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ワークショップ体験も。【沖縄】琉球ガラスを作り続ける、那覇市〈奥原硝子製造所〉へ。

  • 2020.8.1
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自由な感性でものづくりを発信する沖縄の作家が注目を集めています。次の沖縄旅は、個性あふれるクラフトを見つけに、買い付け旅に出かけませんか?今回は沖縄の日常に溶け込んできた琉球ガラスを作り続ける〈奥原硝子製造所〉をご紹介します。

生まれ変わったガラスのきらめきに魅せられて。

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上から時計回りに、六号水差し3,000円、広口三半コップ1,600円、菓子入れ(特小)2,500円、口巻小鉢2,000円、22cm皿4,600円、四点半グラス1,430円。

沖縄には紅型や琉球織、やちむんと呼ばれる焼き物など、昔から変わらぬ手仕事が貫かれている伝統工芸品が数多くある。そのなかで県外の人にもよく知られているのが琉球ガラス。光を受けてきらきら輝く器やグラスはどこかレトロな風合いで、丸みをおびたフォルムに温もりを感じる。

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(うえざと・ゆきはる)/沖縄県那覇市出身。〈奥原硝子製造所〉の2代目、桃原正男に師事し、琉球ガラスの技術を学ぶ。現在は工場長を務める傍ら、若手の育成にも力を注ぐ。

国際通りの〈那覇市伝統工芸館〉内にある〈奥原硝子製造所〉は、昭和27年に創業した沖縄最古の琉球ガラスの工房だ。初代の奥原盛栄さんから現代の名工として名高い桃原正男さんに受け継がれ、現在は3代目の上里幸春さんがその伝統を守り続けている。

琉球ガラスが生まれたのは、明治時代といわれているが、生産が盛んになったのは第二次世界大戦後のことで、コーラやビールなどの空き瓶をグラスや器として再生させたのがはじまりだ。現在、沖縄で再生ガラスを使ったクラフトは至る所で見られるが、そのはしりが〈奥原硝子製造所〉であり、〝エコ〞という言葉が定着するだいぶ前から限りある資源を再利用し、大切に使う心を伝え続けてきた。最近は、人工的な着色により琉球ガラス風に仕立てたものも多く出回るようになったが、〈奥原硝子〉は創業以来変わらずにモノを再生させる心をずっと大切にしてきた。

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一連の作業にかかる時間は5分程度。職人の技に目を奪われる。びんがた沖縄には紅型や琉球織、やちむんと呼ばれる焼き物など、昔から

窓ガラスの切れ端や傷がついてリサイクルができなくなった廃瓶が、上原さんの手にかかると魔法のように命を吹き返す。グラスや器や花瓶になって、また誰かの暮らしの〝一部〞になるのだ。沖縄の日常に溶け込んできた琉球ガラスを手に取ると、その素朴さと健やかさが心に伝わる。

〈奥原硝子製造所〉

グラスまたは一輪挿しづくりを体験できるワークショップも開催(2,700円〜)。所要時間は10分程度。予約はkogeikan.jpより。
沖縄県那覇市牧志3-2-10 てんぷす那覇 2F
098-868-7866
9:00〜18:00 無休(体験は水休)

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