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くるみの食べすぎは要注意!1日の摂取量を守って健康・美容効果アップ

  • 2020.8.15
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日々の仕事を終え、1日の労をねぎらうお酒は本当においしいですよね。おつまみには塩味のきいたナッツ類を用意する方も多いのではないでしょうか。しかし、ちょっとお待ちください。そのナッツ、くるみではありませんか?

くるみは食べすぎると意外な落とし穴があるほか、上手に食べると意外な健康効果のある食材なのです。今日はくるみの健康的で上手な食べ方を紹介いたします。




■くるみの食べすぎは体にどう影響する?



本題に入る前にざっとくるみの基本を紹介します。くるみはクルミ科クルミ属の落葉高木で、原産地はヨーロッパ南西部とアジア西部に広く分布しています。その昔は仙人食と呼ばれたほど栄養に富み味もよく、ナッツ類の中でもトップクラスの人気を誇っています。

汎用性は幅広くてそのままお酒のおつまみにしたり、砕いてお菓子の材料にしたり野菜との相性もよく、つまりワールドワイドな万能野菜なのです。

・カロリー・脂質過多
万能野菜であるくるみは日本ではなんと縄文時代からの付き合いになります。人間にとって大事なカロリーが手軽にとれるとあって、飢え死にを免れるために重宝したようです。

そのカロリー過多ぶりは食べ物が豊富になった現代の食生活ではやや多すぎるため、肥満の原因となることもしばしばあります。具体的には一粒で約27kcal、大体40粒でかつ丼1人前といったところでしょうか、油断してるとあっという間ですよ。

・塩分過多




くるみに入っている塩分は、42gでナトリウム1mgと著しく低いです。なので塩分の心配はありません。と思わないでください、くるみと塩の相性が抜群にいいため、料理のときに塩分が高くなりがちなのです。

特におつまみを食べようとしているそこのあなた、塩を付けようとしていませんか?サラダに入れる時はドレッシング、くるみ和えに入れるときは味噌や醤油というように、油と塩はきっても切り離せないほど相性がいいので気をつけてくださいね。

・太る可能性がある



くるみだけで飢えをしのいだ記録があるくらいですから、食べすぎるともちろん太ります。対策は体重計に乗らないこと…ではだめですからね。一回の摂取量を控えめにしそのほかの野菜を多くとりましょう。そもそも木の実類はあまりとりすぎると後で気持ち悪くなってくる事例があることを覚えておきましょう。

・腸内環境の悪化
くるみを食べると腸内環境が悪化するといわれていますが、それはとんでもない誤解です。クルミに入っている細菌は人の体内の『腸内フローラ』で活躍し、コレステロール値の低下のほか糖尿病、肥満、高血圧などの改善につながることがわかっています。

善玉菌も増え悪玉菌を減らすことにもなり、健康維持に大きなはたらきをする『オメガ3脂肪酸』まで含まれている優れモノなのです。同じく腸に効果のある納豆やヨーグルトと摂取すると効果が倍増しますよ。

・吹き出物や肌荒れ



くるみを食べすぎると吹き出物ができて肌荒れするという論調はよく目にします。ところが一方で、くるみを食べたから出たわけではない、という論調も多いのです。

いったいこれはどういうことなのかというと、くるみそのものには原因はなくても、調理のときに原因となる油脂類などが含まれることから、この論調が生まれたと考えられます。

素焼きのくるみだけ食べ続けても吹き出物は出ませんが、なかなかそれだけ食べるわけにはいかないでしょうから、やはり摂取量を控える方向で努力しましょう。

■くるみの1日の摂取量を把握して食べすぎを防ごう



それではどのくらいの量を摂取するのが適切かを考えていきましょう。さきほどくるみの脂質は高いという話をしましたが糖質は以外にも極端に低いのです。ナッツ類の中で最も低く、100g25粒程度で4.2g程度となっています。1日301gが目標なので、摂取しすぎということはないでしょう。

糖質ダイエットしている方もお召し上がりになれますよ。脂質と糖質の違いが混同するかもしれないのでまとめますと、カロリーとは炭水化物・脂質・たんぱく質の合計で、炭水化物が糖質と食物繊維の合計となります。

・くるみ1日当たりの適量



上記を踏まえてくるみの1日当たりの摂取量を考えると、28g約7粒くらいが妥当な量になります。もしカロリーが気になるという方は若干減らしてみてください。

ほかの木の実と合わせて使うときなども量を加減することを考えます。サラダなどに入れると口当たりがよくて、7粒くらいあっという間に入ってしまいますので注意が必要ですね。

・くるみ1粒当たりのカロリー




くるみ1粒4gに入っているカロリーは約27kcalと紹介しました。100gにすると674kcalとなり、成人女性の1日当たりの必要カロリーの約3分の1~4分の1となっています。

これだけでは少しわかりずらいのでほかの食品と比べてみると、ご飯茶碗1杯約235kcal、食パン8枚切り1枚約135kcal、ビスケット100gで約361kcalとなっています。

意外な印象という方もおられるのではないでしょうか?食べるということは毎日の大事な行事なので、カロリーを考えた食事をするようにしましょう。

・くるみを食べるベストタイミング



さて、散々カロリーが高いと紹介したくるみなのですが、食べ方を工夫するとなんとダイエット効果が期待できる代物なのです。それは食べるタイミングなのですが、皆さんはわかるでしょうか。答えは食前に食べる、これだけで、体重の増加を予防することができるのです。

