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コロナ禍でのハワイ在住ヨガインストラクターの実情|二人のインストラクターにインタビュー

  • 2020.8.20
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<Mizuhoさんの場合>

ーーコロナ前はどんな生活でしたか?

2008年にハワイ移住し、ハワイ在住12年目のMizuhoさん。2010年にハワイでヨガのティーチャートレーニングを修了。その後はスタジオでのクラスを担当し、ティーチャートレーニングで通訳も経験。その後ヨガに続いてマッサージの資格も取得し、ヨガインストラクターとマッサージセラピストとしてのキャリアを築いてきました。

コロナ前まではワイキキにあるスパでマッサージセラピストとして働く傍ら、ビーチでのヨガクラスやプライベートヨガレッスンを教えたり、日本人対象のヨガティーチャートレーニングの講師をしたりしていました。

ーーロックダウンで受けた影響は?

コロナの感染が広がり始めたばかりの頃はどちらかというと楽観的で、どうせすぐ終息するだろうと思っていました。少しずつスローになっていく生活も、「自分のライフスタイルをリセットするのにもちょうどいいかな」という感覚でした。

3月半ばにはハワイがロックダウンに入り、職場のスパが閉鎖されることになりました。さらに観光客がハワイからいなくなり、ビーチや公園も立ち入り禁止になったため、事実上仕事を失いました。勤めていたスパが失業保険の対象だったため、失業保険を受給することとなりました。

アメリカの他の都市がロックダウンに入った時でも、まさかハワイがそうなると思っていなかったので、「ロックダウンに入った」ということ自体がある意味大きなショックでした。厳しい外出規制措置が取られ、息抜きにビーチに行くことや友達に会いに行くこともできなくなった上、多くのフライトがキャンセルされ、ハワイから出れなくなってしまったのが最初は大きなストレスでした。当初の予定から外出規制がどんどん延長されるにつれこれからどうなるんだろうと不安にも襲われていました。

Mizuho Williamson(@mizuhawaii)がシェアした投稿 - 2020年 6月月11日午後11時12分PDT

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ーーヨガをどのように生かしてきましたか?

ロックダウンに入ってからもプラクティスは毎日続けてきました。

外出自粛で運動不足になったり体重が増えたりしないように、普段以上に気をつけていました。アシュタンガヨガを練習しているのと体重の変化がすぐに分かるので、少し身体が重くなったかなと思った時には、1〜2週間で調整をするようにしていました。

肉体的なことだけでなく、この状況においてはヨガから受ける精神的な恩恵がとても大きいです。ヨガは神経系にも作用し、自律神経のバランスを整えてくれます。不安や恐怖があると交感神経が優位になりますが、ヨガによって不安やストレスに押しつぶされることなく過ごすことができています。

加えて、ヨガには「今のこの瞬間」を大切にする考えがあります。過去を悔やんだり未来を不安に思うのではなく、今を受け入れ、不安を感じている自分を否定もしない。ヨガを続ける中で、この状況は自分の力ではどうにもならないことであることを悟り、自分のできることをやるしかないなと思うようになりました。

ーーオンラインクラスはどのようなきっかけで教え始めましたか?

「プライベートで教えていたクライアントさんにロックダウン中もヨガを続けてほしい」と思ったのがオンラインクラスを教えるようになったきっかけです。現在は週に4本のグループクラスをオンラインで教えています。

自分自身はアシュタンガヨガを練習していますが、クラスは割とベーシックレベルのポーズをじっくり行います。難しいアドバンスのポーズやきついポーズをするのがヨガなのではなく、誰でもできるのがヨガ。ベーシックのクラスであっても自分の体を一生懸命使った!と満足できる様な内容にしています。

ーーアフターコロナで目指すことは?

コロナの外出自粛がきっかけでヨガを始めた人もいます。例えば、友人の旦那さんは、テレワークになり外出できないからというきっかけでオンラインクラスに参加してくれました。オンラインクラスがなかったらヨガを始めなかったかもしれない人が、ヨガを始め、恩恵を受ける人が増えたことは嬉しい変化です。

身体的のみならず精神的にも大きな効果のあるヨガは、今後は今まで以上に人々の生活に欠かせないものになると思います。ヨガインストラクターとして、自分を肉体的、精神的にしっかりと保ち、ヨガの恩恵を広く伝えていきたいと思っています。

<Momokoさんの場合>

ーーコロナ前からコロナ後へどんな変化がありましたか?

2016年にハワイに移住し、同年にハワイでヨガティーチャートレーニングを修了。コロナ前は日本人観光客向けにビーチヨガを週5本、その他友人を集めてのクラスをビーチで週2本教えていました。それまではヨガインストラクター以外にもワイキキのカフェでも仕事をしていたのですが、2020年に入ってヨガだけで自活できる目処が立ったため、カフェの仕事を辞め、ヨガインストラクター1本に仕事を絞った矢先の出来事でした。

3月にロックダウンが始まって観光客が入ってこない上にビーチが閉鎖されクラスが行えなくなり、収入はゼロになりました。

Momoko(@momoyoga_hawaii)がシェアした投稿 - 2020年 6月月30日午前12時20分PDT

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ーーオンラインクラスを教えるきっかけは?

