g
2位 ピーナッツ 12g
3位 アーモンド 11g
4位 マカダミアナッツ 6g
5位 クルミ 4g

この5種類の中だと、カシューナッツが一番糖質が高いという結果に!カロリーが低いからといって油断して食べてしまうと、糖質制限をされている方には恐ろしいことになりそうですね。


■カシューナッツには健康に効果的な栄養成分がたくさん
・「不飽和脂肪酸」がダイエット効果を促進




ナッツには脂質がたくさん含まれていて、一見すると健康によくないのではと思われます。しかし、多くが悪玉コレステロールを減少させて、血液をサラサラにしたり、エネルギー源となって体を寒さから守ったりする不飽和脂肪酸の一種であるオレイン酸です。毎日食べることで腸内環境が正常化され、便通が改善されダイエット効果が見込めます。

カシューナッツは、特にこの不飽和脂肪酸含有量が多く、クルミ100gに不飽和脂肪酸が約10.26g含まれるのに対して、カシューナッツは約27.74gも含有されています。

・「リン」が骨や歯を強く




体内にあるリンの約80%は、カルシウムとともに骨や歯の構成成分になっていて、リンが体内で不足すると、骨や心臓、腎臓機能の乱れなど体に悪影響が出てしまいます。

日本人成人の1日のリン摂取基準量は800〜100mgですが、カシューナッツは100gあたり約500mgのリンが含まれていますので、摂取基準の約半分をカシューナッツで満たせることになります。意識的に日々の食生活に取り入れることで、骨や歯が丈夫になっていくことでしょう。

・「ビタミンK」が血流を改善!?




リンに加えて、骨や歯を丈夫にしてくれる成分の一つがビタミンKです。ビタミンKは骨を作るタンパク質の合成を助ける作用があります。骨を丈夫にするにはカルシウムを取ればいいと思いがちですが、健康な骨を作るにはコラーゲンやタンパク質が必要なので、ビタミンKを積極的に摂取することが望ましいです。

カシューナッツには100gあたり0.028mgのビタミンKが含まれており、クルミが0.007mg、マカダミアナッツが0.005mgなのと比較すると、ナッツの中でもビタミンKが豊富と言え、カシューナッツを食べることで効率よくビタミンKを摂取することができそうです。

・「ビタミンB1」が疲労回復に




ビタミンB1が欠乏すると、糖質からうまくエネルギーが生成されなかったり、粘膜や皮膚を守るはたらきが弱まったりして、疲労物質である乳酸が溜まって体が疲れやすくなってしまったり、肥満になりやすくなったりしてしまいます。

カシューナッツには100gあたり0.54mgのビタミンB1が含まれており、アーモンドが0.08mg、クルミが0.26mgなのと比較すると、ナッツの中でもビタミンB1が豊富と言えます。ビタミンB1は、水に弱く溶けやすく熱に弱いことから、体に取り入れるのが難しいとされてきましたが、カシューナッツとして摂取すれば手軽に食べられ、健康面の改善が期待できます。

・「鉄」が貧血予防に




女性の方に特に多い症状の一つに貧血があります。貧血は血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンの量が減ったときに酸欠になって起こる症状です。ヘモグロビンの量を増やすには定期的に鉄分を摂取する必要がありますね。

カシューナッツには100gあたり4.8mgの鉄が含まれており、アーモンドが2.9mg、クルミが2.6mgなのと比較すると、ナッツの中でも鉄分が豊富と言えます。日本人の成人男性で7.0mg、女性で8.8〜10mgを一日に摂取することが望ましいと言われているので、カシューナッツを普段の食事やおやつに取り入れることで貧血の予防につながります。

・「亜鉛」が抜け毛予防に




亜鉛は、髪の毛の90%を占めているケラチンに必要な成分であり、5αリダクターゼ酵素を抑制することで抜け毛や薄毛の予防にもなります。また、ホルモンバランスを整え、精子や卵巣のはたらきを活発化させる効果や、味覚を司る味蕾の新陳代謝を促し、味覚障害を予防する効果もあります。

