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【レンコンの栄養】美容にも健康にも効果アリ!調理法や食べ方を紹介

  • 2020.8.15
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「先の見通しがよい」と、縁起物としてお節料理などにかかせないレンコン。
お花のような穴の開いたかわいい断面や、調理方法によってさまざまに変わる食感など、魅力がいっぱいです。
栄養豊富で美容にも健康にも効果のあるレンコンについて、詳しく調べてみました。




■レンコンの栄養と効能




くせがなく色みも淡泊なレンコンですが、さまざまな栄養素を豊富に含んでいます。食物繊維が多く、積極的にとりたい食材のひとつです。レンコンの栄養と効能には、どんなものがあるのでしょうか。

・レンコンのビタミンCは壊れにくい
レンコンには豊富なビタミンCが含まれます。ビタミンCは熱に弱いですが、レンコンの主成分であるでんぷんによって守られるため、加熱しても壊れにくいとされています。
美肌や風邪の予防、疲労回復などに効果があるといわれるビタミンC。レンコンのビタミンCの含有率は、野菜のなかでも高い部類に入ります。

・レンコンの栄養




【タンニン】
タンニンには抗酸化作用や、消炎、収れん作用があるといわれます。
レンコンは皮をむいて放置していると、酸化してたちまち変色していきます。これはポリフェノールの一種であるタンニンが含まれているためです。人間の老化や生活習慣病の原因のひとつと考えられる活性酸素。タンニンには、この活性酸素が増え過ぎないよう抑制してくれる抗酸化作用があるのです。
また消炎や収れん作用は、胃腸の粘膜を保護し炎症をおさえてくれます。そのため、胃潰瘍や十二指腸潰瘍に効果があるといわれます。

【カリウム】




カリウムには、体内の塩分や水分を尿として対外へ排出する作用があります。
塩分であるナトリウムを体外へ排出する作用により、血圧を下げ、高血圧の予防に効果があるといわれます。
また過剰なナトリウムは余分な水分を体内に溜め込んでしまいますが、ナトリウムとともに尿として排出する利尿作用にもすぐれ、むくみ予防にもなるそうです。

【食物繊維】
食物繊維は便秘の予防や整腸効果、コレステロールを低下させる効果があります。
水に溶けない不溶性のタイプと、水に溶ける水溶性の食物繊維があり、レンコンにはこの両方の食物繊維が含まれます。

レンコンが糸を引くのは、不溶性食物繊維によるものです。水に溶けず、胃や腸で水分を吸収してふくらみ、大腸にまで届きます。これが大腸を刺激することで、腸のはたらきが活発化されるのです。
また、レンコンに含まれる水溶性食物繊維は、ネバネバとし、粘着性があります。そのため胃腸内をゆっくりと移動していくので、お腹が空きにくく、また糖質の吸収が穏やかになるといわれています。その吸着性により、コレステロールなどを吸収し体外に排出してくれる作用もあるそうです。

・レンコンの効能




抗酸化作用や高血圧予防、むくみや便秘の解消など、レンコンには健康や美容の効能があり、古くから漢方薬としても重宝されてきました。
生で摂取した場合は熱を取り除き、また止血の効果があるため、発熱したときや鼻血が出たときに用いられてきました。また、れんこんのしぼり汁を飲むと咳止めや痰切りなど、のどの不調によいといわれます。
火を通したものは、胃もたれや食欲不振のときに摂取すると消化を助け、弱った胃に効果があるそうです。

・楊貴妃にも愛されていたレンコン




レンコンは蓮の茎にあたる部分です。蓮は花から種子、葉、茎、根にいたるまで古来から薬用として用いられてきました。
世界三大美女として名高い楊貴妃は、美容のために蓮茶を愛飲していたといわれています。蓮茶は別名美人茶とも呼ばれ、レンコンと同様にむくみの改善や、血液をきれいにする効果があるとされます。
玄宗皇帝に「蓮の花の美しさも楊貴妃には及ぶまい」といわしめた楊貴妃。彼女が愛飲したお茶を、ぜひ飲んでみたいですね。

■レンコンの栄養を逃さない調理法




れんこんは、煮ものや炒め物だけでなく、焼いたり揚げたり、すりおろしたりと、さまざまな調理方法があります。栄養豊富なレンコン。正しい調理法とはどんなものでしょう。

・レンコンの正しい下ごしらえ
レンコンはタンニンを含んでアクが強いため、空気に触れるとすぐ酸化し、変色します。黒ずんでも食べられますが、レンコンの白さを生かしたい料理のときは気をつけるようにします。




