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【みかんの栄養】食べ方やタイミングを工夫して健康キレイに!

  • 2020.8.20
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みかんは値段も比較的お手頃で、気軽に食べられる、身近なフルーツのひとつです。そのまま食べるのはもちろんのこと、ジュースや缶詰、スイーツなどにも加工されるなど、よく口にしているという方も多いのではないでしょうか。
今回はみかんが持つさまざまなパワーと魅力について、ご紹介します。




■みかんの栄養と効能





みなさん、みかんの栄養=ビタミンCというイメージが強いのでは?でも、実はみかんはほかにもたくさんの栄養を含んでいるのです。みかんの栄養と効能について、あらためて見ていきましょう。

・みかんの栄養




みかんにはビタミン類と繊維質が豊富に含まれています。
たとえば、みかんの栄養の代表格であるビタミンC。みかんはビタミンCの宝庫ともいわれ、Mサイズ(約120g)のみかんを2個食べれば、1日に必要とされる量である50mgを摂取できるといいます。

みかんの酸味のもとである「クエン酸」も、1日の必要量がみかん1個に含まれています。

みかんなど柑橘類は、その色素にも栄養素が含まれます。みかんの黄色の素となっているのがカロテノイドです。これは体内でビタミンAに変わるB-カロテンの仲間です。

また、みかんの果肉が包まれている薄いふくろは「じょうのう」といい、食物繊維の一種であるペクチンが豊富で、白いスジの部分は「アルベド」といって、ヘスペリジンというポリフェノールの一種が多く含まれます。

このほかに、ビタミン類ではビタミンB1、ビタミンE、色素成分ではB-クリプトキサンチンなど、みかんには栄養がたっぷりと詰まっているのです。

・みかんは実は低カロリー




みかんは甘いから、カロリーも高そうな気がしますよね。でも、実はMサイズのみかん1個あたりのカロリーはおよそ55kcalで、ショートケーキ1切れの366kcalに比べるとずっと低カロリーなのです。

みかんをはじめとした果物は甘くても水分量が多いため、重さや量に対してカロリーは低いのです。ビタミンなどのさまざまな栄養も補給できますから、お菓子よりもヘルシーですよね。

・みかんは1日何個食べてもよい?




ただし、低カロリーだからといって、食べ過ぎは禁物です。成人のおやつの適量は、だいたい100〜200kcaといわれています。
それを目安とすると、みかんの1日あたりの摂取量はMサイズであれば、3個半程度になります。

食べ過ぎるとビタミンCの作用により、お腹がゆるくなる場合がありますので、注意が必要です。また糖尿病などの持病がある方は、医師に相談するようにしましょう。

また、みかんの食べ過ぎによって、手のひらや足の裏が黄色くなってしまうことがあります。これは「柑皮症(かんぴしょう)」という病名もついている症状で、みかんの過剰摂取によりカロテンなどの色素が皮膚に沈着して起こるのです。

もし肌が黄色くなってしまっても、みかんを食べる量を控えれば、次第に元に戻ると言われていますよ。

■みかんが持つ健康・美容効果




みかんにはたくさんの栄養が含まれていることがわかりました。では、みかんの栄養は、健康や美容にどのような効果を持っているのでしょうか。

・生活習慣病予防




みかんは生活習慣病の予防に役立つといわれています。みかんに含まれる色素成分であるB-クリプトキサンチンには、強力な抗酸化作用があり、動脈硬化や糖尿病などの発症リスクを減らすことがわかっています。

さらに骨粗しょう症や高脂血症についても同様に、みかんを摂取することで発症を抑える効果が認められています。

・風邪の予防




風邪予防に効く栄養成分といえば、ビタミンC。ビタミンCは白血球のはたらきを高め、免疫力を向上させる効果があります。白血球は体内に入ったウイルスなどを攻撃して、感染を防いでくれるのです。

