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高杉真宙、好きな人を追ってシンガポールに来た“冴島”を「同じ男として憧れます」<映画「糸」連載7>

  • 2020.8.16
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映画「糸」(8月21日・金公開)に出演する高杉真宙
撮影=大石隼土

【写真を見る】「正直、怖かったんですよ」と語るシンガポールの思い出とは

世代を超えて愛され、歌い継がれている中島みゆきの名曲をモチーフに描かれた映画「糸」が8月21日(金)に公開される。リレー連載最終回となる今回は、主人公・葵(小松菜奈)とシンガポールで出会い、一緒に事業を始める冴島亮太を演じた高杉真宙に、撮影秘話などを聞いた。

冴島亮太を演じる高杉真宙
(C)2020映画『糸』製作委員会

作品に出てくるキャラクターは全員が“真っすぐ”

――曲の世界観をそのままに、とても美しく、感動的に描かれた映画になっていましたが、最初に台本を読んだときはどんな印象を受けましたか?

最初にこのお話を聞いたときに、この曲がどう物語に落とし込まれるのかがすごく気になっていました。でも、すごく素敵な曲なので、“絶対にいい映画になるんだろうな”とは思っていたんです。実際に出来上がった台本を読んでみたら、その想像通り、いや、想像以上のものに仕上がっていて驚きました。

――“冴島亮太”は、どのような人だと解釈していましたか?

この作品に出てくるキャラクターは、全員が“真っすぐ”なんです。冴島も真っすぐで、熱くて、ちょっと“バカ”なんですよね(笑)。でも、そこがすごくいいなと思ったんです。

だって、シンガポールに好きな人を追う為だけに全てを捨てて行くって、なかなかできないですよね。さらに、登場人物全員、それぞれに意味があると思っているので、小松菜奈さんが演じた葵さんに、冴島は何を与えられるのかなと思いながら演じることを大事にしていました。結果的に、最後のせりふである「出会うべき時に、出会うべき人に出会うんだと思います」に繋がるように演じていかなくちゃいけないと思っていたんです。

――“冴島”の行動力には、かなり驚かされますよね。

本当にすごいですよね。同じ男として憧れますし、実際にこんな男がいたら友だちになりたいなと思いました。ただ、僕は冴島とは正反対なくらいフットワークが重いので、そうは思っていても、なかなか友達にはなれないんだろうなとも思いました(笑)。

シンガポールに向かった葵(小松菜奈)は親友・玲子(山本美月)と、冴島(高杉真宙)に合流する
(C)2020映画『糸』製作委員会

初めて降り立った異国の地で…

――シンガポールでの撮影はいかがでしたか?

シンガポールは初めて行ったんですが、街を見ているだけで、「ここには何かを求めて来ていた人たちが多かったんだな」「夢を求めて来ていたんだろうな」と思えるほど輝いていていたんです。さらに、全てのものに対して、規模の大きさ、勢いを感じました。現地で感じる空気感、雰囲気などは、東京とは全く違うので、体感できてよかったですね。スタッフさんにシンガポールの方もいらっしゃったんですが、メインのスタッフさんは日本の方がほとんどだったので、撮影自体は違和感なくお芝居をすることができました。

――撮影以外はどんなことを楽しみましたか?

ロケ弁が日本とは全く違うんですよ! 撮影をしながら、シンガポール独特のメニューが入っているロケ弁を食べられたのは嬉しかったですね。僕の撮影がない日も、ロケ弁をいただいてホテルで食べていました。

――撮影がない日は外で食事などはされなかったんですか?

…はい。実は僕、日本からWi-Fiを持っていかなかったんですよ。街中に(Wi-Fi)はあったのかもしれません(笑)。でも正直、怖かったんですよ。初めて降り立った異国の地、しかもスマホも日本と同じように使えるか分からない、Google mapが使えないとなったら、“僕はどうしたら!”とパニックになるのが目に見えていたんです(笑)。

一度外に出たらホテルに帰ってこれる自信がなかったので、どうしてもお土産を買いに行かなくてはならなかったときは、歩いた道を全部動画に撮影して、左右前後を確認しながら歩いていきました(笑)。

――ひとりでふらっと海外に行ってしまう“冴島”とは、本当に全く違う性格だったんですね。

全く違いましたね。なので演じながら常に衝撃を受けていました(笑)。何でこんなことができるんだろうと思いながら演じていました。

映画「糸」(8月21日・金公開)に出演する高杉真宙
撮影=大石隼土

撮影やお芝居、演技が面白いと感じた作品

――さて、“冴島”は、葵と出会ったことで人生が変化していきましたが、高杉さんの中でターニングポイントとなった出会いを教えてください。

2014年に出演させていただいた映画「ぼんとりんちゃん」(2014年)です。言ってしまえば、僕は当時、まだこの仕事に魅力を見いだせていなかったんです。でもこの作品に出演したときに、撮影やお芝居、演技が本当に面白いものなんだと感じることができたんです。いまだにその時に学んだ演技や役の組み立て方は大事にしています。当時は最初の3カ月くらいに稽古をして、1カ月半を撮影に費やしたんですが、最初の3カ月が面白くて仕方がなかったんですよね。いまだにその時の感覚が残っていて、演技よりも、役を組み立てるときが楽しいと思うんです。

――それだけ時間をかけて、役の組み立て方を教えてもらえたというのは、今考えるとすごく贅沢な現場だったのではないでしょうか。

本当にそう思います。その映画の小林啓一監督が、そうやって稽古をされる方だったので、まだ初心者に近かった僕はすごく勉強になりました。今回の“冴島”も、その時に教えていただいた方法で役を作っていったんです。きっとこれからも、この組み立て方は変わらないんだろうなと思っています。

――この映画のようにもし高杉さんが海外に行くとしたら、どこにしましょうか。もちろん、Wi-Fiを持って!(笑)。

Wi-Fiは忘れないようにします!(笑)。僕は初めて行った海外がカナダだったんです。撮影で訪れたんですが、驚くほど自然がきれいで圧倒されたんですよね。さらに15歳の誕生日をそこで迎えたこともあり、僕には大切な場所として記憶されているんです。ただ、その後に行けていないのでどんどんその想い出に補正がかかって、過剰評価しているような気がするんですよ。

――それは過剰評価をしてもいいと思うのですが…(笑)。

あはは。でも、本当にそれくらい素敵だったのか、自分の目で確かめてみたいんです。ただ、1人で歩くのは本当に怖いので、誰かと行きたいですね(笑)。

たかすぎ・まひろ=1996年7月4日生まれ、福岡県出身。放送中のドラマ「私たちはどうかしている」(日本テレビ系)に出演(ザテレビジョン・取材・文=吉田可奈)

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