カシューナッツには100gあたり5.4mgの亜鉛が含まれており、アーモンドが4.4mg、クルミが2.6mgなのと比較すると、ナッツの中でも抜きん出て亜鉛が豊富と言えます。亜鉛は日本人に特に不足している栄養素と言われ、積極的に摂取していくことが望ましいです。


■カシューナッツの食べ過ぎで起こる問題とは
・吹き出物ができる




ナッツを食べると吹き出物ができてしまうとよく言われますが、実は直接的に肌に悪い訳ではないのです。むしろナッツに含まれる油分は揚げ物や肉類とは違う良質な油ですので、積極的に摂取する方が望ましいです。

しかし、ナッツを食べすぎると通常よりも皮脂が分泌され、それが毛穴詰まりを引き起こし、吹き出物やニキビにつながってしまうということは考えられます。また、バターで炒めたカシューナッツなどは、カシューナッツというよりはバターによる油の取りすぎで肌荒れを引き起こしている可能性もあります。そのため、カシューナッツを食べる際はできるだけ素焼きのものをおすすめします。

・脂質の過剰摂取で太る
カシューナッツは不飽和脂肪酸のオレイン酸という良質な脂質を多く含みますが、健康にいいからと言って食べ過ぎてしまうとハイカロリーになり、カロリーで見るダイエットからすると太りやすくなってしまいます。また、ほかのナッツよりも糖質が高めですので、食べ過ぎには要注意です。

一日の摂取量としては、片手一つかみを目安にしてみてください。そして、カシューナッツをバターなどで炒めたものはバターによる脂質過剰から太りやすくなってしまうとも言えます。

・胃腸が荒れる




カシューナッツの食べ過ぎは胃や腸での消化に負荷をかけ、下痢を引き起こす可能性があります。また、便秘には食物繊維が良いとよく聞きますが、カシューナッツに含まれる食物繊維は不溶性食物繊維で、不溶性食物繊維の取り過ぎは便の水分量を減少させ、逆に便秘になってしまうこともあるので注意が必要です。

カシューナッツを含めナッツには豊富にカリウムが含まれます。カリウムは腎臓からしか排出できず、カリウムを取り過ぎてしまうと腎機能に悪影響が出て、ひどい場合心臓病や筋肉に支障が生じてしまいます。

■カシューナッツのおすすめの食べ方
・1日に食べる量




農林水産省が発表する一日のおやつの摂取基準は200kcalです。カシューナッツ一粒のカロリーは約7〜9kcalですので多くても20粒くらい、ほかの食事との兼ね合いも考えると10粒くらいにを目安にすると良いでしょう。

・カシューナッツは食前に食べる




カシューナッツの効果的な食べ方は、食前30分から1時間ほど前によく噛んで食べることです。よく噛むことで唾液がたくさん分泌され、満腹中枢が満たされ、食事の食べ過ぎを防止できます。また、炭水化物を取る前に、糖質少なめで食物繊維たっぷりのカシューナッツを食べることで、食事による血糖値の急激な上昇を抑え、ダイエット対策にも繋がります。

そして、スポーツの前後に摂ることで、運動することで汗とともに体から失われやすいビタミンやミネラルを補う効果もあります。

・できるだけ素焼きカシューナッツを選ぶ




おつまみとして売られているカシューナッツの多くは、保存期間を長くするために食塩や食品添加物が多く使われています。食品添加物の取り過ぎは体が疲れやすくなったり、耳が聞こえなくなったりといった体の不調を招く恐れがあります。

また、塩分の取り過ぎによって高血圧や生活習慣病といった病気になりやすくなってしまいます。そのほか、バターなど油で炒めてあるものも、取りすぎると体に良くない油を多く含んでいるので注意が必要です。

カシューナッツを食べる際はできるだけ「無添加」「素焼き」と書かれてあるものを選ぶようにしましょう。


■栄養価がUPするカシューナッツのレシピ3選
素焼きのカシューナッツだけを食べるのに抵抗がある、そろそろ素焼きカシューナッツにも飽きてきたという方のために、いくつかカシューナッツを使った絶品料理をご紹介いたします。どれも簡単で普段の食事にプラスするようなメニューなので、早速今晩のメニューに取り入れてみてはいかがでしょうか?

