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パセリに含まれる栄養がすごい!残さず食べて美容と健康を手に入れよう

  • 2020.8.20
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料理やお弁当のいろどりに添えられているパセリ。残さず食べるという方は多くないかも知れません。そんな脇役に思われがちなパセリですが、実はただの飾りにしておくにはもったいないほど栄養価にすぐれた野菜なのです。
パセリに含まれる栄養素や調理法など、くわしくご紹介します!




■パセリに含まれる栄養素と効能
パセリの漢名は香芹(こうきん)といいます。「名は体をあらわす」といわれるとおり、さわやかで、どこか苦みを感じる香りが特徴のセリ科の植物です。
あざやかで濃い緑色は、いかにも栄養がありそうなイメージがあります。
実際のところ、パセリに含まれる栄養素とはどのようなものがあるのでしょうか。




・鉄やカリウムなどのミネラルが豊富
ミネラルは、人間の生命を維持するのに必要で不可欠な栄養素です。
パセリに含まれる鉄とカリウムは、野菜のなかでも1、2の多さをほこります。この鉄とカリウムも、ミネラルの種類のひとつなのです。

【カリウム】




カリウムは体内の塩分(ナトリウム)を、尿とともに排出してくれる作用があるとされています。そのため、塩分のとりすぎが原因のひとつでもある高血圧の予防に役立つとされています。
また女性に多いむくみの症状。原因のひとつが塩分の過剰摂取であるといわれています。塩分を多くとると、からだの塩分濃度をさげようとして体内に水分がたまり、むくみとなってあらわれるのだとか。カリウムの作用で塩分を尿とともに排出することによって、むくみの予防に効果があるそうです。

【鉄】
鉄が不足すると鉄欠乏性貧血をひきおこします。とくに女性に多いといわれる貧血です。
鉄分が多い野菜として思い浮かぶものは、ほうれん草、という方が多いのではないでしょうか。ですが、パセリはほうれん草の4倍もの鉄分が含まれているそうです。

カリウムや鉄をはじめとするミネラルは、体内で合成することができないため、食物からとる必要があります。
ミネラル不足の予防に、パセリはぴったりの食材とされているのです。
女性に多いむくみや貧血の予防に、積極的にパセリを食べるようにしたいですね。

・ビタミンKを多く含む




パセリはビタミンKがもっとも多く含まれる野菜といわれます。
ビタミンKは野菜のほか、魚や貝にも含まれ、また腸内の細菌によってもつくられる栄養素です。
カルシウムを骨に定着させる作用があり、丈夫な骨の形成にも不可欠な栄養素とされています。

またビタミンKには血液を固めるはたらきがあり、不足すると出血が止まりにくくなる、などの症状がでるそうです。


・ビタミンCは野菜の中でトップクラス




パセリのビタミンCの含有量は、野菜のなかでいちばん多いといわれます。
ビタミンCは、活性酸素を抑制する作用があります。活性酸素が増えすぎると、からだの細胞がさびてしまい、これが老化としてあらわれます。また動脈硬化やガンなど、成人病の原因のひとつとされています。

ビタミンCは、ストレス解消にも欠かせない栄養素であるといわれます。抗ストレスホルモンであるアドレナリンをつくりだすのに、ビタミンCが大量に必要であるためです。

老化や成人病、ストレス。現代人がかかえる問題の予防に、ビタミンCは欠かすことのできない栄養素なのですね。ビタミンCの含有率が高いパセリを食べて、効率よく摂取しましょう。

・βカロテンが豊富
パセリにはβカロテンも豊富に含まれます。βカロテンは緑黄色野菜や、くだものなどの色素成分のこと。野菜が「緑黄色野菜」か「淡色野菜」に分類されるかは、このβカロテンの含有量で定められているそうです。




βカロテンはビタミンC同様に強力な抗酸化作用をもち、活性酸素のはたらきを抑制する効果があるとされています。
また体内に取りこまれたβカロテンは、一部はそのまま吸収されますが、必要な量のみビタミンAへと変わります。
ビタミンAは、肌や粘膜をすこやかに保ち、免疫力を高める効果があるとされます。疲れや乾燥から目を守り、暗いところで目が見えにくくなる夜盲症の予防にも役立つといわれています。

