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『ナスに栄養値がない』は嘘!効果を引き出す調理法・食べ方で健康生活!

  • 2020.8.2
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ナスと言えば夏から秋にかけてが旬の野菜で、炒め物や煮物、天ぷらなど食べ方も幅広くておいしい食材ですよね。

ナスが好きという人も多くいますが、その一方で「ナスに栄養値がない」と言われてしまうこともあるようです。実際はどうなのでしょうか。

今回はあまり触れられることのないナスの栄養について詳しく調査しました。ナスに含まれる栄養素や、効果的な調理方法を知りたいという人はぜひ最後までご覧ください。




■ナスの栄養成分で最注目!『ナスニン』




ナスを構成している成分の中の約90%が水分であるため、「ナスには栄養がない」と言われてしまうこともあるようですが、実はそうでもありません。

ナスには様々な栄養が含まれていて、その中でも昨今注目を集めているのが、ナス特有の『ナスニン』と呼ばれる栄養素です。まずはナスニンがどのような栄養素なのか気になるところですよね。詳しく見ていきましょう。

・ナスニンは『アントシアニン系色素』




ナスニンはナスの象徴ともいえる紫色を生みだしているアントシアニン系色素のことで、皮に多く含まれています。ナスは一般的に皮ごと食べられることが多いですが、中には、かたいという理由で皮をむいて食べている人もいるのではないでしょうか。

ナス特有の栄養素であるナスニンは皮に含まれいるため、むいてしまってはもったいないです。皮ごと食べることをおすすめします。

・生活習慣病予防に効果アリ




ナスニンを摂取することにより生活習慣病を予防する効果があります。ナスニンには強い抗酸化力があり、活性酸素を抑えることにより生活習慣病やがんの発生を防ぐ効果が期待できるのです。

さらに、コレステロールを体内に吸収するのを抑える働きもあるため、動脈硬化の予防になります。

・目の健康にも必要な成分




ナスニンは生活習慣病の予防だけではなく、眼精疲労を緩和させたり、視力を回復させたりする働きもあるのです。

近年はパソコンやスマホの使用頻度が増えたことにより、目に疲れが溜まりやすくなっていると言われているため、皮つきのナスを食べることで目の健康に必要な成分を補ってあげてはいかがでしょうか。

・美肌・アンチエイジング効果も期待できる




美肌・アンチエイジング効果という言葉はいろいろなところで耳にしますよね。歳をとるのは避けられませんが、いつまでも美しい肌で若々しくいたいのは誰もが望むことではないでしょうか。

生活習慣予防にも効果があると先に紹介していますが、活性酸素を抑える抗酸化力には老化を防止する働きもあるのです。ナスニンは健康的であるはもちろん、美肌・アンチエイジング効果もあると知ったのなら、ますますナスを皮ごと食べないともったいないということがわかりますよね。

■ナスニンだけじゃない!ナスの栄養成分




皮にはナスニンが含まれているため健康的であることがわかりましたが、果肉の部分はどうでしょうか。

果肉は約90%が水分だと言われていますが、実は栄養素もしっかりと含まれているのです。ここからは、ナスに含まれるナスニン以外栄養素について詳しく見ていきましょう。

・カリウム




ナスにはカリウムも豊富に含まれています。カリウムには体内の熱を放出する働きがあるため、夏バテ対策としてカリウムを摂取すると効果的だと言われています。ナスは、ちょうどよく暑い時期が旬となるので、おいしいナスをたくさん食べて暑い夏を乗り越えましょう。

また、カリウムには体内にある余分なナトリウムを排出する働きもあるため、むくみの予防にも効果的です。

・食物繊維




食物繊維もナスに多く含まれる栄養素の1つです。食物繊維は腸内環境を整えて便秘を防ぐはたらきや、消化を助けるはたらきがあります。

先に紹介しているように、ナスの大部分は水分です。むしろ低カロリーでくさん食べても太りにくく、むくみを解消したり、腸内環境を整えたり、ダイエット効果も非常に高い野菜だということがわかりますね。


■ナスの栄養成分を逃さない効果的な食べ方




ナスは皮にも果肉にも栄養が豊富に含まれているということがわかりましたが、どのような調理方法がよいのかも知りたいところではないでしょうか。せっかくナスを食べるのなら、栄養を逃さず効率的に食べたいですよね。

ここからは、ナスの栄養を存分に摂取する食べ方を紹介していきます。

・ナスの調理は『皮ごと』が鉄則!