すでに述べたとおり、みかんにはビタミンCがたっぷり入っていますから、風邪予防にも効果が期待できるのです。

・美肌効果




みかんには美肌効果もあるといいます。まずビタミンCは、コラーゲンを体内で生成するために欠かせない栄養素です。コラーゲンは肌の潤いを保ち、ハリを与えるとともにシワになるのを防いでくれます。

またビタミンCには、シミやそばかすの原因となるメラニンの生成と沈着を防ぐ作用もあるため、美白効果も期待できます。

B-クリプトキサンチンには、保水成分であるヒアルロン酸の量を増やす作用があります。さらに肌の水分を保つアクアポリンという器官の生成を助けるはたらきがあります。そのため、みかんは美肌キープにもつながるといえるのです。

・みかんの『B-クリプトキサンチン』とは?




みかんに含まれる「B-クリプトキサンチン」とは、みかんなど果実の色素成分であるカロテノイド(B-カロテンの仲間)の一種です。これは温州みかんに多く含まれていて、オレンジの約10倍といわれています。

前述のとおり、B-クリプトキサンチンには生活習慣病の予防や美肌の維持、また骨粗しょう症や高脂血症などさまざまな効果があるということが、研究によって明らかになってきました。

1日あたり3mg摂取すると、これらの効果が期待できるといいます。Mサイズのみかん1個あたりにB-クリプトキサンチンはおよそ1mg含まれていますから、1日に3個程度みかんを食べるとクリアできますね。

■みかんの栄養は種類により異なる




みかんにもたくさんの種類があります。近年ではお店でも、いろいろなみかんを見かけるようになりました。ここでは代表的なみかんについてご紹介します。

・最も食べられている『温州みかん』




日本でみかんといえば、一般的には「温州(うんしゅう)みかん」を指します。日本が原産で、皮が薄くてむきやすいのが特徴です。
この温州みかんというのは総称で、実際にはたくさんの品種があります。店頭では品種名ではなく、「有田(ありだ)みかん」「愛媛みかん」など地域の名前をブランドとして販売されることが多いです。

収穫時期によって、大きく4つに分類されます。

  • 極早生:9月〜10月下旬頃に収穫。果皮に青みが残り、酸味がやや強めながら、じょうのうが薄くて食べやすい。
  • 早生:10月下旬〜12月下旬頃に収穫。果皮はオレンジ色で、甘味と酸味のバランスがよい。
  • 中生(普通):11月下旬〜12月下旬頃に収穫。果皮は濃いオレンジ色で、酸味は少なめで甘味が強い。
  • 晩生:1月以降に収穫。シーズン最後のみかんで、酸味・甘味ともに強く、じょうのうも硬め。



時期による味の変化が楽しめるのも、温州みかんの特徴です。

・その他にもこんなに種類がある!




ほかにもみかんにはたくさんの種類があります。
昔から親しまれているものだと、「夏みかん」や「八朔(はっさく)」「伊予柑」などがあります。また近年人気があるものでは「せとか」「きよみ」「不知火(しらぬい)」などが挙げられます。

これらのみかんは見た目や味はもちろん、栄養価などもそれぞれ異なり、品種ごとの特徴を備えています。
たとえば、夏みかんはその名のとおり夏に味わえるみかんで、爽やかさとぷちぷちとした食感が魅力。酸味が強く、ビタミンCは温州みかんの2倍近く含まれています。

また、せとかは平成生まれの品種で、濃厚でジューシーな味わいが人気です。色も濃厚で、ガンの抑制効果があるといわれるB-キチンキトサンを豊富に含んでいます。

味や香りだけでなく、栄養価にも注目してみかんを選んでみるのも楽しそうですね。

■栄養たっぷりなみかんの産地と旬




体にうれしい栄養がたっぷり詰まったみかん。店頭では産地の名前がついているなど、さまざまなブランドのみかんが並んでいますよね。
これらのみかんは産地によってどのような違いがあるのでしょうか?あらためてみかんの主な産地と、それぞれの旬について調べてみましょう。

・みかんは世界で作られている




みかんは日本だけではなく、世界各地でも栽培されています。もっとも生産量が多いのは中国で、世界全体におけるみかんの生産量のうち、半分以上を占めています。
ほかにはスペインやトルコ、モロッコ、エジプトなど、地中海沿岸の地域で多く栽培されています。