どういうことかというと、食前にくるみを食べることで中枢神経が刺激され、満腹感が出てくるので、その後の食べる量が少なくなってくるというものです。たったこれだけの手順なのでぜひお試しあれ。

・くるみの選び方



くるみは用途によって種類を選びます。殻付きのくるみは野趣あふれる強い風味が最大の特徴ですが、少し手間がかかります。生の状態のくるみは、そのままでも食べられる手軽さと料理できる楽しみがあり、くるみのおいしさを丸ごと味わえます。

ローストタイプのくるみは洗練された高い香りが特徴で、お菓子などに使うと甘い香りとこうばしい香りが混ざって、とても良いパフォーマンスをしてくれますよ。

■くるみは食べすぎに気を付ければ健康効果が期待できる
まだまだくるみの実力はこんなものではありません。実はここで紹介しきれないほどあるのですが、特に大きな効果のあるものだけを厳選して紹介いたします。

・くるみに含まれる栄養成分『オメガ3脂肪酸』



『オメガ3脂肪酸』という言葉を聞いたことはありますか?なんとなく健康にいいと、聞いたことのある人も多いでしょう。植物に多く含まれる成分に不飽和脂肪酸があり、オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸に分けられます。骨密度を高く保ったり動脈硬化を防いでくれたりと健康に欠かせない働きをしてくれます。

・血液サラサラ




血液の流れを悪くする原因は、以外にも食生活の乱れとストレスと老化によるものがほとんどなのです。これらが脂肪となり、血管壁が狭くなるのですが、オメガ脂肪酸はこの狭くなることを防ぐ役割を担っています。血管壁が狭くなることは動脈硬化の原因となりかねませんので特に注意してくださいね。

・便秘解消
便秘になる原因の一つに油不足というものがあります。カロリー過多はよくないという事実の一方で、腸内環境を整えるためには油は欠かせないものでもあるのです。世の中理不尽ですね。

オメガ脂肪酸を含む油は、腸内の固くなった壁を壊す作用があり便秘を解消することになります。とりすぎると逆効果になるので摂取量を守ってくださいね。

・アンチエイジング
くるみは、まさかのアンチエイジング効果も期待できるのです。年齢を重ねると脳のDHAが破壊されていき減少していきますがオメガ3脂肪酸はこれを食い止め、情報伝達物質を速めて脳の調子を整えるといわれています。つまり物忘れをしづらくなり、柔軟な考えができる可能性が上がるということです。

・睡眠の質の向上



オメガ3脂肪酸は、睡眠の質を上げる効果があることもわかっています。これは、オックスフォード大学の最近の研究で分かったことで、「メラトニン」による睡眠促進効果が期待できるそうです。よく寝るということは人間の生活リズムを作り免疫機能を高める効果などがあります。

・脳の活性化

オメガ3脂肪酸がシナプスにまで影響を与えるため、脳の活性化にもつながることになります。シナプスとは脳の情報伝達の神経そのもので、基本的な行動や考えを司る機関となります。たとえば靴ひもを結ぶとか人の名前を覚えるなどの役割です。さらに脳トレーニングと合わせてオメガ3脂肪酸を摂取すると脳の老化を遅らせることができますよ。

■くるみのおすすめの食べ方
・おやつとしてつまむ
おやつとして小腹が空いたときなどにつまみましょう。少し塩を付けるのもいいですね。家事をしながらあるいは仕事をこなしながらひょいひょいとつまみます。食べやすいですが、食べすぎにはくれぐれも注意してください。

・サラダにトッピングする



くるみは、少し脂を含んだ性質のため生野菜との相性がよく、特にサラダに入れるとおいしくなります。砕いたキャベツの千切りや海藻サラダなどのほか、ポテトサラダに入れてもおいしいですよ。ドレッシングはレモンなどのさっぱり系がおすすめです。

・シリアルやヨーグルトに混ぜる



コーンフレークやオートミールなどに混ぜたりヨーグルトに混ぜたりとお好きな組み合わせで楽しむことができます。ヨーグルトなどの柔らかいものと混ぜるときは、できるだけ細かく砕いたほうが食感に違和感がなく食べることができますよ。

・葉物と混ぜる



少し意外に思われるかもしれませんが、ほうれん草や小松菜のお浸しとの相性が思いのほかよく、野菜だけでは足りないボリュームを補ってくれます。醤油ベースのたれもおいしいですし味噌ベースのたれもおすすめですよ。

・お菓子に入れる



定番品だとケーキやパンなどですが、家庭でもホットケーキやプリンに入れてみたりしてみましょう。おせんべいに入れてもおいしいのですが家庭でつくるのは難しいかもしれません。

家庭でつくりやすいのは洋菓子ですが、くるみは和菓子との相性もいいです。たとえばくるみ柚餅子など、くるみを入れて商品化されている和菓子もたくさんあります。和菓子づくりが得意な方は、ぜひ挑戦してみてください。

■くるみをうまく摂取して、栄養上手になろう



いかがでしたでしょうか?くるみの栄養は上手にとればいいことがたくさんあることがわかっていただけましたか。毎日の栄養バランスを考えるのは少し面倒ですが、慣れると自然に摂取しているものです。カロリーの勉強をしても、極端に意識しすぎず、特定の食品だけにこだわらないように距離感を大事にしてくださいね。

(AYA)

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