ナスの皮にはナスニンと呼ばれる栄養が豊富に含まれていることは詳しく説明してきました。調理するときは、もちろん皮は剥かずに皮ごと調理しましょう。皮ごと食べることでナス特有の栄養素であるナスニンを余すことなく摂取してくださいね。

皮がかたくて気になるという人も中にはいると思いますが、この後紹介する調理方法も参考に挑戦してみてはいかがでしょうか。
また、ナスの皮は暑い時期に出回るものはかたく、秋の涼しい時期のものは比較的柔らかいと言われているため、時期を選んでナスを食べてみるのも1つの手段です。

・ナスと油は相性抜群




ナスに含まれるナスニンは水溶性であるため、水でゆでる場合はゆで汁に栄養が溶け出してしまい、食べるときには栄養が減ってしまいます。

そこで、ナスは油を使った焼き料理をおすすめします。油を使うことで、カットしたナスをコーティングしてくれ、栄養素が流れ出すことを防いでくれるのです。焼きなすや天ぷらにすることでナスの味や栄養素を最大限に引き出しましょう。

・スープもオススメ




油を使った焼き料理以外にも、スープやお味噌汁に使用する場合は、ゆで汁に溶け出した栄養素も余すことなく食べることができるためおすすめです。

また、なすの皮がかたくて気になるという人でも、煮込めば煮込むほどなすの皮も柔らかくなり食べやすくなるため自分好みのかたさを探ってみるのもいいのではないでしょうか。

・身体のクールダウンにはナスの加熱を控えめに




先に紹介しましたようにナスにはカリウムが豊富に含まれるため、体内の熱を放出してくれるはたらきがありますが、約90%が水分ということで、加熱しすぎてしまうと、大変熱いです。身体のクールダウンを効率的に行うには、暑い夏に最適な料理となるように、加熱は控えめにする、もしくは加熱した後に熱を冷ますようにして食べるようにしましょう。

ナスのクールダウン効果は、身体を冷やしてはいけない妊婦さんには食べさせるな、という言い伝えがあるほどです。
効率よくナスの長所を活かせる調理方法を心がけてはいかがでしょうか。

■ナスの栄養素を効率的においしく食べるおすすめレシピ
ナスの栄養素を効率的に食べるコツを紹介しましたが、具体的なレシピが知りたいですよね。ここでは、ナスの栄養素もしっかりと摂取でき、おいしく食べられるレシピをいくつか紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。

・暑い夏にもぴったり!ナスとピーマンの甘辛炒め




夏の定番野菜なすとピーマンを使った甘辛炒めです。
暑い夏で食欲があまり湧かないときにも、甘辛い味付けにすることで食が進み、ナスのクールダウン効果を利用して暑い夏を乗り切りましょう。

まずは材料です。


材料(2人分)
ナス:3本
ピーマン:2個
サラダ油:適量
<合わせみそ>
味噌:大さじ1.5
砂糖:大さじ1.5
しょうゆ:大さじ1/2
みりん:大さじ1
ごま油:少々


続いて料理手順を見ていきましょう。

  1. 合わせみその材料を混ぜあわせます。
  2. ピーマンを縦方向に二等分して、ヘタと種を取り除き、2cm角程度の大きさにカットします。
  3. ナスのヘタとガクを切り取って、2cm角程度の大きさにカットします。
  4. フライパンにサラダ油を多めにしき、中火で3のナスを炒めます。
  5. ナス全体的に軽く火が通ったら、2のピーマンを入れて炒めます。
  6. 1をフライパンに入れて混ぜ合わせながらさらに炒めたら完成です。