・「アピオール」という精油成分




パセリの独特のさわやかさをもつ香りは、アビオールという精油成分によるものです。
香りの好みは個人差があるものですが、アビオールには注目すべきすぐれた効能がいくつもあります。
アビオールは、腸内の有害細菌の繁殖をおさえ、食中毒の予防に有効とされます。胃液の分泌をうながし、食欲増進の効果もあるそうです。口臭予防に有効な成分も含んでいるため、食後に食べるとよいそうです。
さまざまな効能があるパセリの香り成分。料理のお皿に添えられたパセリを食べないのは、もったいないですね。

■パセリのカロリー
さまざまな栄養素が、野菜のなかでトップクラスの豊富さをほこるパセリ。カロリーや糖質は高いのでしょうか。




・100gあたりのパセリのカロリー

  • 生パセリ 43kcal
  • 乾燥パセリ 341kcal



ほかの緑黄色野菜がそうであるように、パセリのカロリーも高くはありません。
パセリの炭水化物の含有量も100gあたり7.8gと、糖質も低めといえます。
パセリの量の目安ですが、料理やお弁当に添えられている分量がおおよそ1~2gです。100gとなると相当な量ですね。

出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

・食べ過ぎるとどうなる?
パセリの精油成分であるアピオールは、子宮の収縮作用があり生理をうながす効果があるとされ、古くから月経不順の治療に用いられていたようです。
そのため、妊娠中の場合は食べ過ぎないようにしたほうがよい、といわれているのだそうです。




また、パセリはその殺菌作用が食中毒予防などに役立ちますが、刺激もあるため、一度に大量にとりすぎると胃を刺激して吐き気をもよおすことがあります。肝臓や腎臓にダメージを与える場合もあるそうです。
ただそれも、目安として200gをこえるような量を一度にとるのでなければ問題はないとされています。

・イタリアンパセリとの違い




日本で一般的にパセリといえば、葉が細かくカールをして丸みのあるタイプです。その葉のかたちから、カーリーパセリと呼ばれることもあります。
イタリアンパセリの葉はちぢれておらずに、平たいかたちをしています。ちょうど三つ葉やパクチーによく似ています。
栄養価はどちらも同じくらいです。味はイタリアンパセリのほうがクセもなくマイルドで、葉もやわらかいです。そのため、生食でサラダなどによく用いられます。

■パセリの栄養を保つ保存方法
少量を料理のいろどりやつけあわせに使うことが多いパセリ。新鮮なうちに使い切るのはなかなか難しいものです。せっかくの栄養豊富なパセリを、鮮度をたもって保存するにはどうしたらよいでしょうか。




・キッチンペーパーでつつむ
パセリを水で洗い、ぬれたままキッチンペーパーで包みます。さらに保存袋にいれて冷蔵庫の野菜室で保存します。1週間以上は鮮度を保ってくれます。

・水に入れる
コップにパセリをさし、茎の先がつかるくらいの水をいれます。葉が乾燥しないよう、ビニール袋やラップをかぶせます。冷蔵庫のドアポケットにコップをいれ、まめに水をかえましょう。倒れなければ野菜室での保存でも大丈夫。2週間くらいは元気なまま鮮度をたもちます。




コップにさす場合、さらに長持ちさせる方法があります。
切り花は、長持ちさせるために水切りをします。パセリにも同じ効果が見込めるので、ぜひ試してみてくださいね。水切りは、ボウルなどにはったきれいな水の中でパセリの茎の先をハサミで斜めにスパッと切るだけ。ぐんと水揚げがよくなるので、長持ちするのです。

・冷凍保存
パセリは茎と葉の部分をわけます。葉は水でよく洗い、キッチンペーパーなどでよく水気をふき取りましょう。パセリを保存袋に入れて平らにして空気を抜き、冷凍庫にいれて凍らせます。
完全に凍ったら袋の上からパセリをもむと、簡単にみじん切りしたようにパラパラの状態になります。再度冷凍庫へ戻して、1ヶ月程度は保存可能です。スープやパスタの上に凍ったままパセリをふりかけたり、ドレッシングに混ぜ込んで使いましょう。

・乾燥パセリの作り方




パセリの茎と葉をわけ、葉を水でよく洗います。キッチンペーパーなどで水気をよくふきとります。耐熱皿にキッチンペーパーをしき、パセリが重ならないように広げます。ラップはせずに、600wのレンジで3分ほど加熱し、まだ水分が残っているようであれば、10秒ずつ追加で加熱し水分をとばします。加熱しすぎると焦げてしまうので、少しずつ様子をみてくださいね。
熱がさめたらビニール袋にいれ、袋ごと軽くもめば簡単に粉々になります。
ビンなどの容器や密閉できる袋にいれて保存します。冷凍庫で保存すると、きれいな緑色がたもてます。