・『鶏肉』と炒める




猛暑で夏バテ、食欲がわかない方におすすめなのが中華の定番「鶏肉のカシューナッツ炒め」です。お好みでお酢を加えてもあっさりとした味わいになり、ご飯が進むこと間違いなしです。

中華の定番 鶏肉のカシューナッツ炒め
材料(2人前)
鶏もも肉 250g
下味
片栗粉 大さじ2
料理酒 大さじ1
塩 少々
カシューナッツ 30g
ピーマン 2個
玉ねぎ 1/2個
赤パプリカ 1/2個
生姜 15g
ニンニク 1片
調味料
オイスターソース 大さじ2
砂糖 小さじ2
中華スープの素 (ペースト) 小さじ1
水 50ml
サラダ油 大さじ1
準備
ピーマンと赤パプリカは種を取り除いておきます。生姜は皮を剥いておきます。
作り方

  1. 玉ねぎ、ピーマン、赤パプリカは食べやすい大きさに切ります。
  2. 生姜とニンニクをみじん切りにします。
  3. 鶏もも肉は一口大に切り、ボウルに入れ、下味の材料を加え、混ぜます。
  4. フライパンを中火で熱し、サラダ油をひき、2を炒めます。香りが立ったら、3を加え、炒めます。鶏もも肉に焼き色がついたら、1を加え、さらに炒めます。
  5. 野菜がしんなりしたら、カシューナッツと調味料を加え、中火で炒め合せます。全体にとろみがつくまで煮絡めます。
  6. 完成です。




・『サラダ』にトッピングする




もっとお手軽にカシューナッツを取り入れたいと言う方はいつものサラダにトッピングしてみるのはいかがでしょう。

サニーレタスと海藻のサラダ
材料 ( 2 人分 )
サニーレタス(またはレタス) 2~3枚
貝われ菜 1/2パック
海藻サラダ(乾燥) 5g
カシューナッツ 大さじ2
お好みのドレッシング(市販品) 適量
準備

  • サニーレタスは食べやすい大きさにちぎり、冷水にさらします。シャッキっとしたらザルに上げ、しっかり水気をきります。
  • サニーレタスは食べやすい大きさに手でちぎり、冷水にさらします。シャッキっとしたらザルに上げ、しっかり水気をきります。
  • 海藻サラダは、パッケージの指示通りに水でもどしてザルに上げ、水気をしっかりと絞ります。
  • カシューナッツをめん棒などで軽く砕きます。カシューナッツはフライパンで香りが立つまで炒ります。


作り方
食べる直前に、サニーレタス、貝われ菜、海藻サラダを盛り合わせ、お好みのドレッシングをかけ、カシューナッツを散らします。


・『グラノーラ』にする


カシューナッツを使って自家製グラノーラ作りにチャレンジしてみてはいかがでしょう。

超快腸! 糖質制限! 自家製グラノーラ
材料
オーツ 3カップ
ウォルナッツ 1カップ
カシューナッツ 半カップ
ココナッツシュレッド 半カップ
チアシード 小さじ1
☆ピーナッツバター 大さじ2
☆ココナッツオイル 大さじ4
☆はちみつ 大さじ1
シナモン 小さじ1
塩 ひとつまみ
作り方

  1. オーブンを140℃の予熱で温めておきます。
  2. オーツを大きめのボールに入れます。
  3. ☆以外のナッツ類やココナッツシュレッドも合わせます。ウォルナッツは細かく砕いた方が食べやすいです
  4. ☆を合わせたものを上記で混ぜ合わせたものに入れます。ココナッツオイルが固まっているときは小さめのフライパンで溶かしましょう。
  5. 良く混ぜ合わせたら、クッキングシートを引いた天板にまんべんなく敷き詰め、約140℃で30分焼きます。
  6. 途中、まんべんなく火が行き渡るように、軽く混ぜ合わせましょう
  7. こんがりした色になったら出来上がりです。粗熱が取れたら密閉容器に移します。




■手軽にカシューナッツを!




今回はカシューナッツの栄養情報や簡単なレシピなどについてご紹介しました。美容や健康にとてもいいカシューナッツ、さっそく日々の生活に取り入れてみてくださいね。

(AYA)

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