甘辛い味付けが食欲をそそります。ぜひつくってみてください。

・つくりおきで安心!ナス南蛮




暑い夏は火を使うと余計に暑くなってしまい、毎日料理をするのも大変ですよね。
そこで、ナスを使ったつくりおきメニューを紹介します。

まずは材料です。


材料(3人分)
ナス:2本
小ねぎ:適量
サラダ油:適量
<合わせ調味料>
砂糖:大さじ1
しょうゆ:大さじ1
調味酢:大さじ1


それでは料理手順を見ていきましょう。

  1. 合わせ調味料をボウルに入れて混ぜあわせます。
  2. ナスのヘタとガクを切り取って、2cm角程度の乱切りにします。
  3. 小ねぎを細かく刻みます。
  4. 2をフライパンに入れ、ナスに油をからめながら多めに入れ、中火で揚げるように焼きます。
  5. ナスが焼けたら油を切り、1のボウルへ入れて混ぜ合わせます。
  6. ナスが冷めてきたら、合わせ調味料ごと保存容器に入れ、3の小ねぎをかけて完成です。



これさえつくっておけば、いつでもおかずとして食べることができ、冷蔵庫で冷やしておいても、ひんやりと暑い夏にぴったりです。
ナスの栄養価を余すことなく、おいしく調理して、楽しく健康的な食生活を送ってくださいね。

■栄養たっぷりなおいしいナスの選び方




ナスの栄養を効果的に摂取する食べ方がわかったところで、実際にナスを買ってきて調理してみたくなりましたよね。
しかし、スーパーや八百屋などでナスを買う時に、どのようなナスを選べばよいかも気になるところではないでしょうか。ここでは、栄養たっぷりでおいしいナスの選び方を紹介していきます。

・皮がツヤツヤで傷のないナス




ナスの成長過程で風であおられるなどして枝とこすれると、ナスの皮に傷がついて白や茶色の跡が残っている場合があります。ナスの皮に傷ができてしまうと、傷口から水分が出ていってしまったり、傷みやすくなったりします。

傷がある場合も問題なく食べることができますが、やはり、傷がつくことなく、健康で皮がツヤツヤに成長したナスの方が栄養も豊富に蓄えているため、できる限りきれいなものを選ぶことをおすすめします。

スーパーに並ぶ時もハリとツヤがあるということは、生産地から運ばれてくる過程でも鮮度があまり落ちていない証拠でもありますね。

・色が濃くキレイな紫色なナス




ナスの皮の紫色はナスニンというアントシアニン系のナス特有の栄養素ということは先に説明してきましたが、そのナスニンは栄養とともに色素であるため、多く含まれているナスは色が濃くキレイな紫色をしているのです。茶色や白っぽくなっているものではなく、きれいで深い紫色をしたナスを選ぶようにしましょう。

・持った時にどっしりと重みのあるナス




ナスは90%前後が水分ですが、持った時に軽いということはその水分が抜けてしまっているということです。持ったときにどっしりと重みのあるナスほど、水分量が多く、みずみずしくておいしいのです。

・ヘタのトゲがとがっているナス




ナスのヘタにはトゲがあるのが一般的で、そのトゲが収穫して間もないものほど鋭くとがっているのです。ナスを収穫してから時間が経つにつれて、ヘタのトゲはへこたれていきます。
ヘタのトゲがとがっているナスの方が新鮮なため、選ぶ時のポイントにしてみてください。

・ナスの保存方法




ナスは夏から秋が旬の野菜のため、比較的暑い気候を好みます。寒い場所で保管するとしぼんでしまったり、果肉の中の種周辺が茶色くなったりするので、注意が必要です。

ナスを数日で使い切れる場合は、風当たりのよい日陰で保存すれば問題ありません。それ以上保存する場合は、ナスの水分が逃げてしまうのを防ぐためにポリ袋へ入れ、その上から新聞紙で包んで、ナスが立つように冷蔵庫の野菜室へ入れて保存すると日持ちします。

■ナスは水分だけじゃない!栄養素も豊富に含まれるナスをたくさん食べて健康でいよう!




約90%が水分と言われるナスですが、実はナスニンと言われるナス特有の栄養素が皮に多く含まれ、果肉にもナトリウム類が豊富に含まれているということが詳しくわかりましたね。

夏バテ対策や美容効果もある、よりよいナスの見分け方や栄養を効率的に摂る方法を紹介してきました。八百屋さんやスーパーなどでナスを買う際は、参考にしてください。

また、調理方法の幅も広くておいしいなんて、有能な食材と言えます。ナスをたくさん食べて健康的で楽しい食生活を送ってみてください!

(AYA)

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