実は、オンラインクラスを教える予定はありませんでした。ロックダウン前にクラスに参加していたハワイ在住の友人達から「オンラインで教えてほしい」というリクエストをもらったのがきっかけでした。

SNSにヨガクラスのスケジュールをUPしたところ、日本の友人やSNSを通じて知り合った人から参加希望の問い合わせが来たのは嬉しい驚きでした!

ハワイから遅れること約1ヶ月、日本でも緊急事態宣言が発出されたため、少しでも参加者の方達のストレスを緩和し、心身ともにリラックスしてもらえたらという気持ちで続けてきました。

当初は生徒さんのために教えていたクラスですが、自分自身にも影響がありました。厳しい外出規制で誰にも会えなくなった中、オンラインのクラスを通じての参加者の方達との交流が私の大きな精神的な支えになっていました。

世界中のどこにいても参加できるのがオンラインクラスのメリットですが、意外にも世の中には「スタジオに行くことそのものがハードルが高い」と感じている人が結構いることを知りました!子供がいたり、近くにスタジオがなかったりという物理的な理由はもちろんですが、クラス開始ギリギリまで寝ていたい、スッピンのまま受けたいという理由でも、カメラをOFFにすればオンラインなら気軽に参加できます。世界中のヨガインストラクターがこのパンデミックをきっかけにオンラインクラスを教え始めましたが、今後のオンラインクラスには大きな可能性を感じます。

ーーロックダウン中のライフスタイルはどのようなものでしたか?

毎日ヨガの練習と瞑想をしていました。まず、有り余る時間をヨガの勉強に費やすことにし、日本からのオンラインでのワークショップにも参加しました。学んだことをすぐ次のクラスに生かし、参加した方からフィードバックをもらい、また勉強をする、というサイクルでモチベーションがますます高まっていきました。

さらには、英語や勉強のために英語で日記を書いていましたが、これが自分を客観的に見つめるのにとても役に立ちました。安定していると思っていた自分の心が、実は毎日少しずつ変化していて。長いロックダウン中、モチベーションを維持することが難しい時もありましたが、「変化があることも何ら問題ない」と受け止められるようにもなりました。

外出禁止の中でもアウトドアのエクササイズは許可されていたので、プライベートの時間には海沿いのランニングや山へのハイクなど自然の中へたくさん足を運びました。ハワイの自然からのエネルギーは、ロックダウン中の先の見えない不安を癒してくれました。

ーーコロナ後の目標について教えてください。

コロナ前には「ビーチヨガが人生初のヨガ」という人にたくさん出会いましたが、「日本に帰ってからもぜひヨガを続けてください」と声を掛けていました。今はオンラインのクラスという選択肢ができたことで、クラスを今まで以上に受けやすくなり、ますますヨガ人口が増えていくこともとても楽しみです。ハワイが今後観光客を受け入れを再開してからも、引き続きオンラインクラスを続けて行く予定です。「ヨガ=繋がり」という言葉の通り、ハワイと日本との架け橋となれたらと思っています。

ヨガ以外では、環境保全の活動に力を入れて行くつもりです。外出期間中にハワイの雄大な自然に触れて、改めて自分の住む地球を護りたいという気持ちが大きくなりました。これまでもビーチクリーンアップをしたり、Sustainable Coastlines Hawaiiという海洋環境保全団体の活動に参加したりしてきましたが、さらに脱プラスチック生活へ向けてライフスタイルを見直している最中です。

このパンデミックは世界中の人の価値観を大きく変える出来事だったに違いありません。私自身にとってはいろいろな側面から自分自身と向き合う時間となり、今後の人生観が大きく変わる経験でした。

ヨガの知恵を活かして困難な状況に立ち向かう

海外で生活していくだけでも大変なのに加えて、コロナの影響で職を失うという困難な状況にある中でもヨガの知恵を活かし、力強く前を向いているお二人にポジティブなエネルギーをシェアしていただけて心から感謝しています。

ライター/寺岡早織
2003年からヨガを始め、その後ピラティスを始める。2010年BASIピラティスインストラクター資格(マット、マシン)を取得し、ピラティス指導を開始。結婚を機に2013年ハワイに移住し、その後もピラティス指導を続ける。2015年よりハワイでの日本人向けRYT200の解剖学講師を務める。2018年よりヨガ・ピラティスインストラクターに特化したプロフィール写真のカメラマンとしても活動を開始。趣味は絵を描くこと。Instagram (ピラティスアカウント):@saori_hi_photography

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