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赤ちゃんの虫よけ対策 デリケートな皮膚にどんな成分を含むものが安全?

  • 2020.8.12
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こんにちは。助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本です。夏は外のレジャーも増えて、虫に刺されてしまう機会も増えてくると思います。今回は、特に虫刺されで多い蚊に注目して、虫刺されの予防と対処法についてお話ししていきます。

蚊による虫刺されを予防しよう!

赤ちゃんの皮膚はとてもデリケートです。虫刺されの腫れや痒みでかいてしまって悪化したり、痕が残ったりすることもあります。また、コガタアカイエカという蚊が媒介になって日本脳炎ウィルスに感染することもあります。まずは予防が大切です。


服装は、肌の露出を避けるようにしましょう。長袖・長ズボン、首回りも日よけ付きの帽子でガードするのが理想です。しかし、赤ちゃんは体温が高く暑くなってしまうと思いますので、木陰や蚊が多くいそうな場所では、薄手のカーディガンやケープでおおうようにして調整しましょう。


汗のにおいで蚊が寄ってくることもあるので、汗をかいたらウエットテッシュや濡れタオルなどでこまめに拭くようにしましょう。お部屋は、ベープやスプレー、吊り下げタイプの虫よけなどで対策をしましょう。

赤ちゃんの虫よけ対策

虫よけスプレーは、赤ちゃん用を使用するようにしましょう。最も有効なのは「ディート」を含むものです。しかし、生後6カ月未満の乳児に使用しないことや年齢により使用回数が決まっているので、必ず添付されている注意書きに沿って使ってください。赤ちゃんへの虫よけには、「イカリジン」という成分を含むものが安全です。


また、ハーブを使用したものもあります。ハーブは、シトロネラ、レモングラス、ローズマリー、ラベンダー、ティートゥリーなどが効果的と言われています。虫よけスプレーやジェルは、日焼け止めを塗ったあとにつけるようにしましょう。追加で、虫よけリングやシールを使用したり、衣服にも虫よけスプレーをふきかけたりしましょう。

虫に刺されてしまったら?

まずは、刺されたところを水で流すか、ウエットティッシュで拭くようにしましょう。そのあとに冷やします。これだけでも、痒みや腫れを抑えることができます。


そのあとは、かかないようにヒスタミン入りの市販のかゆみ止めを塗るか、虫刺され用の皮膚パッチで保護します。パッチは、はがして口に入れてしまうことがあるので、月齢が低いお子さんに使用するときは注意しましょう。掻いてしまうことで水ぶくれになったり、かさぶたになるととびひになることもあります。赤くしこりになったり、水疱ができたりした場合には、皮膚科や小児科を受診するようにしましょう。


虫よけ対策を万全にしても、実際には、虫刺されを完全には防ぐことができないと思います。準備と早めの対応で悪化しないように心がけていきましょう。


※引用・参考文献
金鳥HP 「イカリジンって何?」
国立感染症研究所「日本脳炎とは」
厚生労働省「ディートを含有する医薬品及び医薬部外品に関する安全対策について」
独立行政法人 国民生活センター「虫よけ剤-子供への使用について-」

イラスト:(c)chicchimama


監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀

2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援。訪問時の相談は多岐にわたり、おむつなし育児アドバイザーとしてトイレトレーニングなどの相談も。一児の母。

ベビーカレンダー編集部

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