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カフェ、バー、料理教室―様々な顔を持つ古民家スペース「昵懇」

  • 2015.5.5
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あるときはワインバー、あるときはカフェ、あるときは料理教室、そしてあるときはギャラリーと、様々な顔を持つのが葉山にある昭和レトロな一軒家「昵懇(Jiccon)」。一体どんな場所なのでしょうか。

古民家でくつろぎのひとときを

天皇家の別荘がある葉山は、落ち着いた雰囲気のシーサイドタウン。東京からの移住者も多いこの街に、食を楽しむ空間を演出している古民家があると聞き、出かけてみました。

JR逗子駅から海岸回りの路線バスに揺られること約15分。元町バス停から5分ほど歩いた車の入れない細い路地の先に、黒い板壁の日本家屋がひっそりと建っています。目印はHPにも載っている看板替わりの鬼瓦。引き戸を開けると、板張りの床に使い込まれた木のダイニングテーブル、レトロな応接セットと、まるで昭和にタイムスリップしたかのよう。そこで楽しそうに料理をしていたのが、オーナーの大西麻子さんです。

お母さんが料理上手で、自身も若い頃から料理に興味があったという湘南育ちの大西さん。20代の頃にパリで5年間お菓子作りや料理を勉強し、帰国後は都内で焼き菓子の販売やカフェの経営に携わっていました。そんなある日、古民家をリノベーションしたこちらの一軒家に出会います。懐かしい佇まいとゆったりした空気感にひかれ、おいしいものを食べながら楽しいひとときを過ごしてほしいと、2013年に「昵懇」をオープンしました。

お菓子も料理もひとりで手作り

ひとりで切り盛りする「昵懇」は営業スタイルが少し変則的で、予約制が基本です。カフェやレストランがオープンするのは原則、金〜日曜のみ。メニューはそのときどきで変わりますが、パテやコンフィといった手の込んだ前菜からスープ、メイン、パンやパスタまですべて自家製。手間ひまかけて作られる料理はどれも深い味わいで、大西さんが厳選したワインとの相性も抜群です。

オンラインでも販売しているフランス仕込みの焼き菓子は、上質なバターを使ったフィナンシェやパイ、クッキーなどの定番商品はもちろん、季節のイベントごとに登場するスペシャルなお菓子も楽しみです。

「フランスで暮らしていた時はとにかく現地のものをたくさん食べ、ワインもたくさん飲みました。今日何を食べようか、と考えるのが楽しくて仕方ない毎日。子ども時代の母の料理の記憶と、フランス時代にさまざまなものを食べた経験が、間違いなく私の糧になっています」と、大西さん。不定期に開催される料理教室(1回5000〜8000円)には都内から足を運ぶリピーターも多いそうです。

週末にゆっくり訪れたい

ギャラリースペースになっている2階では、さまざまなイベントを開催しています。クラフト作家によるテディベア展やリース展などはファンが多く、同時開催されるワークショップは大人気だそうです。

ほのかな明かりの店内は放課後の学校の教室のようで、ついつい長いしたくなる雰囲気。“昵懇”とは、親しく打ち解けてつき合うこと。気の合う友人とのおしゃべりも弾みます。HPで営業日をチェックし、友だちを誘って出かけてみませんか?

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