■パセリの栄養を効率よく取り入れるには
料理のいろどりのために添えるだけではもったいない、パセリの栄養素。もちろんそのまま食べてもいいのですが、より効率よく栄養を取れるおすすめの組み合わせをご紹介します。




・油と一緒に取る
パセリは油との組み合わせがよい食材です。
油とともに加熱すると、βカロテンはビタミンAとなり吸収率がアップします。また苦みが少なくなるため、食べやすくなります。

・肉や野菜と一緒に取る

パセリは鉄分が豊富です。動物性たんぱく質と一緒にとることで、パセリに含まれる鉄分の吸収率がアップするといわれます。肉との相性がよいので、肉料理にはぜひパセリを組み合わせましょう。




パセリに含まれる栄養素は加熱でも失われないものが多いですが、ビタミンCは熱に弱いため、生で食べるとあますことなく栄養を摂取できます。こまかく切っていつものサラダにふりかけたり、ドレッシングに混ぜたりすることで足りない栄養をおぎない、栄養価の高いサラダにグレードアップします。
また、ほかの野菜と混ぜることで、クセを感じにくく食べやすくなります。

■パセリの栄養を逃さず食べる!おすすめの食べ方
香りや味にクセがあるパセリですが、意外にも和洋問わずどんな料理にも合う食材です。パセリの栄養を逃さず、おいしく食べられるおすすめの食べ方をご紹介します。

・おひたし




パセリはゆでることでカサが減り、たくさんの量をとることができます。また加熱するとクセがおさえられ、食べやすくなります。
油との相性がよいので、マヨネーズをそえましょう。

◆材料◆
パセリ 1束(100g)
めんつゆ(濃縮タイプ) 大さじ1
かつおぶし
マヨネーズ


◎作り方

  1. パセリは水で洗い、茎から葉をとる。
  2. 沸騰した湯にパセリをいれ1分ゆで、水にとる。
  3. 水気をしぼったパセリを器にもり、麺つゆをかける。
  4. 器に盛りかつおぶしをかけ。マヨネーズをそえる。



ゆでたパセリをめんつゆ+ごま油であえればナムル風のおひたしになります。

・ガーリックライス




パセリのさわやかな香りと、ガーリックの香りとの相乗効果で食欲をそそります。
またパセリには口臭予防の効果もあるといわれるので、ぴったりの組み合わせですね。

◆材料◆
ごはん 300g
にんにく 2片
サラダ油 大さじ1
バター 10g
パセリ みじんぎり大さじ2~5
しょうゆ 大さじ1
ブラックペッパー お好みで

◎作り方

  1. にんにくは皮をむき、薄くスライスする。
  2. サラダ油とバターを熱し、スライスニンニクをいれ弱火で色づくまで炒める。
  3. ごはんとパセリをいれ、切るように炒める。
  4. 鍋はだからしょうゆを回しいれ香りを立たせ、素早く混ぜ合わせます。
  5. お皿に盛り付け、お好みでブラックペッパーをふりかけてできあがり。



パセリの量はお好きなだけどうぞ!

・スムージー




栄養満点なパセリのスムージーは食欲のない朝にもぴったり。おどろくほど飲みやすいですよ。

◆材料◆
パセリ 1束(100g)
バナナ 1本
豆乳 150cc
はちみつ お好みで

◎作り方

  1. ミキサーなどに材料を全部いれ、30秒ほど混ぜる。
  2. グラスにうつして完成。


甘いほうが飲みやすいです。バナナだけでも甘みは感じますが、お好みではちみつをプラスしてくださいね。
豆乳のかわりに牛乳を使ったり、半量をヨーグルトにかえてもおいしくいただけます。

■パセリは主役級の野菜




パセリは決してわき役ではない、主役級にもなれる栄養豊富な野菜であることがわかりました。食中毒や口臭予防にも効果があるといわれているパセリ。これから、料理に添えられたパセリは食べずにいられなくなりそうです。料理にも積極的にパセリを使って、健康な身体をめざしましょう!

(AYA)

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