・日本のみかんの産地




みかんは暖かい気候を好むため、主に関東より西の沿岸地域で多く栽培されています。日当たりのよい場所が適しており、産地では山の斜面などを利用して栽培している光景がよく見られます。

みかんの代表的な産地として挙げられるのが、和歌山県、愛媛県、静岡県です。生産量ではこの3県がつねに上位を競っています。
また近年では熊本県や長崎県、佐賀県なども生産量を伸ばしています。

・みかんの旬はいつ?




みかんの旬はもともと冬ですが、さまざまな品種の育成がすすめられ、今では早生品種など10月頃から収穫されるものもあり、長い期間にわたって食べられるようになりました。

生産量トップを誇る和歌山県では、有田という地域がとくに栽培がさかんで、10月〜12月頃にピークを迎えます。

愛媛県では早生や中生の生産量が多く、12月頃が最盛期となります。静岡県も同じように早生や中生が多く栽培されていますが、少し時期が異なり、12月〜1月頃が出荷のピークとなります。
熊本県などは九州地方の温暖な気候を生かし、極早生みかんを多く栽培しており、10月頃が出荷の最盛期になります。

■栄養豊富なみかんの選び方




みかんを選ぶときには、いくつかのポイントがあります。これらのポイントをしっかりチェックして、おいしくて栄養豊富なみかんを手に入れましょう。

・形がキレイなもの?


みかんを選ぶとき、つい形が丸くてキレイなものを手に取りたくなりますよね。でも、実は形は丸いものよりも、横から見て平たいものがいいのです。
みかんは形が扁平なほど、皮と実の間に余計な空気が入っていません。そのため、実がぎゅっとつまっており味も濃くておいしいのです。

・皮のツヤや感触?




果皮はなめらかで、すべすべしているものを選びましょう。果皮のツブツブは「油泡」といって、これが小さくて多いほど、皮はきめが細かくなります。きめが細かくて張りとツヤがあるみかんは甘い、という傾向があります。

また、色は濃くてムラがないものは、太陽をたっぷりと浴びてたくさんの栄養を蓄えているという証です。

・ヘタの大きさ




ヘタの切り口は小さいものがおすすめです。切り口が小さいということは、つまり軸が細いということです。軸が細いほうが枝から送られる水分が少なくなり、そのぶん栄養が多く送られます。そのため味が濃いみかんになるのです。

・糖度の表示





最近では、果物の糖度を表示して販売していることも多いですよね。糖度はより甘いものを選ぶための、ひとつの目安となります。

みかんの平均的な糖度は、極早生で10度前後、早生は11度、中生は11.5度、晩生は11度〜12度ほどです。
一般的に糖度が11度を超えると人は甘いと感じ、さらに12度を超えると、とても甘くておいしいと感じるのだそうです。

このように糖度が1度違うだけで、おいしさにかなり差が出てきます。
ただ、実際にはみかんのおいしさは糖度だけで決まるわけではありません。甘さと酸味のバランスの良さや、鮮度も重要な要素なのです。

■みかんの栄養をキープする保存方法




まとめ買いしておいたみかんが、気づいたらカビが生えていたり、しなびてしまったりという経験はありませんか?
みかんは上手に保存をすれば、2〜3週間ほどは鮮度を保てます。栄養をキープしながらおいしく保存するコツをお伝えします。

・冷蔵庫はNG!?