下ごしらえによって食感が変わるため、お好みの方法で行います。

◆ほくほくとした食感にしたい
包丁やピーラーで皮をむいたら、食べる大きさに切ります。空気に触れないよう、切ったそばからすぐ水にさらし、5分ほどアク抜きをします。
水につけることで、ぬめり成分が出てほくほくとした食感になります。

◆シャキッとした食感にしたい
アク抜きのためにレンコンをさらす水を、酢水にするだけです。目安としては1リットルあたり小さじ2杯程度の酢でよいでしょう。酢水につけることで、でんぷん質のはたらきが抑制され、ぬめりが出にくくなります。


どちらも長く水につけすぎると、ビタミンCなどの栄養素が溶け出てしまうので注意が必要です。

・レンコンの茹で方




レンコンは水からではなく、沸騰したお湯からゆでます。厚さや用いる料理にもにもよりますが、3~5分くらいで充分です。ゆであがったら水にさらさず、ザルにあげて冷まします。チラシ寿司やサラダなど、レンコンの白さを生かしたい料理の場合は、お湯に酢を少々いれると歯触りよく、より白く仕上がります。

鉄の鍋やフライパンでゆでたり、調理をすると、鉄とタンニンが結びついてレンコンが黒くなるため注意が必要です。

・『ヘム鉄』と組み合わせて貧血予防
女性は貧血になりやすいため、悩まれている方も多いと思います。鉄欠乏性貧血は、体内の鉄分が不足することで発症する貧血です。貧血患者の大部分がこの貧血とされています。貧血になると、疲れやすくなり、すぐ息が切れたり、クラクラしたりといった症状があらわれることがあります。

鉄分にはヘム鉄と非ヘム鉄があり、ヘム鉄のほうが身体への吸収率が高いといわれます。牛肉などに多く含まれ、ビタミンCやたんぱく質と一緒に取ることでさらに吸収率がよくなります。レンコンとは最高の組み合わせといえますね。
積極的にヘム鉄とレンコンを組み合わせて、貧血の改善や予防につとめたいところです。

レンコンは生で食べるのがおすすめ?




レンコンは生で食べることができます。ビタミンCなど水溶性の栄養素が多いレンコン。無駄なく栄養素をとることからすれば、生食にむいているといえますね。シャキシャキとした歯ごたえも、より楽しめます。
生で食べる場合もアク抜きはしっかりおこないましょう。

■新鮮なレンコンの選びかた




色づく野菜ではないため、レンコンの良しあしの判断をつけるのは難しいですね。ポイントをおさえて、新鮮でおいしいレンコンを見分ける方法をご紹介します。

・太くずっしりしているもの
秋から冬にかけてレンコンの旬の時期です。ふっくらと太く、ずっしりと持ち重りのするものが水分が保たれたよいレンコンとされています。
レンコンはウィンナーのように、途中途中にくびれた節があります。選ぶときは、両端に節が残った状態のものにしましょう。節があることで乾燥しにくく、鮮度も保ちやすくなります。

・傷がついていないもの
レンコンの皮は薄くはありませんが、収穫後に洗って土を落とされることで表皮に傷がつきやすくなります。できれば、泥がついたままのものを選びたいものです。鮮度がよく、持ちが違います。
洗いレンコンの場合は、変色しているような傷がないか、よく見きわめましょう。

・皮の色に注目




皮の色は本来、薄い茶褐色をしています。あまりに白いものは漂白してある可能性があります。また茶色のシミが出ているものは、乾燥しているため、選ばないようにします。

・断面や穴の中の色
節がなく途中で切られた小さなサイズのレンコンを買うときは、切り口がパサついておらず、みずみずしいものを選びます。断面はや穴の中が黒ずんでいない、白に近いものを選ぶとよいでしょう。黒ずんでいるものは、鮮度が落ちています。また、穴の大きさは均等で、小さめのものが良品とされます。

■レンコンの栄養をキープする保存方法




レンコンはどのような保存方法が適しているのでしょうか。栄養素を逃さず、長期保存できる方法をご紹介します。

・乾燥を防ぐ
レンコンは、泥土のなかで育つため乾燥や光が苦手です。
保存をするときは、乾燥させないようにするのが日持ちさせるポイントです。
土がついたままのレンコンは、泥は落とさず新聞紙でくるみます。
洗いレンコンは、土がない分乾燥しやすいため、水で軽くしめらせた新聞紙でくるむようにします。




切られているレンコンは空気に触れないようピッチリとラップにくるみ、冷蔵庫の野菜室で保存をします。

・常温で保存をしよう
レンコンは冬や涼しい季節であれば、常温で保存することができます。
乾燥対策をし、風通しのよい冷暗所で保存します。冷暗所とははっきりとした定義はありませんが、「14度以下の低い温度が一定に保たれた直射日光の当たらない場所」とされています。一般的には、床下収納庫やキッチンの収納棚、軒下などがあたります。ただし湿気のこもる場所は避けましょう。




・野菜室で保存をしよう
レンコンの保存に適した温度は5度~8度といわれます。野菜室は一般的に冷蔵庫より高めの6度ほどに設定されることが多く、また湿度も適度に高めとなっています。冷蔵庫よりもレンコンにはむいた環境といえます。

野菜室の保存であっても、レンコンはラップや新聞紙にくるんで、乾燥や光を防ぐようにします。2~3週間は日持ちします。
切られているレンコンは傷みやすいため、2、3日中には使い切りましょう。

・冷凍保存も可能
レンコンは冷凍保存ができます。使いやすい大きさにカットし、酢水にさらしてアク抜きをします。霜がつかないようキッチンペーパーなどでよく水気を拭き取ってから、保存袋にいれて冷凍します。
1ヶ月ほど保存可能です。
煮物や汁物に使うときは凍ったまま調理ができます。冷凍することで組織が破壊されているため、味が染みこみやすくなります。また、自然解凍でも食べることができます。

■レンコンの栄養を活かしたレシピ




レンコンは調理法によって、いろいろな食感が楽しめる食材です。特徴を生かしつつ、栄養素を生かしたレシピをご紹介します。

・生のレンコンでつくる『レンコンのツナマヨサラダ』
レンコンはマヨネーズとの相性が抜群。火を使わないので、暑い日の料理にもぴったり!
分量は目安です。味付の濃度はお好みでどうぞ。

◆材料 2~3人分◆

レンコン 200g(1節)
ツナ缶(オイル漬けタイプ)小 1缶
マヨネーズ 大さじ1~2
麺つゆ(濃縮タイプ) 大さじ1/2
小ねぎ 少々


◆作り方◆

  1. レンコンは皮をむいてスライサーで薄切りにし、酢水に5分さらす。
  2. ボウルに軽く油を切ったツナとマヨネーズ、麺つゆをいれ、混ぜる。
  3. レンコンは軽く水で洗い流し、キッチンペーパーなどに挟んでよく水気を切る。
  4. 2へレンコンをいれて、和える。
  5. 器に盛り付け、小ねぎを散らして完成。




・暑い夏に『酢レンコン』




はし休めにもぴったりの和風ピクルスです。
◆材料◆

レンコン 200g(1節)
酢 100CC
砂糖 大さじ5
鷹の爪(小口切) お好みで


◆作り方◆

  1. レンコンは皮をむき5mm程度の厚さに切り、酢水に5分さらす。
  2. 鍋に酢と砂糖をいれて日に火にかけ、弱火で砂糖を煮とかす。
  3. 水を切ったレンコンを、2へいれさらに2分ほど沸騰させないよう弱火で加熱する。
  4. 火を止めてタッパーなどに移しかえ、お好みで鷹の爪もくわえて一晩冷蔵庫で漬け込む。



控えめな甘さがお好みの方は砂糖を少し減らしてみてくださいね。

・水溶性栄養素もとれる『れんこんのすりおろしみそ汁』




レンコンはすりおろして使用します。汁にくわえて加熱すると想像以上のとろみ具合!
◆材料 2人分◆

だし汁 400CC
みそ 大さじ2~3
レンコン 1節の2/3程度
ネギ


◆作り方◆

  1. レンコンは皮をむき、すりおろす。
  2. 鍋にだし汁をいれて火にかけ、煮立たせる。
  3. 1のレンコンをダシ汁にくわえて軽く火をとおし、とろみをだす。
  4. みそを入れて火を止め、お椀に盛る。
  5. ネギを散らして完成。



ダシ汁やみそはいつも食べているものと同じでOK。キノコなどの具をいれてもおいしいです。

■魅力あふれるレンコン




レンコンについて、いろいろご紹介しました。レンコンはおいしいだけでなく、栄養価が高く健康や美容にも最適とな食材です。下処理によって食感が変わるのも面白いですね! ぜひ、いろいろな料理法で楽しんでみましょう。

(AYA)

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