みかんは常温で保存ができます。長期間保存するためのポイントは、日の当たらない、涼しくて、通気性の場所のいい場所で保存すること。暖房の効いた場所は避けてください。

冬以外の季節などは、冷蔵での保存も可能です。野菜室で2週間ほど保存できます。
ただし、野菜室は乾燥しやすいので、必ずポリ袋に入れましょう。このとき、ペーパータオルや新聞紙で包み、ヘタを下にするとさらに乾燥を防げます。

・箱入りのときは




箱で購入した場合は、箱のまま涼しい場所で保管しましょう。このとき、以下の方法で保存すると、約3週間はもちます。

  1. 一度箱からみかんをすべて取り出し、皮が柔らかくなっているものやカビがあるものは取り除く。
  2. 箱の底に新聞紙(またはペーパータオル)をしき、みかんをヘタが下になるように並べる。
  3. 1段並べ終えたら、さらに新聞紙をしいて2.と同様にみかんを並べる。3段までは重ねてもOK。



箱の下になっている、1段目から先に食べてください。このときに残っているみかんの状態を併せて確認し、傷んでいるものは取り除きましょう。

・新鮮なうちに食べきるのがベスト


みかんは上記のような方法で長持ちさせることはできますが、どうしてもおいしさや栄養は日が経つにつれて、徐々に減少してしまうものです。
やはりベストなのは、新鮮なうちに食べきること。できるだけ早く、いただきましょう。

■みかんの栄養をしっかりとろう
みかんの栄養をしっかりとるためには、日頃から意識して、こまめに食べることがおすすめです。日々の暮らしに上手に取り入れていきましょう。

・朝食やおやつにもおすすめ




「朝の果物は金」ということわざもあるように、果物は朝食にとるのが健康にもよいとされています。果物を朝食べると、胃腸のはたらきを良くして、体と脳を目覚めさせてくれるのだといいます。
1日を元気に過ごすために、朝食にみかんをひとつ添えてみてはいかがでしょうか。

みかんはおやつにもおすすめです。すでに触れたように、みかんはお菓子などに比べるとカロリーも低く、それでいて栄養がたっぷり含まれています。
甘いものが欲しいときは、お菓子ではなくみかんにすれば、おいしく栄養もとれますね。

・スジごと食べる


みかんの白いスジにはヘスペリジンという、ポリフェノールの一種が多く含まれています。果肉の部分に比べると、白いスジにはおよそ40倍も含まれているのです。

ヘスペリジンは毛細血管の壁を強くするというはたらきがあり、その結果血流を促して、冷え性などの改善に効果があるといわれています。またむくみや顔のクマ、くすみなどの改善も期待できます。

・ジュースにしてもおいしい




みかんをもっと手軽にとりたい、またはみかんをたくさん消費したいというときは、ジュースにするのがおすすめです。

外側の皮をむいて小さく房にわけたら、ミキサーに入れて混ぜるだけで、簡単にフレッシュジュースが作れます。

皮が気になるときは、ザルなどで濾すと口当たりが良くなります。ただそのまま飲むほうが、みかんの栄養をまるごととることができます。

・料理にも使える


みかんはその甘さと酸味を生かして、料理に使うこともできます。
例えば、酢豚に入れるパイナップルの代わりに、薄皮をむいたみかんを入れてみましょう。みかんの爽やかな甘みが効いた、いつもと一味違った酢豚が楽しめますよ。

・『みかん湯』で体ポカポカ




みなさん、みかんを食べた後の皮はどうしていますか?ただ捨ててしまうのはもったいないほど、みかんの皮にはすごいパワーがあるのです。

実はみかんの皮を干したものは漢方では陳皮(ちんぴ)と呼ばれ、血流の改善やストレスを抑制させたいときなどに用いられます。これは皮に含まれるヘスペリジンや、リモネンという成分によるものです。

この陳皮をお風呂に入れることで血行を促し、より体を温めることができるのです。

みかんの皮をよく水で洗ってから天日で1週間ほど干し、適当な大きさに割ってガーゼなどで包んで湯船に入れてみましょう。冬でも体がポカポカになりますよ。

もしお湯がピリピリすると感じる方や、肌の弱い方は少しずつ入れながら試してみてくださいね。

■冬はみかんで健康な体に




みかんを日頃からよく食べる人ほど健康だということは、昔からいわれてきました。みかんが黄色くなると、医者が青くなる、という言葉もあるほどです。
寒い冬には栄養たっぷりのみかんを食べて、風邪知らずの健康な体を手に入れましょう!

(AYA)

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